パソコンが黒い画面になる原因とは?よくある症状と対処法
突然パソコンが黒い画面に?原因と対処法を知っておこう
「いつものように電源を入れたのに、画面が真っ黒で何も映らない…」そんな不安な状況に直面したことはありませんか?
パソコンが黒い画面になる原因は、ケーブルの接続不良やシステムの不具合、あるいはハードウェアのトラブルなど、さまざまです。
適切な原因の切り分けと対処法を知っておくことで、突然のトラブルにも落ち着いて対応できるようになります。
本記事では、パソコンが黒い画面になることに関するよくある症状や確認すべきポイント、具体的な対処方法をわかりやすく解説します。
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もくじ
パソコンの電源は入るのに黒い画面になるときの初期確認ポイント
電源ボタンを押したときにファンやLEDが反応していても、画面が黒いままの状態になることがあります。
このようなときは、まずモニターの電源が入っているか、ケーブルがしっかり接続されているかを確認しましょう。
モニターが複数接続されている場合、正しい入力ソースが選ばれていないと黒い画面になります。
特にHDMIケーブルの接触が甘いと、一見接続されているようでも信号が正しく伝わらないことがあります。
ノートパソコンでは、外部ディスプレイに自動で切り替わっていることがあるため、キーボードで「Windows + P」キーを押して、表示モードを「PC画面のみ」「複製」「拡張」などから適切なものに切り替えてください。
起動時にパソコンが黒い画面のまま反応しない原因とは
電源投入直後にメーカーロゴすら表示されない黒い画面のままになる場合、パソコンの起動プロセスがBIOS(またはUEFI)以前で停止している可能性があります。
このような状況では、内部のパーツに問題があるか、電源が一部のコンポーネントに供給されていないことが原因として考えられます。
特にメモリが緩んでいたり、ストレージが正しく接続されていないと、起動処理が途中で止まることがあります。
デスクトップパソコンであれば、パネルを開けてメモリをいったん取り外して差し直す、ケーブルを再接続するなどの物理的なチェックを行うとよいでしょう。
ノートパソコンで画面が黒くなるときに確認したい設定
ノートパソコンで突然画面が黒くなる場合、設定による影響も考えられます。
たとえば、省電力設定で短時間のアイドル状態後にディスプレイをオフにするようになっていたり、バッテリー残量が少ないときに輝度が自動で最小に設定されていることもあります。
まずは、「スタートを右クリック」→「設定」→「システム」→「電源とスリープ」から、画面がオフになるまでの時間やスリープまでの時間を確認しましょう。
ディスプレイが自動で消灯する時間が極端に短いと、作業中でも突然黒い画面になってしまうことがあります。
また「Fn」キーと「ファンクションキー(例:F5やF6など)」を使って明るさの調整ができるモデルもあります。
画面が暗すぎると故障と見分けがつかないため、明るさ設定も併せて確認しておきましょう。
パソコンの更新後に黒い画面が続く場合のチェックポイント
Windows Updateの適用直後に黒い画面が長く続くことがあります。
これはアップデートの最終処理がバックグラウンドで実行されており、画面が一時的に何も表示されない状態になっている可能性があります。
10分以上待っても変化がない場合は、強制的に電源を切り、再度起動してみましょう。
それでも改善されないときは、セーフモードで起動し、直近に適用された更新プログラムをアンインストールすることで復旧できることがあります。
また、復元ポイントを利用して更新前の状態に戻すことも一つの手段です。
ログイン後に画面が真っ暗になる場合の原因と対処法
ログイン画面までは表示され、パスワード入力後に黒い画面が表示され続ける状態は、Windowsのシェルである『explorer.exe』が正しく動作していない場合に起こります。
以下の手順で起動を試してみる方法があります。
- 「Ctrl + Shift + Esc」キーを押して、タスクマネージャーを起動します。
- 画面左下の「詳細」をクリックして、タスクマネージャーの表示を詳細モードに切り替えます(すでに詳細表示になっている場合は不要です)。
- 上部にある「新しいタスクを実行する」というボタンをクリックします。(※環境により右クリックから表示されることもあります)。
- 「新しいタスクの実行」ウィンドウが開いたら、「explorer.exe」と入力し、OKをクリックします。
黒い画面にカーソルだけ表示されるときの対応方法
黒い画面にマウスカーソルだけが表示される状態は、Windowsの読み込みが途中で止まってしまっている兆候です。
このようなときも、タスクマネージャー「Ctrl + Shift + Esc」→上部にある「新しいタスクを実行する」→『explorer.exe』を入力して実行することで、デスクトップが表示される可能性があります。
カーソルが動くにもかかわらず何も表示されない現象は、Windows Updateの影響やユーザープロファイルの読み込みエラーが関係していることもあります。
セーフモードに入ってユーザーアカウントを作成し直す、または更新プログラムの削除を行うことで改善することもあります。
パソコンが黒い画面になる時の確認「セーフモードでパソコンが起動できるか」
黒い画面のまま通常起動ができない場合、セーフモードでの起動を試すことで、問題の原因を切り分ける手がかりになります。
セーフモードとは、Windowsを必要最低限の機能だけで起動するモードで、ドライバや常駐アプリの影響を避けることができます。
セーフモードに入るには、まずパソコンの電源を入れた状態で、キーボードの「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリックします。
するとWindowsの回復オプション画面が表示されるので、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」と進み、「再起動」を選択します。
再起動後に表示される一覧から「4」キーを押すことで、セーフモードで起動することができます。
これにより自動修復モードが立ち上がり、「詳細オプション」から「スタートアップ設定」を選ぶことで、「セーフモードで起動」する選択肢が表示されます。
この方法でパソコンがセーフモードで立ち上がるようであれば、通常モードでの不具合はソフトウェアや設定に起因している可能性が高いと考えられます。
パソコンの画面が黒い状態の時に「sfc /scannow」や「DISM」コマンドでシステムを修復する方法
パソコンが黒い画面のままになる場合、Windowsのシステムファイルが破損している可能性があります。
このようなときは、「sfc /scannow」や「DISM」コマンドを使用して、システムをチェック・修復することが効果的です。
「sfc /scannow」を使うには、「スタート」メニューで「cmd」と検索し、表示されたコマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選びます。
コマンドプロンプトが開いたら「sfc /scannow」と入力して実行します。
システムファイルに異常がある場合は、自動で修復が行われます。
この方法で改善しない場合は、「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」というコマンドを使って、Windowsのシステムイメージそのものを修復することも可能です。
いずれの方法も、Windowsの内部ファイルの不具合によって黒い画面が発生している可能性を検証する手段となります。
ハードウェアが原因でパソコンが黒い画面になることも
パソコンが黒い画面になる原因はソフトウェアに限らず、ハードウェアの不具合が関係している場合もあります。
とくにグラフィックボードやメモリ、ストレージといった主要なパーツが正常に機能していないと、画面出力がされず黒いままになることがあります。
例えば、グラフィックボードがスロットから少しずれていたり、メモリが接触不良を起こしていたりすると、電源は入っていても画面に何も映らないという状況が発生します。
デスクトップパソコンであれば、内部を開けて部品の差し直しや掃除を行うことで改善される場合があります。
また、ノートパソコンでは部品の確認が難しいため、外部ディスプレイに接続して画面出力があるかを確認する方法もあります。
それでも改善しない場合は、専門業者への相談を検討しましょう。
黒い画面から復旧しないときに試すべき最終手段
あらゆる方法を試してもパソコンが黒い画面のまま改善しない場合、最終的な対処として「システムの復元」や「初期化」、あるいは「クリーンインストール」を検討することになります。
まずは、セーフモードから「システムの復元」を実行し、正常に動作していた過去の状態に戻せるかを試します。
復元ポイントが作成されていれば、この方法で比較的簡単に問題を回避できることがあります。
それでも状況が変わらない場合、個人ファイルを残したままWindowsを初期化するか、すべてのデータを削除してOSをクリーンインストールするという選択肢もあります。
ただし、初期化や再インストールを行う前には、必要なデータのバックアップを必ず取っておくことが重要です。
パソコンが黒い画面になったときに冷静な対処を
パソコンが黒い画面になると焦ってしまいがちですが、原因を一つずつ確認していくことで多くのトラブルは解決に近づきます。
ケーブルの接続や表示設定、セーフモードの活用、システム修復など、基本的なポイントを押さえることが大切です。
黒い画面が長引く場合でも、落ち着いて手順を確認することで対応できる場合があります。
もし自力での解決が難しいと感じたら、専門のサポートや修理業者への相談も検討してみてください。
トラブルに備えて、日ごろからバックアップを取る習慣を身につけておくことも、安心してパソコンを使い続けるための大切な対策です。