パソコンのOSを確認する方法とバージョンの見分け方
パソコンのOSを確認する理由と重要性
パソコンに入っているOSとはどのようなのなのか? ソフトをインストールするとき、サポートを受けるとき、あるいは中古パソコンを買ったときなど、パソコンのOSを確認する場面は意外と多くあります。
OSの確認方法は慣れていないとわかりにくく、どこを見ればよいのか迷ってしまう方も少なくありません。また、Windows 10や11のバージョンやビルド番号、ライセンス状態など、確認すべきポイントは一つだけではないのが実情です。
この記事では、初心者にもわかりやすくパソコンのOS確認の方法を紹介し、よくある疑問や見落としがちな注意点にも丁寧に触れていきます。OSの調べ方を知っておくことで、パソコンをより安全・快適に使いこなせるようになります。
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もくじ
パソコンのOSを確認する基本的な手順とは
パソコンを使っていて、「このパソコンOSは何を使っているのか?」と知りたくなる場面は多くあります。たとえばソフトウェアをインストールするときや、サポートセンターに問い合わせるときに、正確なOS情報が必要になることがあります。
パソコンのOS=オペレーティングシステムの種類やバージョンは、Windowsであれば「設定」から確認できます。OSによって表示場所が若干異なることもあるため、次の章でWindows 10とWindows 11それぞれの手順を紹介します。基本的な方法を知っておくだけで、いざというときに慌てず対応できるようになります。
パソコンのOSの確認方法「Windows 11」
Windows 11はアップデートによって機能や仕様が変更されることがあるため、バージョンやビルド番号を定期的に確認することで、セキュリティや互換性の確認にもつながります。
Windows 11でのOS確認方法は、次のようになります。
- 「スタートを右クリック」
- 「設定」をクリック
- 「システム」をクリックし、表示されたリストで一番下へスクロール
- 「バージョン情報」をクリック
- 「Windowsの仕様」欄を確認する
例として、「Windowsの仕様」欄に、次のような内容が表示されます。
- OS名(例:Windows 11 Pro)
- バージョン(例:23H2)
- OSビルド(例:22631.3593)
不具合があった際はOS名だけでなく、バージョンやビルドの情報も役立つ場合が多くあります。
パソコンのOSの確認方法「Windows 10」
Windows 10を使用している場合、設定画面から簡単にOSの詳細情報を確認することができます。スタートメニューから「設定」を開き、システム情報にアクセスするだけで、エディションやバージョン、ビルド番号などがまとめて表示されます。
OS情報を確認することで、自分のパソコンに必要なソフトやアップデートが対応しているかどうかを判断しやすくなります。
パソコンのOSの確認方法「Windows 10」は次の手順となります。
- 画面左下の「スタートボタン(Windowsマーク)」をクリック
- 表示されたメニューから「設定(歯車のアイコン)」を選ぶ
- 「システム」をクリックし、左側のメニューから「バージョン情報」を選択
- 画面下部の「Windowsの仕様」セクションを確認する
例として、画面下部の「Windowsの仕様」セクションには次のような内容が表示されます。
- Windowsのエディション(例:Windows 10 Pro)
- バージョン(例:22H2)
- OSビルド(例:19045.3208)
WindowsのエディションだけでなくOSビルドの情報なども、トラブルシューティングには重要な情報となります。
パソコンのOS名確認だけでなくバージョンやビルド番号も確認する方法
単に「Windows 10」「Windows 11」といったOS名だけでなく、バージョンやビルド番号も確認しておくと、より正確な情報把握につながります。たとえば、同じWindows 10でもバージョンによって機能が異なったり、サポートの終了時期が違ったりすることがあります。
特に、ソフトウェアやドライバのインストール時には、対象のバージョンやビルドに対応しているかが問題になることもあります。OSが古いと最新のソフトが動作しないこともあるため、細かな情報まで把握しておくと安心です。
パソコンのOS名確認だけでなくバージョンやビルド番号も確認する方法はOS確認方法とほぼ同じです。
- 「スタートを右クリック」
- 「設定」をクリック
- 「システム」をクリックし、表示されたリストで一番下へスクロール
- 「バージョン情報」をクリック
- 「Windowsの仕様」欄で確認
「Windowsの仕様」では、次のような情報をまとめて確認できます。
確認項目 | 表示場所 |
---|---|
OS名 | 「Windowsの仕様」欄 |
バージョン | 「バージョン」 |
ビルド番号 | 「OSビルド」 |
システムの種類 | 「システムの種類」(例:64ビット) |
起動しないパソコンでOSを確認したいときの対処方法
パソコンが起動しない状態では、通常の設定画面からOS情報を確認することができません。しかし、OSが破損していない場合や最低限の機能が使える状況であれば、別の方法で情報を取得することは可能です。修理や初期化を検討する前に、現在どのOSがインストールされているのかを把握することは重要です。
以下では、セーフモードとインストールメディアの2つの方法をご紹介します。どちらも、ある程度パソコンが反応することが前提になりますが、OS確認に役立つ手段です。
セーフモードで確認する方法
セーフモードとは、Windowsを必要最小限の機能で起動するモードです。通常の方法では立ち上がらないパソコンでも、セーフモードなら起動できる可能性があります。この状態でもOS情報の確認は可能です。
セーフモードで確認する方法は、次のようになります。
- 「電源ボタンを長押し」して強制終了する(3回ほど繰り返すと自動修復画面が表示される)
- 「自動修復」画面が出たら「詳細オプション」をクリック
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選ぶ
- 「再起動」をクリック
- 「オプション一覧」が表示されたら「4」または「F4」を押してセーフモードで起動
- 「スタートを右クリック」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」からOSの情報を確認
セーフモードは見た目が通常と異なりますが、システム情報を確認する機能は変わりません。
インストールメディアを使う方法
パソコンがセーフモードでも起動しない場合、Windowsのインストールメディア(USBメモリなど)を使うことで、OS情報の一部を確認できます。 Windowsのインストールメディア(USBメモリなど)は、別のパソコンで事前に準備する必要があります。
インストールメディアを使う方法は、次のようになります。
- 別のパソコンを使って、Microsoft公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロード
- 指示に従ってWindowsインストールUSBを作成
- 起動しないパソコンにUSBメモリを差し込んで電源を入れ、ブートメニューからUSBを選択
- Windowsのインストール画面が表示されたら「Shift + F10」を押してコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを入力
- wmic os get Caption,CSDVersion,OSArchitecture,Version
- 表示された情報により、インストールされているOSの名前やバージョン、ビット数を確認可能
なお、これは上級者向けの方法ですが、トラブル時には有効な選択肢のひとつです。
パソコンのOS確認とあわせてチェックしておきたいパソコン情報
OS情報とあわせて、他のシステム情報も確認しておくことで、トラブル対応やパーツ選定に役立ちます。特に、ソフトウェアの動作要件や周辺機器との互換性を確認する際には、OS以外の情報も重要になります。
Windowsの「バージョン情報」画面や「システムの詳細設定」で、次のような内容が確認できます。
- システムの種類(32bitか64bitか)
- プロセッサ(CPU)の種類と速度
- 実装メモリ(RAM)容量
- デバイス名や製造元情報
パソコンのOSがWindowsかどうか確認するポイント
中古パソコンや貸し出された端末など、初めて触るパソコンでは、そもそもそのOSがWindowsなのか、他のOSなのかがわからないこともあります。Windows以外にもMac(macOS)やChromeOSなどのパソコンがあり、見た目や操作方法が異なります。
パソコンのOSがWindowsかどうか確認するポイントは、次のようなものになります。
- スタートボタン(画面左下のWindowsマーク)がある → Windowsの可能性が高い
- 画面左上にリンゴマークがある → macOS(Macパソコン)の可能性
- 起動時に「Chrome」や「Googleアカウントでログイン」と表示 → ChromeOSの可能性
- タスクバーが下にあり、ウィンドウが角ばっている → Windowsに多いデザイン
- メニューバーが上にある → Macに多く見られる構成
不明な場合は、電源を入れてみて最初のロゴやログイン画面をチェックすると、どのOSが搭載されているかをある程度判断できます。
パソコンのOS確認が必要になる主な場面とは
パソコンのOSの確認は、普段はあまり意識しない作業かもしれませんが、以下のような場面では重要な情報となります。正しいOS情報を把握していないと、作業が進まなかったり、思わぬトラブルの原因になったりすることがあります。
パソコンのOS確認が必要になる主な場面は、次のようなものになります。
- ソフトウェアをインストールするとき:対応しているOSやバージョンを満たしていないと、インストールできない場合がある
- 周辺機器(プリンター・スキャナーなど)を接続するとき:ドライバの対応OSを確認する必要がある
- サポートセンターに問い合わせるとき:正確なバージョンやエディションを伝えることで、的確な案内が受けられる
- Windows Updateや再インストールを行うとき:適用可能なバージョンかどうか、再確認が必要
- 中古パソコンや譲渡品を使い始めるとき:インストールされているOSのライセンス状態や更新状況を確認するため
このように、OS確認は一度だけでなく、定期的に意識しておくと安心です。
パソコンのOSを確認する方法「コマンドプロンプトやPowerShell」
パソコンのOS設定画面からの確認が難しい場合や、詳細なシステム情報を素早く取得したい場合には、コマンドを使った確認方法も便利です。特にIT業務に携わる方やトラブル対応を行う方にとって、こうした方法を覚えておくと役立ちます。
Windowsには「コマンドプロンプト」と「PowerShell」という2種類のコマンド実行ツールがあります。どちらでもOS情報を取得できます。
パソコンのOS確認方法「コマンドプロンプト」
パソコンのOS確認方法「コマンドプロンプト」での確認方法は、次のようになります。
- スタートメニューで「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す
- systeminfo
- 数秒後、OS名やバージョン、ビルド番号などが一覧で表示される
パソコンのOS確認方法「PowerShell」
パソコンのOS確認方法「PowerShell」は、次のようになります。
- スタートメニューで「powershell」と入力して「Windows PowerShell」を起動
- 以下のコマンドを入力してEnter
- Get-ComputerInfo | Select-Object WindowsProductName, WindowsVersion, OsBuildNumber
- 表示される内容から、エディションやバージョンが確認できる
コマンドによる確認は、GUIがうまく動作しないときや、遠隔操作での確認にも対応しやすい方法です。
パソコンのOSを確認してバージョンが古いかどうかを見分けるポイント
現在使用しているパソコンのOSが、サポート期間内のものかどうかを確認することは、安全に使い続けるうえでとても重要です。特にWindowsは、バージョンによってサポートの終了時期が異なるため、気づかないうちに古いOSを使い続けてしまうことがあります。
パソコンのOSが古いままだと、次のようなリスクがあります。
- セキュリティ更新が受けられず、ウイルスや不正アクセスのリスクが高まる
- 新しいソフトウェアや周辺機器が対応していない
- Windows Updateが正常に動作しない可能性がある
OSの新しさを確認するには、「バージョン」や「ビルド番号」を調べて、Microsoft公式サイトのサポート情報と照らし合わせましょう。
パソコンのOSバージョンと、サポート期限の目安は、次のようになります。
OSバージョン | サポート期限の目安 |
---|---|
Windows 10(Home/Pro) | 2025年10月14日予定 |
Windows 11(23H2など) | 継続サポート中(年単位更新) |
更新の確認は「設定」→「Windows Update」から行えます。必要に応じてアップデートを実行しましょう。
中古パソコンを購入するときにOSを確認するポイント
中古パソコンを購入する際、OSの状態や正規ライセンスの有無は非常に重要なチェック項目です。見た目の状態や価格に目が行きがちですが、OSが非正規だったり、古すぎたりすると、使い始めてからトラブルになる可能性があります。
中古パソコンを購入するときにOSを確認するポイントは、次のようになります。
- Windowsが正規にライセンス認証されているか:設定画面の「ライセンス認証」項目に「Windowsはライセンス認証されています」と表示されているか確認
- OSのバージョンが古すぎないか:Windows 7や8.1など、すでにサポート終了しているOSではないかを確認
- 再インストールメディアやリカバリ方法が用意されているか:トラブル時に再セットアップできるかを確認。USBやDVDが付属しているかもチェックポイント
- パソコンの型番とOSの一致:本来のOSと異なるものがインストールされていないかを確認することで、違法なOSの使用を避けられる
特に個人売買やオークションサイトで購入する場合は、販売者に事前に確認しておくことをおすすめします。
パソコンのOSを確認は、パソコンを「安心」「安全に」使うことへの第一歩
パソコンのOSを確認することで、ソフトの互換性やサポート対応、セキュリティ対策まで、安心して使い続けるための第一歩を踏み出せます。Windows 10や11のバージョン・ビルド番号・ライセンス情報をしっかり把握しておけば、トラブルの予防やアップデート判断にも役立ちます。
もしこれからソフトの導入や中古パソコンの購入を考えているなら、まずは自分のパソコンのOSを確認して、正確な環境把握から始めてみましょう。