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BRIDEのレーシングシートをゲーミングチェアに!
「BRIDE STREAMS CRUZ ゲーミングチェア」レビュー

Reported by 石田賀津男

数年前から、ゲーミングチェアというカテゴリの商品が登場し始めている。長時間のゲームプレイでも快適に座り続けられるチェア、というのがコンセプトだ。

ゲーミングチェアの多くは、自動車レースなどで使われるレーシングシートをベースにしている。自動車レースは長時間に及ぶものがあり、なおかつ運転もハードワークになるため、シートの座り心地は重要だ。

今回紹介する「BRIDE STREAMS CRUZ ゲーミングチェア」は、実車に使用するBRIDE製のレーシングシートに、そのまま足を付けてゲーミングチェアとする製品。つまり、座り心地はBRIDE製のレーシングシートそのものというわけだ。

製品にはいくつかのバリエーションがあり、今回は「BRIDE STREAMS CRUZ グラデーションロゴBE ゲーミングチェア」を試用している。価格は132,000円。ゲーミングチェアは1脚数万円するものも珍しくないが、その中でもかなり高級な部類と言える。


 

組み立て

製品は大きなダンボール箱が2個口で送られてきた。開けてみると、一方がシート部、もう一方が脚部となっている。

シートは実車に取り付けるシートそのもの。付属の説明書も実車への取り付け方しか書いていない。これには筆者も一瞬慌てたが、脚部の箱にも説明書が付属しており、そちらに取り付け方法や必要な部品が入っている。

両方を箱から出してみると、やはり結構重い。シートはかなり大きいこともあり、女性だと箱から出せないかもしれない。この製品に限ったことではないが、ゲーミングチェアの組み立ては2人でやるつもりでいた方がいい。


組み立て前のシート部


組み立て前の脚部

ただ、本製品の組み立て作業は比較的簡単だ。脚にシートを載せて、4本のボルトで固定するだけ。穴の位置を調整する必要もなく、ものの数分で組み上がる。重量はそれなりにあるので、筆者の場合はシートをひっくり返した状態で、脚をシートに当て、ボルトを仮止めして固定していった。なおボルトを締める際に六角棒レンチが必要になるが、製品には付属していない。手締めでも一応は固定できるが、できれば工具を用意した方がいい。


シート裏面。筆者はこの状態で脚をシートに当ててボルトで固定した


固定用ボルト


シートと脚部の固定部分


シートに脚を固定したところ

使用感

完成した製品を見てみると、全体が黒で統一されながら、背中に当たる部分だけグラデーションが入ったデザインになっている。モノトーンで配色されたゲーミングチェアは珍しい。人によっては地味だと感じるかもしれないが、スエード調の表面加工は手触りもよく、高級感がある。


完成したところ


背面

筆者は身長174cm、体重60kgという細身の体型。実際に座ってみると、頭から太ももまでぴったりと体をフォローしてくれる。シートは高反発性で張りの強い手触り。深く沈み込むような柔らかさはないが、形状がよく考えられていて全身のフィット感が高く、背筋が伸びて気持ちいい。リラックスするためではなく、レースで競うためのシートなのだというのがよくわかる。

リクライニングの幅はかなり大きく、後ろはほぼ水平に近い角度まで倒れる。ただし水平にすると、座面より背面がやや高くなり段差ができるので、寝て使うことは想定されていないようだ(なお、シートを45度以上に倒してもたれかかると転倒する危険があると注意書きされている)。また前傾はかなり大きく、普通に座る姿勢としてはあり得ないくらいには倒れる。この辺りは車のシートだなと思わせる挙動だ。


最大まで後方にリクライニングしたところ


最大まで前方にリクライニングしたところ。ここまで倒れるのはいかにも車のシートという感じだ

高さはガスシリンダーで調整できる。一番低い状態にすると、筆者でちょうど足が床に届いて、太ももが水平になるくらい。もう少し小柄な人だと、どうしても足が浮いてしまう感じになりそうだ。一番高い状態にすると筆者も足が浮く高さになるが、何とか足の裏が付けられるので、上下の調整幅はそれほど大きくない。


座面の高さを最低にしたところ


座面の高さを最高にしたところ

アームレストは固定位置で、角度や高さの調整が利かない。上に倒すことはできるが、シートの横まで回り込まないので、上げたアームレストに肩が当たって窮屈になってしまう。つまり、アームレストがない状態で使うということを想定していない。アームレストの高さや角度が体に合えばいいが、合わずに邪魔に感じる人もいるだろう。筆者の場合、もう少しだけ低い位置にあって欲しいと感じる。

ちなみにこの原稿を書いている間も、本製品に座っている。一番快適だなと思える座り方は、背面がほぼ垂直に近い姿勢での利用。前傾気味の座り方でも腰をしっかりサポートしてくれていて、安定感がある。キーボードとマウスを使って遊ぶPCゲームでは、かなり前傾気味にしておくことでアームレストの角度も下がり、キーボードやマウスに自然と手が行く高さにできる。

少し後傾気味にすると、今度は背中から腰までがしっかりフィットして、背筋が伸びた状態でリラックスできる。アームレストに肘を置いて、ゲームのコントローラーやスマートフォンなどを持てば、かなり楽な姿勢でゲームをプレイできる。

また長時間座っていても、接触面が蒸れるような感覚はほとんどない。座面と背中はメッシュになっているおかげで快適だ。ただ太ももに当たる部分はスエード調なので、本稿を執筆する3月初頭であれば温かくて良いが、夏場はやや暑いと感じるかもしれない。これも車内で使うものと考えると、エアコンの効いた空間で使うことを想定しているのかもしれない。

改めて本製品を選ぶメリットを考えてみると、肩や腰、足をしっかりフォローしてくれるので、長時間の利用で快適なのは間違いない。またゲーミングチェアは派手な色を使ったものが多い中、モノトーンでまとめられているのもポイントが高い。スエード調の表面も、ゲーミングチェアでよく使われる合成皮革のシートより好ましいと感じる人は多いだろう。

欠点は、ややサイズが大きいと感じるところ。筆者よりもう少し身長と体重があったほうがぴったりくるように思う。サイズ感はアームレストの位置を調整できればかなり改善するはずなので、そういった製品が出るのを待つか、またはアームレストのない製品が選べるといいと思う。

価格的にはゲーミングチェアが2~3脚買えてしまうくらい高価ではあるが、ゲーミングチェアとして見ると製品の質はかなり高い。比較すべきは同価格帯の高級オフィスチェアになるだろう。

ゲーミングチェアは1回座ってみて、体や用途に合うかを確かめてから選びたいもの。ただレーシングシートをベースにしていることで、試してみなくても車のシートに近い座り心地だというのが、何となく想像がつくのは利点と言えるかもしれない

また合成皮革のシートに比べて擦過に対する耐久性が強く、経年劣化が比較的少なそうなのもいい。レーシングシート風のゲーミングチェアを、しっかり長く使いたいという人に適した製品と言えそうだ。

※ BRIDE®は、ブリッド株式会社の登録商標です。

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