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ファイバーチャネルとは?データ転送方式のひとつ
パソコンのデータ管理において重要なポイントのひとつが、どこにどのようにデータを保存するのかです。
個人で使用する分では特に問題ありませんが、重要なのは会社や業務で検討する場合。
社内でデータを管理するとき、共有するためのネットワークを立ち上げる必要が出てくるケースがあります。そこで活用されるのがネットワークストレージです。
ネットワークストレージで知っておきたいファイバーチャネルについて詳しく確認してみましょう。
高速で信頼性のあるファイバーチャネル
ファイバーチャネルは、データ転送方式のひとつで、1Gbpsや8Gbps、16Gbpsなどの高速の伝送を可能とする規格です。
ファイバーという名前が入っているように、光ファイバーが接続では用いられます。
SANで利用されているファイバーチャネル
パソコンでデータを保管するもののことを、ストレージと言いますが、ストレージにはDAS(ダイレクト・アタッチト・ストレージ)とNAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)の3種類があります。
DASはコンピュータ本体に直接接続されたストレージのこと、NASはファイルサーバーなど複数を管理するストレージのことを指します。
SANは、複数のクライアントで複数のストレージを共有できるネットワークのことです。
同じように複数のクライアントのストレージになるNASと比較すると大容量のストレージを共有できて、さらに長距離で接続できるというメリットがあります。
そんなSANのストレージで活用されているのが、ファイバーチャネルです。
オンラインストレージほどではありませんが、10kmほどの長距離での高速伝送を可能にします。
ファイバーチャネルが選ばれる理由!優れた点は?
SANで利用されるファイバーチャネル。他の伝送形式と比べてなにが違うのか、ファイバーチャネルが選ばれる理由から紐解いてみましょう。
- 高速伝送が期待できる
- 伝送エラーが少ない
- 複数の上位プロトコルを通過できる
- 長距離データ伝送の実現
まず大きなメリットが、ファイバーチャネルの高速伝送です。
1Gbpsや4Gbps、導入する機器によっては16Gbpsも実現します。
ネットワーク方式であるNASではどうしても伝送が遅くなってしまいがちですが、同じようにネットワークのような仕組みを取り入れながら伝送速度も速いのがファイバーチャネルのメリットです。
SANを採用する場合、ファイバーチャネルの他に、iSCSIやNFS(Network File System)、FCoE(Fibre Channel over Ethernet)といった接続方式があります。
中でもファイバーチャネルと並んで取り入れられることが多いのが、iSCSIです。
比較的安価に導入ができるiSCSIですが、データ再送による信頼性の確保という問題もあります。
一方、伝送エラーを少なくし高い信頼性を実現しているのがファイバーチャネル。
単純に伝送エラーという点で比較するとファイバーチャネルを導入した方が良いケースもあります。
ファイバーチャネルは決められたプロトコルなどに依存しない伝送方式です。
そのためいくつかの上位プロトコルを通過させることができ、伝送の効率を上げることができます。
ファイバーチャネルのケーブルは最大で10km。
ハードディスクやUSBメモリなどDASと比較すると、社内での使用では十分な距離を確保することができます。
社内データの共有を考えると、ネットワークストレージの構築は必須ではないでしょうか。そこで考えないといけないのが、どのような形で構築していくか。
専用ケーブルは必要になりますが、高速で信頼性が高く、長距離の伝送ができるという点を考慮すると、ファイバーチャネルを活用する方法も選択肢のひとつにあがってくるはずです。