電源容量計算機
代表的なパーツの組み合わせでおおよその電力消費を計算します。
もくじ
電源容量計算機(電源電卓)
パソコンの電源ユニットを検討する際に、最適な電源容量を計算する仕組みを用意しました。
使い方は簡単、パーツの構成を選ぶだけでおすすめの電源容量がわかります。
パーツ交換や自作PCを作る際に、どれぐらいのW数の電源を選べば最適なのかの目安にしてください。
電源容量計算 システム構成選択代表的なパーツの組み合わせで最適な電源を見つける事が出来ます。
PC構成を選択してください | ||||
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パーツ | ベンダー 種類 |
商品名 | 個数 | 使用電力目安 :W(ワット) |
CPU | 0W | |||
メモリ | デスク用メモリ | 0W | ||
HDD | 各社 | SATA HDD | 0W | |
SSD | 各社 | SATA SSD | 0W | |
NVMe SSD | 各社 | NVMe SSD | 0W | |
グラフィックボード | 0W | |||
DVD/BD | 各社 | SATA DVD/BD | 0W | |
FAN | 各社 | 6~12cmFAN | 0W |
※合計使用電力目安は各パーツの目安電力にマザーボードなどの基本電力使用目安(W)を加えた合計値になります。
※お勧め電源容量は使用電力目安の倍(理由は下記記事参照)で計算しています。
パソコンの電源パーツを選ぶ際は、電源ユニットの規格や日本製コンデンサーを利用しているかが重要になります。
次の章から、パソコンの電源に関するパーツや規格等の説明をして行きます。
電源容量の目安はシステム最大消費電力の2倍
PC電源の選び方は、システムの最大消費電力の2倍の電源を選ぶようにしましょう。
理由としては以下があります。
- パーツを将来アップグレードや拡張するための予備枠
- 電源ユニット自体の劣化防止
- 電源ユニットの電力変換効率の良い負荷率は50%に設計されている
電源容量計算をし、電源ユニットを選ぶ際に知っておきたい内容のため詳しく紹介をしていきます。
パーツを将来アップグレードや拡張するための予備枠
パソコンを長く使うには、その時の用途に合わせて部品を変えていく必要があります。
グラフィックボードを新しくするなどの場合には消費電力が上がる場合もあります。
将来のパーツ増設、アップグレードに対応するには、余裕のある電源ユニットにしておくと後悔しにくいといえます。
電源ユニット自体の劣化防止
電源ユニット自体の負荷をある程度のレベルでとどめておくことは劣化防止につながります。
常に全力で電源供給を続けると、どうしても製品として劣化をする可能性が高くなります。
そして、最大出力の容量自体も多くの年数を使っていくと下がる可能性があります。
余裕のある電源供給にしておくことで、電源ユニット自体の寿命を延ばすことにもつながります。
電源ユニットの電力変換効率の良い負荷率は50%に設計されている
多くの電源ユニットは出力の50%がもっとも電力変換効率がよくなるように設計されてます。
電力変換効率の仕組みについては「80PLUS 認証」(エイティー プラス認証)の規格を確認すると分かりやすと思います。
後で紹介する「80PLUS認証電力変換効率」で確認すると「負荷率50%」の時が、一番電力変換効率が良い数値が出ているのがわかります。
「80PLUS 認証」について次の章から詳しく紹介をしていきます。
PC電源計算の際に知っておきたい「80PLUS 認証」(エイティー プラス認証)とは
「80PLUS 認証」(エイティー プラス認証)は、電源ユニットのメーカーにおいて「電力変換効率」が良く「変換効率80%以上」の電源ユニットに対して付けられる認証グレードとなります。
「80PLUS STANDARD」「80PLUS BRONZE」「80PLUS SILVER」「80PLUS GOLD」「80PLUS PLATINUM」「80PLUS TITANIUM」の6段階のグレードがあります。
PC電源計算において「80PLUS 認証」グレードでの「電力変換効率」と「負荷率」の値の関係が重要となってきます。
電力変換効率
PC電源計算の際に知っておきたい知識として電力変換効率があります。
電力変換効率は、コンセントから電源ユニットに供給された電力が、パソコンで使える電力に変換される変換比率となります。
1000Wの電力がコンセントから電源ユニット供給されたとして、全てがパソコン用に電力変換される際にロスが発生します。
80PLUS認証の電源ユニットの場合「80%」程度となり、1000Wの電源ユニットだとすると、パソコンで使える電力は800Wになる計算です。
80PLUS認証の中でも電力変換効率が良いグレードですと「90%」以上の変換効率の製品もあります。
負荷率とは
「負荷率」とは電源ユニットにかかる負荷の%となります。
パソコンの各パーツから必用とされるW数の総量と、電源ユニットの対応W数の比率を意味しています。
800Wの電源ユニットに400W分の負荷がかかれば「負荷率50%」の計算となります。
80PLUS認証電力変換効率表
PC電源計算の際に知っておきたい、80PLUS認証の「負荷率」と「電力変換効率」を表にまとめました。
縦軸が「80PLUS認証のグレード」で、下の行ほど「高いグレード」となり「電力変換効率が高い」認証となります。
横軸は「負荷率」で右方に向かって「20%」「50%」「100%」の負荷率を%で表しています。
縦軸と横軸が交わった部分にある値が「電力変換効率」の値となります。
負荷率 | |||
---|---|---|---|
20% | 50% | 100% | |
80PLUS STANDARD | 80% | 80% | 80% |
80PLUS BRONZE | 82% | 85% | 82% |
80PLUS SILVER | 85% | 88% | 85% |
80PLUS GOLD | 87% | 90% | 87% |
80PLUS PLATINUM | 90% | 92% | 89% |
80PLUS TITANIUM | 92% | 94% | 90% |
「80PLUS認証電力変換効率表」では「負荷率50%」の時が「負荷率20%」や「負荷率100%」の時より、電力変換効率が数%ですが高くなります。
つまり「負荷率50%が一番電力変換効率の値が良い」ことがわかります。
結果として「消費電力の2倍の電源ユニットを選ぶ」ことは「負荷率50%の変換効率の一番良い状態で使用できる」ことになります。
また、変換されないロスの電力は「熱」となってしまい、電源ユニット自体の発熱となります。
変換効率が良い電源ユニットは発熱も少なくなります。
発熱が少なければ、ファンなどの冷却するための装置などの負荷も減るため、省電力につながる可能性もあります。
「80PLUS認証」の各規格商品一覧はこちらをご覧ください。
電源ユニットの規格
電源ユニットの規格ではとくに以下の3種類が主流となっています。
- 「ATX電源」:デスクトップパソコン向け
- 「SFX電源」:小型パソコン向け
- 「EPS電源」:ATX電源の強化版でハイエンドPCやサーバー向け
ATX電源はデスクトップパソコンに使われ、製品の種類も多数あるため、選択肢が多くあります。
SFX電源 はATX電源よりも小型にできていて、主に小型パソコンに使われます。
EPS電源はATX電源をアップグレードしたようなもので、主にエントリーサーバー向けの電源として設計・開発された電源となります。
電源ユニットのケーブルタイプ「プラグイン型」と「直結型」
電源の内部用ケーブルは「プラグイン型」と「直結型」があります。
「プラグイン型」は製品に付属する必要なケーブルを選んで接続していく方式なので、必要なケーブルのみを配線するだけとなります。
「直結型」の場合はケーブルがすべて電源本体につながっています。
必要なケーブルを各パーツに取り付け、余ったケーブルをPCケース内にまとめる必要があります。
コンデンサーは日本製が良い
コンデンサーは蓄電機能がある電子部品です。
コンデンサーは他の電子部品と比べて故障原因がわかりやすい傾向があります。
故障すると、コンデンサーから茶色い液体のようなものが出る事があり、故障の状態が見てわかることが多いためです。
日本製のコンデンサーが良いとされているのは、故障率が低いためとなります。
電源ユニットと同時にグラフィックボードの交換を検討するなら
PC電源計算をしたり、電源ユニットの交換したりする理由で多いのが「高性能グラフィクボードに交換する」場合があると思います。
グラフィクボードに関しては以下のページを参考にご検討ください。
まとめ
PC電源容量の計算について、電源容量計算機による電源計算、電源容量の目安 や「80PLUS 認証」(エイティー プラス認証)などについて紹介をしてきました。
自作PCを組み立てたり、グラフィックボードなどのパーツの交換をしたりする際には、現在の電源ユニットでPC電源の容量が足りているのかの計算は必要となります。
電源容量に余裕がある電源ユニットの方が、将来の拡張枠、製品寿命、電力変換効率の面で有利となります。
予算の中ですこしでも良い電源ユニットを選ぶようにしましょう。