パソコンに水をこぼしたときの対処法と復旧の手順

パソコンに水をこぼしてしまった時の最初の対応とは?

「パソコンに水をこぼした」という事故はだれにでも起こる可能性があります。 特殊な機種以外では、パソコンへ水をこぼすことは深刻なダメージにつながります。 ただし、ノートパソコンでもデスクトップでも、正しい対処をすることで復旧の可能性を残すことができます。

この記事では、パソコンに水をこぼした直後にやるべき行動から、乾かし方・修理の判断基準・データ復旧の方法までをわかりやすく解説します。

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    もくじ

パソコンに水をこぼした直後にやるべきこととは?

パソコンに水をこぼしたとき、最初にどう行動するかで、被害の程度や復旧の可能性が大きく変わります。焦って動かす前に、まずは電源を落とし、安全を確保するのが重要です。 手順を一つひとつ冷静に行うことで、トラブルを最小限に抑えられる可能性があります。

パソコンに水をこぼした直後にすぐに行うべき対応

パソコンに水をこぼした直後は、パソコンが感電・ショートするリスクを避けるための応急対応が重要です。乾かす前にできる範囲で水気を取り除き、状況を落ち着いて把握することが大切です。

  • パソコン本体を軽く逆さにして水を排出
  • 乾いたタオルや布で水分を拭き取る

パソコンに水をこぼしたとき、してはいけない行動

パソコンに水をこぼした際の誤った対応は、パソコンをさらに傷つけてしまう要因になります。表面上問題がなさそうでも、内部に水分が残っていると予期せぬ不具合につながることもあります。

パソコンに水をこぼしたとき避けるべき行動

応急処置としてよかれと思って行った行動が、逆に故障の原因になることもあります。以下のような行動は避けるようにしましょう。

  • 水を拭かずにそのまま使い続ける
  • 乾く前に電源を入れ直す
  • ドライヤーで高温の風を当てる
  • 振って水を出そうとする
  • 冷蔵庫や電子レンジなどで乾かそうとする

パソコンに水をこぼした時に乾かす方法と注意点

水分を残さず乾かすことは復旧に向けた大切なステップです。見た目は乾いていても、内部の隙間には水が残っている可能性があるため、しっかりとした乾燥処理が必要です。

パソコンに水をこぼした時の自然乾燥と送風機の使い方

パソコンに水をこぼした時は、自然乾燥がもっとも安全ですが、風通しをよくして効率を上げる工夫も効果的です。送風機を使う場合は、冷風モードで優しく風を当てるようにしてください。温風は内部パーツを傷める恐れがあるため避けましょう。

パソコンに水をこぼした時の自然乾燥の手順は、次のようになります。

  1. タオルで水分を拭き取る
  2. パソコンを逆さにして斜めに立てかける(通気性を確保)
  3. 風通しの良い場所に置く
  4. 乾燥剤やシリカゲルを周囲に置くとより効果的

パソコンのキーボードに水をこぼした場合の対処法

パソコンのキーボード部分に水をこぼしたときは、外見上の影響が少なくても内部にまで浸水しているおそれがあります。とくにノートパソコンはキーボードのすぐ下に精密部品が配置されているため、慎重な対応が求められます。

パソコンのキーボードの種類ごとの状況別対応

パソコンのキーボードの水濡れによる被害の程度は、内蔵型か外付け型かによって異なります。以下のように状況を分けて対処法を検討しましょう。

  • 内蔵キーボード(ノートPC):本体内部への浸水が懸念されるため、慎重な乾燥と分解点検が必要になることもあります。
  • 外付けキーボード:ケーブルを外して乾燥させる。完全に使えない場合は買い替えも視野に。

乾いたように見えても、キーの下に水分が残っていることがあります。複数のキーに不具合があるときは、早めに交換を検討するのが無難です。

ノートパソコンに水をこぼしたときの内部への影響は?

ノートパソコンは本体内部がコンパクトに構成されており、わずかな水分でも複数の部品に影響を与えるおそれがあります。液体が広がりやすいため、目に見えないところでダメージが進行していることもあります。

ノートパソコンに水をこぼしたときに影響を受ける可能性のある部品

内部に水が侵入すると、次のようなパーツが損傷する可能性があります。表面上は動作していても、時間が経ってから不具合が出ることもあるため注意が必要です。

ノートパソコンに水をこぼしたときに影響を受ける可能性のある部品は、次のようなものとなります。

  • マザーボード(腐食・ショートの原因)
  • キーボード基盤
  • SSD・HDDなどの記憶装置
  • 液晶パネルの裏側(にじみや表示異常)

内部の状態を把握するには、分解や点検が必要になる場合もあります。自信がないときは専門の修理業者への相談が安心です。

水をこぼした後のパソコン、いつ電源を入れていい?

乾いているように見えても、内部の隙間に水分が残っていることがあります。電源を入れるタイミングが早すぎると、ショートや通電時の損傷につながるおそれがあるため、慎重な判断が求められます。

パソコンに水をこぼしたあと電源を入れる前に確認すべきこと

パソコンが乾燥した後に通電する前には、以下のポイントを確認しましょう。状況によっては、数日間様子を見ることも検討すると安心です。
※電源を入れるタイミングの見極めは非常に困難です。自己責任で慎重に実施するか、パソコン専門店などに相談することを検討することも重要です。

  • 表面の水分が完全に乾いているかをまずは確認する
  • 表面だけでなく、内部の乾燥に関しては確認が難しいので念入りに時間をかけて乾燥させる
  • キーボードが反応するか確認
  • 通常よりも異音や異常な発熱がないか慎重にチェック

可能であればバッテリーのみで起動し、アダプターは後から接続することで過電流リスクを抑えられます。

パソコンに水をこぼしたときに修理に出すタイミングの見極め方

乾燥しても動作に不安がある、あるいは何らかの異常が出ている場合には、できるだけ早めに修理業者に相談するのが安全です。時間が経つほど内部の腐食が進行するおそれがあるため、判断は早いに越したことはありません。

パソコンに水をこぼした際に修理を検討すべき症状

次のような症状が見られる場合は、自己対応を続けるよりも専門家による点検・修理を検討しましょう。

パソコンに水をこぼした際に修理を検討すべき症状は、次のようなものになります。

  • 電源が入らない・突然落ちる
  • 画面が表示されない
  • キーボードの一部が反応しない
  • 焦げたような臭いがする

見積もりや診断だけを依頼できる業者もあるため、まずは状態を調べてもらうことから始めるのも一つの方法です。

パソコンに水をこぼしたあと起動しないときに考えられる影響

起動しないパソコンに水濡れの履歴がある場合、内部パーツのどこかにトラブルが生じている可能性があります。特定の部品だけが故障していても、全体の動作に影響が出ることがあります。

パソコンに水をこぼしたあとに起動しない主な原因と部位

起動しない理由によって、想定される原因は異なります。

パソコンに水をこぼしたあとに起動しない主な原因と部位は、次のようになります。

症状 考えられる原因
電源がまったく入らない 電源ユニットや基板のショート
起動中にすぐ落ちる 過熱や内部の腐食
起動画面が止まる メモリやSSDの不具合
ファンだけが回る マザーボードの異常

状態が不安定なまま通電を繰り返すと、別の部品まで故障することもあるため、注意が必要です。

水をこぼしたパソコンからデータを取り出す方法

本体が故障してしまった場合でも、ストレージ(HDDやSSD)に損傷がなければ、データは残っている可能性があります。自分での復旧が難しいと感じたら、早めにプロの手を借りる選択も有効です。

パソコンに水をこぼした後のデータ復旧の方法

状況に応じて、データの取り出しを試みることができます。

水をこぼしたパソコンからのデータ復旧の方法は、次のようになります。

  • 専用の外付けケースを使ってデータを読み取る
  • 専門業者に依頼して復旧を試みる

パソコンの水濡れの程度によっては、自力での復旧作業がかえって状態を悪化させることもあるため、慎重に判断してください。

パソコンに水をこぼしたあとの失敗の傾向

実際に水をこぼした経験のある人の話を聞くと、初動でのミスや「大丈夫だと思って使い続けた結果、故障した」といった例が多く見られます。トラブルを繰り返さないためには、経験者の声から学ぶことも大切です。

パソコンに水をこぼしたあとのよくある失敗

パソコンに水をこぼしたあとのよくある失敗は、次のようなものがります。

  • 慌てて電源を入れ直して故障が悪化
  • 表面だけ拭いて中まで濡れていることに気づかなかった
  • 自分で分解して修理できず、状態が悪化

こうした失敗談をもとに、水濡れを防ぐための環境づくりや、飲み物の置き場所を見直すことも検討してみてください。

パソコンに水をこぼしたときは、冷静な対処が復旧への第一歩

パソコンに水をこぼしたときは、電源をすぐ切り、正しく乾かすことが大切です。焦って通電させると、故障が進むおそれがあります。初動を誤らなければ、修理やデータ復旧の可能性は残せます。

状況が不安なときや異常が続くときは、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。自己判断を避け、安全に対応しましょう。

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監修:ドスパラ編集部(株式会社サードウェーブ)
ドスパラ編集部は複数の店舗出身スタッフと自作経験者で構成されております。ゲーミングPC・AI PC・クリエイターPC・中古パソコン・PCパーツ/周辺機器・ノートパソコン/デスクトップパソコンまで、実機検証と現場の知見にもとづいて執筆しています。20台以上の自作経験を持つメンバーも在籍。掲載前に技術スタッフと商品企画が内容を確認しています。

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