パソコンのゴミ箱からファイルを復元するには?手順と注意点を解説
パソコンのゴミ箱からファイルを復元したいあなたへ
「大事なファイルをうっかり削除してしまった」「ゴミ箱を空にしたあとに必要なデータが消えていることに気づいた」そんな経験はないでしょうか? パソコンの操作ミスによるデータ削除は、誰にでも起こり得ることです。
また、パソコンのゴミ箱がデスクトップから消えてしまって悩んでいる方もいるかもしれませんので、復元方法をご紹介します。
この記事では、パソコンのゴミ箱からファイルを復元する方法をはじめ、ゴミ箱に残っていない場合の対処法や、日頃からできる予防策まで幅広く解説します。
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もくじ
パソコンのゴミ箱自体を復元する方法
最初にパソコンのデスクトップ上のゴミ箱自体を消してしまった場合の復元方法を紹介しておきます。
デスクトップ上のゴミ箱アイコンを誤って削除してしまっても、実際に機能が消えてしまうわけではありません。表示設定を変更することで、ゴミ箱をすぐに再表示できます。
パソコンのゴミ箱自体を復元=再表示する手順
ゴミ箱のアイコンがデスクトップから消えたときは、以下の手順で元に戻すことができます。
- 「スタートを右クリック」→「設定」
- 左側のメニューから「個人設定」を選択
- 画面右側で 「テーマ」 をクリック
- 「テーマ」内にある 「デスクトップ アイコンの設定」 を選択
- 「ゴミ箱」にチェックを入れて「OK」をクリック
パソコンのゴミ箱本体の復元は再表示ができればいつものように操作できるようになります。
パソコンのゴミ箱からファイルは復元できる?基本の仕組みを知ろう
パソコンでファイルを削除したとき、それがすぐに完全に消えてしまうわけではありません。実際には一時的に「ゴミ箱」という場所に移動され、あとから元に戻すことが可能です。
この章では、ゴミ箱の基本的な機能や、削除の方法によって復元できるかどうかの違いについて詳しく解説します。復元操作の前提を知っておくことは、正しい対応をするために役立ちます。
パソコンのゴミ箱の復元を知るために「そもそもゴミ箱の機能とは?」
パソコンのゴミ箱は、Windowsの標準機能のひとつで、削除したファイルを一時的に保管する仕組みです。万が一の削除ミスがあっても、ゴミ箱に残っていれば元の場所に復元することができます。
パソコンでのファイルの通常の削除と完全削除の違いとは
ファイルを削除する方法によって、ゴミ箱に残るかどうかが異なります。
パソコンでのファイルの通常の削除と完全削除の違いとは、次のようになります。
削除方法 | ゴミ箱に残るか | 復元可能性 |
---|---|---|
通常の削除(Deleteキー) | はい | 高い |
Shift + Delete | いいえ | 復元ソフトが必要な場合もある |
ゴミ箱を空にする | いいえ | 状況により復元できることもある |
このように、どの操作を行ったかによって復元方法が異なります。通常の削除であれば簡単に戻せますが、Shift+Deleteやゴミ箱の空き操作は注意が必要です。
パソコンのゴミ箱からファイルを復元する手順「Windows編」
削除したファイルがゴミ箱に残っている状態であれば、Windowsの基本操作だけで簡単に復元することが可能です。
この章では、ゴミ箱の開き方や復元手順を具体的に解説します。初めて復元操作をする人でもわかりやすいよう、丁寧に手順を追って説明していきます。
パソコンのゴミ箱からのファイルの復元「ゴミ箱を開く方法」
ゴミ箱の中に目的のファイルがあるかを確認するには、まずはゴミ箱を開く必要があります。
パソコンのファイルの復元「ゴミ箱を開く方法」は、次のようになります。
- デスクトップ上の「ゴミ箱」アイコンをダブルクリック
- 削除されたファイルの一覧が表示される
パソコンのファイルを削除直後に復元するショートカット
削除した直後にパソコンのゴミ箱からファイルを復元するには、ショートカットキーが有効です。
パソコンのファイルを削除直後に復元するショートカットは、次のようになります。
- デスクトップ上で「Ctrl+Z」キーで
直後の削除は、比較的しやすいため、慌てずにショートカットキーを頭にいれておいて、対応するようにしましょう。
パソコンのゴミ箱から削除したファイルを選んで復元する流れ
ゴミ箱にあるファイルは簡単な操作で元に戻すことができます
パソコンのゴミ箱から削除したファイルを選んで復元する流れは、次のようになります。
- パソコンのゴミ箱内で、復元したいファイルを右クリック
- 表示されるメニューから「元に戻す」を選択
- ファイルが元の保存場所に復元される
パソコンのゴミ箱復元の一番正式な流れとなります。
パソコンのゴミ箱からもさらに削除したファイルを復元できる可能性はある?
ゴミ箱を空にしたり、ファイルを完全削除してしまった後でも、すぐにあきらめる必要はありません。
この章では、削除後のファイルの状態や、復元の可能性が残っている理由について説明します。あわせて、復元の成功率を高めるために知っておきたいポイントも紹介します。
パソコンのゴミ箱を空にした後のデータはどうなる?
ゴミ箱を空にしてしまったファイルは、一見すると完全に削除されたように見えます。しかし、実際にはデータ自体が物理的に消去されたわけではありません。
パソコンのゴミ箱を空にした後のデータは、次のような扱いとなります。
- データは「見えなくなった」だけで、データ的には残っていることがある
- 新しいデータに上書きされるまで復元できる可能性がある
このように、削除直後であれば復元ソフトを使ってファイルを取り戻せることがあります。上書きが発生する前に対応することが大切です。
パソコンのごみ箱から削除していも復元ソフトの活用で戻せることもある
ゴミ箱にないファイルでも、復元ソフトを使うことで復元できることがあります。
パソコンのごみ箱から削除しても復元ソフトの活用で戻せる可能性があるソフトは、つぎのようなものがあります。
ソフト名 | 特徴 |
---|---|
Recuva | シンプルな操作で復元作業ができる |
EaseUS Data Recovery | 削除・フォーマットされたデータの復元に対応 |
復元ソフトは操作を誤っても比較的安全に利用できるため、まずは無料版で試してみるのがおすすめです。
パソコンでゴミ箱に入れず削除したファイルを復元するには
Shiftキーを使った削除や設定の変更によって、ファイルがゴミ箱を通らずに消えてしまうことがあります。
この章では、そうした状況での原因確認や復元の対応方法についてまとめます。ゴミ箱にファイルが見当たらないときは、ここで紹介する内容を参考にしましょう。
パソコンのファイルで「Shift+Delete」で削除した場合の復元
Shiftキーを押しながらDeleteキーを使うと、ファイルはゴミ箱に移動せずすぐに削除されます。復元には復元ソフトの利用が有効です。
パソコンのごみ箱を経由しない設定になっていないか確認する
設定によっては、通常の削除でもゴミ箱を使わずに削除されていることがあります。
パソコンのごみ箱を経由しない設定になっていないか確認する手順は、次のようになります。
- 「デスクトップ」の「ゴミ箱」を右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ファイルを完全に削除する」が選ばれていないか確認
意外なところで設定が変更されれている場合もあるので、一旦確認をしてみるとよいでしょう。
パソコンのゴミ箱に表示されないため復元できないファイルがある?
ファイルを削除したのにゴミ箱に見当たらないということがあります。このような場合、削除されたファイルがゴミ箱に送られていない可能性があり、その原因を特定することが重要です。
この章では、表示されない理由と確認のポイントを紹介します。ゴミ箱の容量や保存対象外の削除など、見逃しやすい設定にも注意が必要です。
パソコンのゴミ箱の容量を超えたときの挙動
パソコンのゴミ箱にはディスクごとに設定された容量があり、それを超えるとファイルが自動的に削除されることがあります。
- 容量がいっぱいになると、古いファイルから削除される
- 大きなサイズのファイルはゴミ箱を経由せずに完全削除されることがある
このような動作により、削除後すぐにゴミ箱に見当たらないこともあります。
パソコンのごみ箱と外部ストレージ上のファイル削除時の違い
外付けHDDやUSBメモリなどのストレージでは、ファイル削除時にゴミ箱を経由しない動作が基本です。
- 外部デバイスのファイルは削除するとすぐに消去される
- 誤って削除した際は復元ソフトを使うしか手段がないこともある
外部ストレージ上での操作には、特に注意が必要です。
パソコンのゴミ箱から復元できないときに試したい対処法
ゴミ箱にファイルが残っていなかったり、復元できなかったりすることがあります。このようなときは、他の手段での復旧を試みることが重要です。ここでは、復元ポイントやバックアップからの復元方法など、Windowsパソコンで利用できる主な対処法を紹介します。
バックアップからの復元方法
Windows 11でローカルファイルのバックアップ状況を確認したい場合、「ファイル履歴」機能を利用する方法があります。この機能は設定画面からはアクセスできず、「コントロールパネル」から開きます。
- 「スタート」→「検索ウィンドウにコントールパネルで検索」→「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ファイル履歴」で確認できる
- 「ファイル履歴を有効」にしていれば、指定したフォルダーの過去バージョンから復元が可能
あらかじめ設定していないと使えないため、定期的な確認が重要です。
また、OneDriveを使ってクラウドにファイルを自動保存している場合は、次の手順となります。
- 「スタートを右クリック」→「設定」
- 「アカウント」→「Windows バックアップ」から、バックアップ対象(フォルダー・アプリ・設定)を確認・管理
- 「バックアップ対象(フォルダー・アプリ・設定)」を確認・管理
ただし、ローカルファイルの即時復元には適していないこともあるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
パソコンのゴミ箱からのデータの復元ポイントの活用方法
復元ポイントは、Windowsのシステムに問題があった場合に元の状態に戻すための機能ですが、システムファイルに関連するデータが含まれることがあります。
パソコンのゴミ箱からのデータの復元ポイントの活用方法は、次のようになります。
- 「スタート」→「検索ウィンドウにコントールパネルで検索」
- 「コントロールパネル」→「システムの保護」から復元を開始
ファイルそのものが戻るとは限らないが、環境復元には役立つことがあります。
パソコンのごみ箱からの復元で無料ソフトは利用できる?
ゴミ箱からも消えたファイルでも、専用の復元ソフトを使えば戻せる可能性があります。ここでは無料で使える代表的な復元ソフトと、そのメリットや注意点を紹介します。ファイルを復元したいが費用をかけたくない方は、まずこれらのツールを検討するとよいでしょう。
無料復元ソフトのメリットと注意点
無料ソフトは気軽に試せる反面、機能や対応範囲に制限がある場合もあります。
- 操作が簡単なものが多く、初めてでも使いやすい
- 無料版では復元できる容量やファイル数に制限があることも
まずは無料版で試してみて、必要に応じて有料ソフトを検討するのがよいでしょう。
無料復元ソフトの紹介
パソコンのごみ箱から削除したファイルを無料復元するソフトは、次のようなものがあります。
ソフト名 | 主な特徴 | 日本語対応 |
---|---|---|
Recuva | 無料で使えて動作が軽い | ○ |
Disk Drill | 直感的な操作画面で復元しやすい | ○(一部) |
PhotoRec | 幅広いファイル形式に対応 | △(英語中心) |
ソフトによって対応ファイル形式や操作性が異なるため、目的やスキルに合ったものを選ぶことが重要です。
パソコンのゴミ箱の設定を見直して復元しやすい環境を整える
誤ってファイルを削除してしまうリスクは、普段の設定である程度減らすことが可能です。
この章では、ゴミ箱の容量調整や削除確認メッセージの設定など、復元しやすい環境を整えるための方法を紹介します。
パソコンのゴミ箱の容量を変更する手順
保存できるファイル数やサイズは、ゴミ箱の容量設定によって変わります。必要に応じて調整しておくことで、削除ファイルの保持期間を長くできることもあります。
パソコンのゴミ箱の容量を変更する手順は、次のようになります。
- 「デスクトップ」の「ゴミ箱」を右クリック
- 「プロパティ」を開く
- 「対象ドライブ」を選択し、最大サイズ(MB)を設定
ゴミ箱の容量を適切に設定することで、誤って削除したファイルの復元チャンスを高めることができます。
パソコンのゴミ箱で「削除時に確認メッセージを表示」する設定方法
削除操作を行う前に確認メッセージを出すことで、誤操作を防ぐことができます。
パソコンのゴミ箱で「削除時に確認メッセージを表示」する設定方法は、次のようになります。
- ゴミ箱のプロパティで「削除の確認メッセージを表示する」にチェック
- 適用ボタンをクリックして設定完了
誤操作による削除を防ぎたいときにおすすめの設定です。
パソコンのゴミ箱から復元後にファイルが開けないときの確認ポイント
削除したファイルをゴミ箱から復元したのに、開こうとするとエラーが出たり、ファイルが破損していたりすることがあります。このようなトラブルが発生した場合は、原因を一つずつ確認して対応することが大切です。この見出しでは、復元後にファイルがうまく開かないときに確認すべきポイントを紹介します。
パソコンのゴミ箱から復元後にファイルが開けないときの確認ポイントは、次のようになります。
- 復元したファイルが破損していないかチェック
- 元のアプリケーションと互換性があるか確認
- 拡張子が正しく認識されているかどうかも要注意
これらを確認しても開けない場合は、別の端末で試すか、ファイル修復ツールの使用を検討するとよいでしょう。
パソコンのゴミ箱を使わずに削除したファイルを防ぐ工夫とは
ファイルを誤って完全に削除してしまうリスクを減らすには、日ごろの設定や操作を見直すことが有効です。
パソコンのゴミ箱を使わずに削除したファイルを防ぐ工夫は、次のようなものがあります。
- 定期的にバックアップをとっておく(外付けHDDやクラウドを活用)
- Shift + Deleteなどの「即削除」操作は避ける
- ゴミ箱の容量を十分に確保しておく
こうした対策を講じておくことで、万が一のときにも落ち着いて対応できます。
パソコンのゴミ箱からファイルを失っても復元できることがある
パソコンのゴミ箱からの復元方法自体は、操作を理解すれば対応方法がいくつかあります。
ゴミ箱を空にしてしまった後でも、復元ソフトやバックアップを活用することで、ファイルを取り戻せる可能性があります。
大切なのは、削除してしまってもすぐに適切な対応を取ること。 この記事で紹介した手順や対処法を実践し、パソコンのデータトラブルに冷静に向き合いましょう。