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VR(仮想現実)を楽しむためにVR酔いの原因と対策について
現実世界では出来ないような体験が出来るVRですが、視界を全て覆うという特徴から、VR酔いといわれる不快症状を訴える人が一定数います。
仮想現実を楽しむためにも、VR酔いの原因と対策について学びましょう。
VR酔いを引き起こす「VR」とはそもそも何なのか
VRとはVirtual Reality(バーチャルリアリティ)の略称です。日本語では仮想現実と呼ばれます。
専用のVRヘッドマウントディスプレイと呼ばれるものを頭部に装着し、360度3Dの仮想現実を楽しむことが出来る新時代のコンテンツです。
VRヘッドマウントディスプレイ内には360度天球体の映像が投影されており、ユーザーの見たい方向を自由に見られます。
そのためその世界に入り込んだかのような没入感と、現実では出来ないような体験を味わうことが出来ます。
VR酔いの原因
360度コンピューターで投影された世界は、いくら現実感を帯びていたとしても作り物に過ぎません。
体が覚えている感覚とVRで視覚が捉えている情報のずれによって、三半規管が混乱し酔ってしまうということです。
体は動いていないのに映像を見ることで視覚は動いていると錯覚してしまいます。
これはベクション(視覚誘導性自己運動感覚)といい、これがVR酔いの原因であると考えられています。
VR酔いと乗り物酔いの違い
乗り物酔いは「自分は動いていない」という情報が視覚から脳に伝えられる反面、体は揺さぶられているので他の感覚器官からは「自分は動いている」という異なる情報が脳に伝えられます。この脳の感覚のずれが酔いを引き起こすのです。
ではVR酔いはというと、視覚から送られる脳の感覚は「動いている」のに体は静止しているので他の感覚器官は「動いていない」という情報を送るため、このずれが酔いを引き起こします。
脳の感覚のずれが酔いを引き起こすという原理は一緒なのですが、脳に伝えられる情報は逆になりますので、厳密には同じではないということになります。
VR酔い対策
◆VR酔い対策1:画面が激しく動くようなコンテンツは避け、カメラも激しく動かさない
画面が激しく動くということは、それだけ三半規管が混乱するので酔いの原因になります。
自身でカメラを動かすのに伴って画面の揺れも激しくなりますので、自分で視界を動かす時もなるべく激しく動かさず、滑らかに動かすとVR酔いを軽減することが出来るでしょう。
◆VR酔い対策2:VRの使用に慣れる
画面揺れの激しいコンテンツを避けるというのは有効な対策ですが、そういったコンテンツを楽しみたいという方はVRの使用自体に慣れる必要があります。
仮想現実の世界に視覚的に慣れ、どういった動かし方をすれば酔いづらいか、自身で試して慣れることでVRを楽しめる幅が拡がるはずです。
◆VR酔い対策3:酔い止めを飲む
前述したとおり、酔いの原理は乗り物酔いと同じで視界と感覚のずれによって引き起こされるものなので、VR酔いにも有効だと言えるでしょう。
ただし毎回飲むのは根本的な解決にはならないので、VR初心者が慣れるために一時的に使用するのをおすすめします。
◆VR酔い対策4:短時間の使用にする
長く使用することで脳の感覚のずれも長く感じることになります。その分酔いやすくなる危険性があるので、長時間の使用は避けるべきでしょう。
また、短時間でも体調の悪い時やプレイ中に気分が悪くなった時はすぐに使用を中止しましょう。
VRは現実では体験出来ない世界を楽しむことが出来るので、VRを通して今まで味わったことのない経験をすることの出来る貴重なコンテンツといえます。
しかしながらVR酔いの不快症状が伴ってしまうのも稀ではありません。
楽しみを台無しにしないためにも、ご紹介したVR酔い対策を万全にして使用するといいでしょう。