パソコンのIntel Coreシリーズ「i3/ i5/ i7/ i9」についてご紹介

パソコンのIntel Coreシリーズは、インテルが発売するCPU(プロセッサー)で、一般向けに販売される「高性能なCPU」の位置づけです。
この記事では、パソコンのIntel Coreシリーズ「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」について紹介します。

Intel CoreシリーズのCPU「Core i3」「Core i5」「Core i7」 「Core i9」とは?

この記事では、パソコンのIntel Coreシリーズ「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」について紹介します。

Intel CPUを購入する場合「Intel Coreシリーズの型番」の内容を確認できるようになると、ある程度の仕様がわかるようになります。
Intel Coreシリーズは、性能ごとに「Core i●」の●の部分で、シリーズが分かれています。
Intel Coreシリーズには「世代」もあり、デスクトップ用は6か月に1回ほどのペースで新しい世代が発売されています。
第〇〇世代と表記し、2022年4月現在ですと「第12世代」となっています。

Intel Coreシリーズは現在「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」がラインナップとして存在しています。
同世代であれば「Core i3」から「Core i9」に向けて、数字が大きくなるほど、より高性能なCPUになります。

パソコンのIntel Coreシリーズ「Core i3」「Core i5」「Core i7」 「Core i9」に関して、それぞれどのような特長があり、どのような用途に向いているのかを紹介していきます。
※以降の情報もすべて2022年4月現在の情報となります。

Intel CoreシリーズのCPU「Core i3」

Core i3は「2コア4スレッド」から、現在では「4コア8スレッド」のCPUとなっています。
一般的なビジネス用途やゲームにも対応可能で、最新ゲームをプレイしたり、動画編集などをしたりしないのであれば、快適なパソコンの動作が期待できます。

Intel Core i3 CPU一覧はこちら。

Intel Core i3 CPU一覧Intel Core i3 CPU一覧


Intel CoreシリーズのCPU「Core i5」

Core i5はCore i3の上位モデルとして位置づけられているCPUで、初登場時は「4コア4スレッド」現在は「10コア16スレッド」の製品も登場しています。
コストパフォーマンスに優れ、ゲーミングPCからビジネス向けPCまで幅広く採用されています。
近年のPCゲームタイトルは、CPUの進歩に合わせてより多くのコア数に対応できるようになり、ゲーム用CPUとしてCore i5を選択する人が増えてきています。

Core i5に関しては、以下のページもご確認ください。
インテル® Core™ i5とは

Intel Core i5 CPU一覧はこちら。

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Intel CoreシリーズのCPU「Core i7」

Core i5の上位に位置付けられている、世代の中で最高クラスの性能を追求したCPUです。
Core i7は「4コア8スレッド」で登場し、現在は「12コア20スレッド」となっています。
ゲーミングPCで搭載されることが多く、本格的にPCゲームをするならCore i7が最有力といえます。

1コアの性能と全コアを同時に使用する場合、タスク処理のバランスに優れています。
また、ゲーミングPC用としてだけでなく、動画編集に本格的に取り組みたい方向けとしても注目されています。

Core i7に関しては、以下のページもご確認ください。
Intel Core i7は本当に必要?

Intel Core i7 CPU一覧はこちら。

Intel Core i7 CPU一覧Intel Core i7 CPU一覧

Intel CoreシリーズのCPU「Core i9」

Core i9は他の3つのIntel Coreシリーズと比較すると、新しいシリーズとなります。
Core i7を超えた、一般向け(コンシューマ向け)製品の中で最高クラスの性能を追求したCPUです。
「メインストリーム」といわれるラインナップに加え、発売時から「エクストリームシリーズ」という、さらに上位のシリーズのラインナップでも展開しています。
コア数は「8コア16スレッド」以上となり、最大「18コア36スレッド」の製品も存在します。

Core i9に関しては、以下のページもご確認ください。
インテル® Core™ i9とは

Intel Core i9 CPU一覧はこちら。

Intel Core i9 CPU一覧Intel Core i9 CPU一覧

Intel Coreシリーズの「Core i3」「Core i5」「Core i7」 「Core i9」CPUの歴史

Intel Coreシリーズの登場前までは「シングルコア」で高性能を求める「Pentium 4」が存在していました。
その後、マルチコアCPUとして「Core 2 Duo」へ変化する流れがありました。
そして、メインストリームとして立場を確立した「Intel Coreシリーズ」も世代が複数存在しています。

Intel Intel Coreシリーズは、登場してから10年以上の歴史があります。
発売開始年順に並べると以下になります。

シリーズ 発売年
Core i7 2008年
Core i5 2009年
Core i3 2010年
Core i9 2017年

Intel CPU一覧はこちら。

Intel CPU一覧Intel CPU一覧

Intel Coreシリーズの「Core i3」「Core i5」「Core i7」 「Core i9」の世代や仕様の見分け方

今回はデスクトップ用のIntel Coreシリーズの内容を中心に記載していきます。
Intel CPUは型番から、おおよその世代や仕様がわかるようになっています。

Intel CPUは型番から、おおよその世代や仕様がわかるようになっています。

Intelのデスクトップ用CPUには「第〇〇」世代と表記される「メインストリーム」シリーズに加え、数年置きに発売されるハイエンド向けの「エクストリーム」シリーズも存在します。
「メインストリーム」シリーズの型番の確認方法は、基本的には共通となります。(※エクストリームシリーズやノートパソコン用など、一部例外やルールが違うモデルがあります。)
例として、メインストリームシリーズCPUの「Intel Core i9 12900K」を例に見ていきましょう。

Intel Core

Intel Core

CPUのモデル名で最初に来るのは「Intel Core」という表示です。
インテル社のIntel Coreシリーズであることが確認できます。
この部分は「Intel」の部分を省略する場合もあります。

i9

i9

Intel Coreシリーズのなかでどのラインナップかが確認できます。
Intel Coreシリーズの「Core i3」「Core i5」「Core i7」 「Core i9」のどれかを見分けることが可能です。
今回ですと「Core i9」であることがわかります。

12

12

Intel Coreシリーズの世代を表します。
今回ですと「第12世代」であることがわかります。

初代Intel Coreシリーズは3桁の型番で、「12」のような世代にあたる部分の数字がありませんでした。
2世代目から追加されて型番の数字は4桁となり、10世代を超えた時から世代表示は2桁になり、型番の数字は5桁になっています。
※エクストリームシリーズ、例えば「Intel Core i9 10980XE BOX」の同じ箇所「10」は世代を意味していませんので注意が必用です。

900

900

「同じ世代」「同じラシリーズ」の中でさらに「性能比が確認できる数字」となります。
世代によって、書き方が違う場合があります。
「限定モデル」「同世代で後発の製品」など、この部分の数字で違いを確認することができます。

K

K

数字の末尾に付くアルファベットは「CPUの対応機能」を表しています。
今回ですと「K=オーバークロック対応モデル」であることがわかります。

末尾のアルファベットは「種類」や「無し(無印)」でCPUの仕様に差があります。
「K」の場合「オーバークロック対応製品」で、世代やシリーズのなかで「上位のモデル」の位置づけです。
「K」に関しては2世代目Intel Coreシリーズ以降ずっと存在し「全機能実装版」の位置づけのラインナップです。
「Kつきモデル」と呼ばれる場合もあります。

他にはオーバークロック機能を削った「無印」モデル、内蔵グラフィック機能を削った「F」モデルなどがあります。
オーバークロック機能を持ちつつ、内蔵グラフィック機能を削った「KF」というモデルも存在します。

これらのバリエーションは各世代によっても変化しています。
アルファベットのバリエーション表記は、非常に多くの種類があります。
後の章でも一部を紹介しています。

BOX

BOX

Intel Intel Coreシリーズで「BOXパッケージ」に入っている状態で販売される製品は、製品名の末尾に「BOX」と表記されることがあります。
BOXに入っている製品の場合「CPUクーラー」や「エンブレムシール」などが同梱されることが多い傾向があります。

BOXに入っていな状態の製品も存在し「Bulk(バルク)」や「Tray(トレー)」のような表記をされることが多い傾向があります。

BOXに入っている製品と、入っていない製品の違いは「梱包状態」「付属品」「保証の受け方の違い」などがあります。

Intel Coreシリーズの型番末尾にあるアルファベットの意味

Intel CPUの型番の末尾(BOXの表記のひとつ前の部分)に「アルファベットが記載されているもの」や「無印(記載がないもの)」があります。

Intel CPUの型番の末尾(BOXの表記のひとつ前の部分)に「アルファベットが記載されているもの」や「無印(記載がないもの)」があります。

Intel Coreシリーズの型番末尾にあるアルファベットの意味について、デスクトップモデルを例に紹介していきます。

現行モデル

モデル オーバークロック 内蔵グラフィック機能 消費電力 説明
K 高い オーバークロック対応
無印 × 低い オーバークロック機能はないが省電力のモデル
F × × 低い CPU内蔵グラフィック機能なし
KF × 高い オーバークロック対応で内蔵グラフィックなし
KS Kより高い Kの上位モデル「S」は「SpecialのS」

エクストリーム(ハイエンド)モデル

モデル オーバークロック 内蔵グラフィック機能 消費電力 説明
X × Kより高い ハイエンド向けエクストリームシリーズCPU
XE × Kより高い エクストリームシリーズCPUの最上位モデル

過去に存在したモデル

モデル オーバークロック 内蔵グラフィック機能 消費電力 説明
S × 低い 省電力モデル
T × Sより低い 省電力モデル

「オーバークロック」や「内蔵グラフィック機能」「消費電力」など、スペックに関する項目について説明していきます。

CPUのオーバークロック

オーバークロックは定格よりも速いスピードでCPUを動作させることです。

CPU内蔵グラフィック機能

CPUには「内蔵グラフィック機能」が搭載されているモデルがあります。
内蔵グラフィク機能があれば、グラフィックボードを別に用意しなくても、映像出力が可能となります。
内蔵グラフィックの名称はIntel CPUですと「Intel UHDグラフィックス」などがあります。

Intel CPUですと「Intel UHDグラフィックス」などがあります。

CPUの消費電力は「TDP」

消費電力はTDP(Thermal Design Power: 熱設計電力)で表記します。
数値が大きいほど消費電力が高くなります。

消費電力はTDP(Thermal Design Power: 熱設計電力)で表記します。

CPUごとの具体的な消費電力に関しては、以下のページもご確認ください。
電源容量計算(電源電卓)電源の選び方

Intel Coreシリーズの型番で「CPUクーラーが付属するかどうか」の見分けは可能か?

CPUを使用するためにはCPUを冷却するパーツである「CPUクーラー」が必要となります。
CPUメーカーの純正CPUクーラーは「リテールクーラー」と呼ばれます。
CPUクーラーが付属するかどうかは、Intel Coreシリーズの型番や製品名から基本的に読み取ることはできません。

確認するには公式サイトや、販売ページ製品仕様の「CPUクーラー」の項目を確認する必要があります。
「Core i9 12900K」の製品仕様の場合「CPUクーラー」が「別売」と表記されているため「CPUクーラーは付属しない製品」となります。

「Core i9 12900K」の製品仕様で「CPUクーラー」が「別売」と表記されているため「CPUクーラーは付属しない製品」となります。

最近の傾向として、オーバークロック機能を有する「K」つきモデルを中心に、CPUクーラーが別売りの製品が登場しています。
理由として「K」つきモデルの冷却には「大型のCPUクーラー」などが推奨となるため、CPUとCPUクーラーを同じ箱に入れて販売するには制約が多いことがあります。

消費電力が高く発熱量の多いCPUに関しては「大型の空冷CPUクーラー」や「水冷CPUクーラー」を選択する人が多いため、付属させても使用されない場合が多いのを見越しているともいえます。

CPUメーカーとしては、純正のCPUクーラーが使われる可能性が低い製品に関しては、パッケージを小型化して一度に輸送できる量を増やす工夫をしているともいえます。
CPUを購入する場合、販売ページなどで、付属の純正CPUクーラーの有無なども確認すると、買い忘れなどを防げるでしょう。

CPUクーラー関連はこちらのページもご確認ください。
CPUクーラーの種類、選び方やチェックしておくべきポイントについてご紹介

CPUクーラー、冷却関連の一覧はこちら。


Intel Coreシリーズのプロセスルールとは

プロセスルールとは「半導体回路の線の幅」のことです。
数字が小さいものほど微細化されたものとなり、微細化することで前の世代と比べてより小電力で性能な製品を作ることが可能になってきます。
世代ごとにプロセスルールの微細化の変化を見てみましょう。
Intelの公式ページではプロセスルールを「リソグラフィー」と表記しています。
数値が小さいほど微細で高性能となります。

世代ごとのリソグラフィー

モデル オーバークロック
第1世代 45nm
第2世代 32nm
第3世代 22nm
第4世代 14nm
第5世代 14nm
第6世代 14nm
第7世代 14nm
第8世代 14nm
第9世代 14nm
第10世代 14nm
第11世代 14nm
第12世代 Intel 7(10nm)※
※12世代からはmm表記から「Intel 7」という表記に変わりました。

Intel Coreシリーズの「LGACPUソケット」とは?

CPUはマザーボード上の「CPUソケット」に取り付けて使用します。
CPUソケットはCPUの世代との対応関係にあります。
CPUソケットは物理的な取り付け可能不可能という部分以外に、動作するために「対応する世代のCPU」と「対応する世代のCPUソケット」でないと動作しません。

12世代Core CPUは「LGA1700」に対応しています。
LGA1700の場合「LGA」と「1700」の部分それぞれに意味があります。

Intel Coreシリーズの「LGACPUソケット」とは?

LGA

Land-Grid-Array(ランド グリッド アレイ)の略となります。
Land-Grid-Array(ランドグリッドアレイ)は、パッケージの下側に長方形の接点グリッド「ランド」を備えた「パッケージングテクノロジー」となります。
集積回路用の表面実装パッケージで、集積回路ではなくソケットにピンがあるものとなります。

1700

CPUに1700個の接点があるという意味です。
つまり「マザーボードのCPUソケットに1700個のピンがある」ことを意味しています。

Intel Coreシリーズ世代ごとのCPUソケットの対応表

Intel Coreシリーズの世代とマザーボードのCPUソケットの対応関係の表となります。
基本的には2世代ずつで、マザーボードのCPUソケットの形状が変わる流れとなっています。
マザーボードも世代に対応して購入する必要があります。

Intel Coreシリーズ世代 CPUソケット 説明
第1世代 LGA1156 第1世代用のCPUソケット
第2世代 LGA1155 第2、第3世代共通のCPUソケット
第3世代 LGA1155 第2、第3世代共通のCPUソケット
第4世代 LGA1150 第4、第5世代共通のCPUソケット
第5世代 LGA1150 第4、第5世代共通のCPUソケット
第6世代 LGA1151 第6、第7世代共通のCPUソケット※
第7世代 LGA1151 第6、第7世代共通のCPUソケット※
第8世代 LGA1151 第6、第7世代共通のCPUソケット※
第9世代 LGA1151 第6、第7世代共通のCPUソケット※
第10世代 LGA1200 第10、第11世代共通のCPUソケット
第11世代 LGA1200 第10、第11世代共通のCPUソケット
第12世代 LGA1700 第12世代用のCPUソケット
※「第6、第7世代」と「第8、第9世代」のソケット名は同じ「LGA1151」ですが、「第6、第7世代用」は「第8、第9世代用」では「使用できず」、その逆も同じく使用できません。

マザーボードのCPUソケット関連はこちらのページもご確認ください。
ATX マザーボード規格について e-atx(extended atx)、miniatx、xl-atxなど、各マザーボードサイズ等をご紹介

マザーボードの一覧はこちら。

マザーボード一覧マザーボード一覧


まとめ

Intel Intel Coreシリーズ各シリーズごとの違い、歴史などを紹介していきました。
Intel Intel Coreシリーズはほとんど毎年新製品を発表し続け、長い歴史を持つCPUシリーズとなっています。
世代が違うだけで大きく機能が向上していますので、単純にどのCPUが優れていると簡単に決めることが出来ない部分があります。
用途や今現在所有しているパーツなどさまざまな要素を考えて、ベストなCPUを選ぶようにしましょう。



インテルCPU全体の性能比較は(Intel)CPU性能比較比較ページをご覧ください。

インテル(Intel)CPU性能比較比較ページ
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