ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターの違いとは?

ノングレア(非光沢)液晶とグレア(光沢)液晶は、パソコンだと液晶モニター表面処理の違いを意味しています。どちらにもメリットデメリットがあります。
この記事では、ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターの違いについて、向いている用途、構造などについて紹介をします。

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターとの違いとは

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターとの違いとは

液晶モニターには表面加工処理の違いによって「ノングレア(非光沢)液晶モニター」と「グレア(光沢)液晶モニター」の大きく2種類があります。
ノングレア液晶モニターは「非光沢液晶モニター」とも呼ばれ、液晶画面の表面がマットでツヤが無いタイプの液晶モニターとなります。
グレア液晶モニターは「光沢液晶モニター」とも呼ばれ、画面にツヤがあり外からの光が反射する液晶モニターです。

ひと昔前のパソコンではノングレア(非光沢)液晶モニターが主流でした。
現在はグレア(光沢)液晶モニターも多くなってきている傾向にあります。

ノングレア(非光沢)を選ぶか、グレア(光沢)液晶モニターのどちらを選ぶかは、雰囲気や見た目の好みで選ぶのも一つの方法ですが、向いている用途、メリットやデメリットがそれぞれにあります。
次の章から紹介をして行きます。

ノングレア(非光沢)液晶モニターのメリット

ノングレア(非光沢)液晶モニターは外部の光が反射しにくく、液晶モニター画面に自分の顔や室内の照明などの映り込みを防ぐことができます。
画面への映り込みが少ないと言う事は、モニターに映し出されている情報以外の視覚情報が少なくて済むため、目への負担が軽いと言うことになります。

目への負担が軽いと言う事は、長時間画面を見ていても目が疲れにくいというメリットになるため、長時間のパソコンでの作業に向いています。
例えばゲームをプレイを数時間に渡って楽しむ時や表計算や文章作成作業などは、ノングレア(非光沢)液晶モニターは選択肢としては有力と言えます。

また、ノングレア(非光沢)液晶モニターはグレア(光沢)液晶モニターに比べて表面がさらさらした作りになっているため、ホコリなどが目立ちにくく、触っても指紋が残りにくいというメリットもあります。

ノングレア(非光沢)液晶モニターのデメリット

ノングレア(非光沢)液晶モニターは、グレア(光沢)液晶モニターよりも発色が控えめに表示されるため、写真や映像がぼんやりとした見え方になってしまう傾向があります。
全体的に画面が白っぽく見えてしまい、グレア(光沢)液晶モニターよりも地味なコントラストになるため、美しいグラフィックスを楽しむような映像を表示しても、本来のクオリティで楽しめない可能性があります。

クリエイティブな作業の場合は、画面の見え方が地味な色合いに感じたり、黒色の部分が白っぽく見えたりすることもあります。
コントラストもグレア(光沢)液晶モニターよりは多少劣ることから、パソコン上でのグラフィックスや動画を取り扱う場合は、黒色や影などの表現が弱くなる可能性があります。
そのため、写真や動画を編集して公開するような使い方をする場合は、ノングレア(非光沢)液晶モニターで作業をすると、制作物の見え方が大きく変わってしまう可能性があるため、注意が必要です。

グレア(光沢)液晶モニターのメリット

コントラストがはっきりしているため、黒色の表現が美しく、高画質のグラフィックスや動画を視聴する際はメリハリのある美しい見え方になります。
クリエイティブ用途などに向いている傾向があるので、制作物の色や出力されるイメージをしっかり確認するためにはグレア(光沢)液晶モニターが向いていると言えます。

グレア(光沢)液晶モニターのデメリット

グレア(光沢)液晶モニターのツヤがあることはデメリットにもなってしまいます。
指で画面を触った時に指紋が残りやすくなったり、ホコリなどが吸着したりした際にはとても目立ちます。

また、画面に外部の光が映り込みやすい傾向もあります。
画面表示が暗いシーンや表示などになった時に、グレア(光沢)液晶モニターに自分の顔や照明などが映り込んでしまうことが気になったと言う経験がある方も多いのではないでしょうか。

グレア(光沢)液晶モニターでは、特に黒色や暗い色が中心の画面を表示をする際に、室内の照明や自分の顔の映り込みが目立ちやすくなる事が多く、目に入る情報が増えてしまうため、目が疲れやすくなってしまいます。

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターの「偏向フィルター」について

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターには、それぞれメリットとデメリットがあります。
これは液晶モニターの表面の構造の違いが主な要因となっています。

ノングレア(非光沢)液晶モニターもグレア(光沢)液晶モニターも、全ての液晶モニターパネルには「偏光フィルター」が表面部分に処理されています。
その偏向フィルターの作りの違いによって、ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターとで画面の見え方が違ってくる大きな要因となっています。
次の章からそれぞれの違いについて紹介をして行きます。

ノングレア(非光沢)液晶モニターの「偏向フィルター」の仕組み

ノングレア(非光沢)液晶モニターの偏向フィルターはフィルターの表面を少しだけ凹凸(おうとつ)になるように加工をしています。
わざわざ凹凸(おうとつ)をつけている主な理由は、外からの光の反射を少なくし、映り込みを少なくするためとなります。

ノングレア(非光沢)液晶モニターの偏向フィルターの凹凸は、外からの光の乱反射を少なくさせる効果があるため、外からの光がモニターに反射しづらくなる、目への負担が軽くなるというメリットをもたらしています。
そして、メリットを獲得すると同時にデメリットが存在することにもなります。
外側からの光だけではなく、液晶パネル内側のバックライト側から出てくる光に関してもフィルターは作用し、表示画面の光にも影響を及ぼすため「黒色」が明るくなってしまう傾向があり、コントラストが弱くなったり、画面が白っぽく見えてしまったりします。

ただし、最近のノングレア(非光沢)液晶モニターでは上記のようなデメリットをなるだけ少なくする仕組みが導入されているモデルもあるため「黒色」の表現や全体的な白っぽさの軽減が進んでいます。

グレア(光沢)液晶モニターの「偏向フィルター」の仕組み

グレア(光沢)液晶の偏向フィルターは、液晶パネルに対してフラットな状態で貼られています。
凹凸(おうとつ)のないフィルタになっているため、バックライトからの光がそのまま届くようになり、メリットであるメリハリのあるコントラストがはっきりした発色になるのです。
そして、偏向フィルターの配置がフラットであり凹凸(おうとつ)が無いために、外からの光を反射させやすくなってしまい、画面への映り込みや室内の光の反射を感じてしまうのです。

グレア(光沢)液晶の方はある程度光の映り込みはしてしまうのですが、まったく対策をしていないわけではありません。
グレア(光沢)液晶の偏向フィルターには、外からの光の反射を低減する「ARコート」が施されている製品が多くあります。
ARコートというのは「Anti Reflection」の略であり、光の反射や映り込みを防ぐ技術の一種です。

「ARコート」は、特定の光の波長を吸収することで外からの光の反射を減らす仕組みとなっています。
吸収する光の波長は「ARコート」の多層化などで調整が可能となっています。
「ARコート」の多層化により、吸収する光の範囲を広げればそれだけ外光反射を少なくはなりますが、多くの光が吸収され過ぎれば、液晶パネル内側からのバックライト側から外へ出てくる、光も多く吸収されることになるため、明るさの低下、なによりもコストが上がる原因にもなってしまいます。

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニター、どちらを選べば良いのか

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニター、それぞれメリット・デメリットがあることはお分かりいただけたかと思います。

選び方は人それぞれですが、使用する環境を考慮して選ぶ方が確実と言えます。
映り込みが多く発生する、光が多く入っている環境の場合はノングレア(非光沢)液晶を検討してみると良いでしょう。

ノングレア(非光沢)液晶モニターとグレア(光沢)液晶モニターどちらでも構わないという場合は、用途によって選ぶようにすると良いでしょう。
ワードやエクセルなどの文書作成や長時間作業する場合はノングレア(非光沢)液晶モニターがおすすめとなります。
写真や動画など、画質が美しく見えた方が良い場合はグレア(光沢)液晶モニターをおすすめします。

グレア(光沢)液晶モニターに対してのみとなりますが、ノングレア(非光沢)液晶保護フィルムを貼る方法で、映り込みを低減できます。
これは、ノートパソコンの液晶モニターなどの場合は良く使われる方法となります。
ただし、デスクトップパソコン用の28インチなど大きなインチ数の画面の場合は、ある程度のコストがかかることは考えておく必要があるでしょう。

まとめ

ノングレア(非光沢)液晶モニターは、目への負担は軽減されるので長時間のゲームプレイやオフィス作業などをする人には向いています。
発色などグレア(光沢)液晶モニターに比べると地味で鮮やかさでは少し劣る傾向があるので、グラフィックスや動画などのコントラストは弱い傾向があります。

グレア(光沢)液晶モニターはパソコンでグラフィックスや動画を見る機会が多い場合は、コントラストがキレイなグレア(光沢)液晶モニターが向いています。
ただし、画面の光の反射が多くなるため、目が疲れやすくなる傾向があります。

以上のように、メリットデメリットがあるので、液晶モニターはパソコンの使用目的によって、選ぶことが重要となります。

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