ゲームも勉強も動画配信も、なんでもできる良コスパPC「THIRDWAVE Lightning-G AV5W Ryzen5 4500搭載」レビュー

ライター:石井聡(クラフル)2024年11月8日 00:00

ゲーミングPCが欲しいが、昨今の円安や物価高で手が届かないと嘆いている人たちに朗報だ。ドスパラを運営しているサードウェーブのホーム・ビジネス用パソコンブランドTHIRDWAVEより、グラフィックボードを搭載した「THIRDWAVE-Gシリーズ」が登場した。

エントリークラスは11万円からと安価で、同社のゲーミングPC「GALLERIA」には手が届かないという人でも手に入れやすい価格設定となっている。今回は、NVIDIA RTX 4060を搭載した13万円台のモデル「Lightning-G AV5W Ryzen5 4500搭載」で、最新のゲームに挑戦しつつ、どの程度遊べるのかマシンパワーを検証してみた。

全94機種、充実のラインナップで自分に必要な1台を見つけよう

まずは「THIRDWAVE-Gシリーズ」がどのようなPCなのかを紹介したい。「THIRDWAVE-Gシリーズ」は、ホーム・ビジネス用PCブランドTHIRDWAVEからリリースされる多目的PCで、2種類のラインナップからなっている。「Lightning-G」はAMD RyzenシリーズのCPUを搭載、「Magnate-G」はIntel Core CPUを搭載したモデルとなっている。

価格帯は119,980円(税込)の最安値モデルから、RTX 4070 SUPER搭載の295,980円(税込)まで、なんと94機種ものバリエーションがあるので、自分の予算や求める性能にピッタリの1台を見つけやすい。

ケースはブラックとホワイトの2種類。コンパクトなミニタワーATXケースで、スッキリしたデザインのフロント部分に「THIRDWAVE」のロゴがある。

【ホワイトとブラックのバリエーション】

ホワイトとブラックケースを並べた画像

【ホワイトケース】

ホワイトケース正面の画像 ホワイトケース右斜め前の画像 ホワイトケース左斜め前の画像

シンプルなホワイトのミニケース。サイドはクリアパネルになっており、中が見える

左サイドはクリアパネルになっている。ゲーミングPCらしく光らせてみたいというなら、カスタマイズでブルーに輝くARGBファンを追加することができる。

【背面】

ホワイトケース背面の画像

ホワイトケースも背面はブラックになっている

【天面】

ホワイトケース天面のフィルター付きの画像

天面にはホコリの侵入を防ぐフィルターが付いている

ホワイトケース天面のフィルターをずらした画像

フィルターの下には正面から吸気した空気を排出するための、大きな排気口がある

RTX 4060を搭載したバランスのいい構成

今回、テストに使用したのはRyzen5 4500を搭載した「Lightning-G AV5W」。基本的なスペックは以下のようになっている。

【Lightning-G AV5W Ryzen5 4500搭載】

CPUAMD Ryzen 5 4500(6コア/12スレッド、(最大4.1GHz)
GPUNVIDIA GeForce RTX 4060 8GB (HDMI x1,DisplayPort x3)
チップセットAMD B550 チップセット
メインメモリ16GB DDR4-3200(8GB×2)
ストレージ1TB SSD(M.2 NVMe Gen4)
光学ドライブなし
OSWindows 11 Home
電源650W 電源 (80PLUS BRONZE)
価格13万5,980円(税込)
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【ケース内部】

パネルを外した側面の画像

CPUは6コア12スレッドのRyzen 5 4500。CPUファンは標準ではCPUに付属しているファンが使用されている。さらなる冷却性能や、または輝きが欲しいなら、カスタマイズでARGB対応の水冷ファンに変更することもできる。

ケース内部のCPUクーラーの拡大画像

CPUクーラー

ケース内部のグラフィックボードの拡大画像

コンパクトなサイズのRTX 4060

CPUで妥協した分、GPUは最新のNVIDIA GeForce RTX 4060を採用している。メモリはDDR4-3200を16GB搭載している。ストレージは1TBの大容量NVMe SSDで、容量の心配なくゲームをインストールすることができる。

ケース内部のメモリの拡大画像

メモリは8GBの2枚刺し

電源は650Wだが、カスタマイズで1200Wまで選択することができる。初めてのゲーミングPCとして本機種を選んだ人が、少しずつパーツを交換してPCを強化する時に、消費電力がネックにならないよう最初から大きめの電源を積んでおくこともできる。

I/Oポートは前面にUSB 3.2 Gen1 Type-Aが2つとオーディオジャックがある。背面にはUSB 2.0が2つ、USB 3.2 Gen1 Type-Aが4つ、USB 3.2 Gen2 Type-AとUSB 3.2 Gen2x2 Type-Cが各1つずつ用意されている。

なお、マウスやキーボード、モニターは付いていないので別途用意する必要がある。

ケースのフロントI/Oの拡大画像

フロントのI/Oポートは上部に付いている

「FFXIV」と「SF6」のベンチマークで能力をテスト

まずは定番のベンチマークソフトを使って数値を計測してみた。テストは、フルHD(1,920×1,080)と4K(3,480×2,160)の144Hzゲーミングモニターを使用した。

「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」では、「最高品質」と「高品質(デスクトップPC)」での数値を試してみた。4K最高品質では「普通」とあまり振るわなかったが、フルHDでは10000スコア越えの好成績を出した。

【FFXIV: 黄金のレガシー ベンチマークスコア】

解像度品質スコア目安
フルHD高品質(デスクトップPC)14150とても快適
フルHD最高品質13509とても快適
4K高品質(デスクトップPC)8270快適
4K最高品質5225普通

【FFXIV: 黄金のレガシー ベンチマークの目安】

スコア目安
15000~非常に快適
11000~14999とても快適
8000~10999快適
6000~7999やや快適
4000~5999普通
2000~3999設定変更を推奨
1000~1999設定変更が必要
1000 未満動作困難

次に「STREET FIGHTER 6 ベンチマークツール」では、「HIGHEST」と「HIGH」という上位2段階の画質で計測した。

フルHD解像度では、「FIGHTING GROUND」、「BATTLE HUB」、「WORLD TOUR」すべてのスコアで100を記録。4Kでは「HIGHEST」で60、「HIGH」で70と差が付いた。

ゲーム本体でのプレイでは、CPU戦では気になるような遅延は感じられなかったが、さらにシビアなタイミングを求められる対人戦では多少画質の調整をした方がよさそうだ。

【STREET FIGHTER 6 ベンチマークツール】

解像度品質スコア目安
フルHDHIGHT100快適にプレイできます
フルHDHIGHEST100快適にプレイできます
4KHIGHT70設定変更を推奨します
4KHIGHEST60設定変更を推奨します

【計測スコアの目安】

スコア目安
91~100快適にプレイできます
71~90問題無くプレイできます
51~70設定変更を推奨します
31~50設定変更が必要です
0~30動作困難です

「ドラゴンボール Sparking! ZERO」や「VALORANT」など人気ゲーム4本をプレイしてみた

では実際にどの程度快適なプレイができるのかを、「ドラゴンボール Sparking! ZERO」、「ストリートファイター6」、「VALORANT」、「エーペックスレジェンズ」の4本をフレームレート計測をしつつ遊んでみた。

計測にはこちらもフルHDと4Kの144Hzモニターを使用。フレームレート計測ソフトのCapFrameXを使ってプレー中の3分間を5回計測して平均を出した。

超高速3Dバトルが爽快「ドラゴンボール Sparking! ZERO」

バンダイナムコエンターテインメントの3D対戦アクションゲーム「ドラゴンボール Sparking! ZERO」は、漫画やアニメ「ドラゴンボール」のキャラクターを使って、迫力満点の3Dバトルが楽しめるアクションゲーム。

プレイアブルキャラクターはシリーズ最多の総勢180名を数え、オフラインだけでなく、オンライン対人戦プレイ「天下一武道会」で最大8人での対戦を楽しむことができる。今後のアップデートでさらなる追加キャラクターも予定されている。

本作のメインコンテンツ「エピソードバトル」は、8人のキャラクターから、選んだキャラクターの目線で原作に沿ったシチュエーションのバトルを楽しめるコンテンツ。原作の名シーンを再現しながら、バトルを楽しむことができる。

今回は悟空を使って、魔人ブウ編から「ひとりの力、みんなの力」、「最強の合体」、破壊神ビルス・フリーザ編から「フリーザの再来」「破壊神ビルス」の4エピソードでフレームレートを計測してみた。

フルHDでは平均でおおむね60fpsを記録できたが、4Kでは49fpsにとどまっている。だが、実際にプレイしている時には遅延やもたつきを感じることなく集中して遊ぶことができた。

格闘ゲームといえばやっぱりこれ「STREET FIGHTER 6」

カプコンの対戦ゲーム「STREET FIGHTER 6」では、キャラクターを使って対戦する「FIGHTING GROUND」の1つで、CPUと戦う1人用のプレイモード「アーケード」をプレイした。

対戦ゲームの原点といえるタイトルの最新作であり、現在大いに盛り上がっている対戦格闘ゲーム人気の立役者。eスポーツタイトルとしても公式、非公式問わず多くの大会が開催されている。

使用したキャラクターは春麗。難易度ノーマルでは4人のキャラクターと戦う。ベンチマークでは4Kでは設定変更を求めるスコアだったが、実際のプレイでは4Kでも特に気になる部分はなく快適にプレイすることができた。

【STREET FIGHTER 6】

STREET FIGHTER 6 春麗vs豪鬼の対戦ゲーム画面 STREET FIGHTER 6 春麗が豪鬼をKOしたゲーム画面 STREET FIGHTER 6 春麗の必殺技を豪鬼がガードしているゲーム画面

個人技とチームの戦略がかみ合った瞬間が最高な「VALORANT」

「VALORANT」はRiot Gamesが開発、運営しているタクティカルFPS。今回は前半と後半で攻守を交代して全13ラウンドで戦う基本のモード「アンレート」をプレイした。アタッカー側はスパイクを設置して爆破させるか、敵チームを全員倒せば勝利。ディフェンダー側はスパイクを解除しつつ、敵を倒す。

戦略性の高さや、チームメイトとの連携が重要だが、時には個人の神業的なプレイが逆転に繋がることもある。コミュニティも活発で、初心者向けから上級者向けまで多くの動画や情報が公開されている。

eスポーツタイトルとしてグラフィックスよりもプレイのレスポンスを重視しているタイトルで、もともとかなり負荷の軽い部類に入る。今回の計測でもフレームレートはフルHDで201fps、4Kで191fpsといずれも非常に高く、プレイ自体も快適だった。

【VALORANT】

VALORANT メインメニューのゲーム画面 VALORANT ゲームプレイ画面① VALORANT ゲームプレイ画面②

秋の新バトルパスが登場「エーペックスレジェンズ」

「エーペックスレジェンズ」はRespawn Entertainmentが開発し、エレクトロニック・アーツが運営しているヒーローシューター。

今回は、現在進行中のバトルパス「ショックウェーブ」で登場した新しいリスポーンシステムで遊べる「トリオリバイバル」と、新マップ「E-District」でプレイした。ちょうどハロウィーンイベント「トリック・アンド・トリート・トリオ」が開催中で、夜のE-Districtでは、そこかしこに不気味な髑髏型のレヴミサイルが漂っていた。現在のバトルパスは11月初旬にスタートする。

こちらもeスポーツ的な側面の強いタイトルなのでプレイは非常に快適だった。フレームレートもフルHDで130fps、4Kで117fpsと好成績を記録した。

【エーペックスレジェンズ】

エーペックスレジェンズ ボルトを構えているゲームプレイ画面 エーペックスレジェンズ P2020を構えているゲームプレイ画面 エーペックスレジェンズ ブラッドハウンドで降下中のゲームプレイ画面

ゲームはもちろん、書類作成から動画配信までなんでもできるお買い得PC

PCゲームは多彩なスペックのPCに対応できるよう、ミドルスペックのPCであれば快適に遊べるように作ってある。「Lightning-G AV5W Ryzen5 4500搭載」は最高スペックというわけではないが、ゲームを遊ぶにはちょうどいい性能を有している。

これまでも、サードウェーブにはGALLERIAという高スペックで人気のゲーミングPCブランドがあった。だが学生や、そこまでPCにお金をかける余裕がないという人にとっては、高スペックであることよりも、ゲームが遊べるという欲求を満たせることが重要であるはずだ。

今回紹介した「Lightning-G AV5W Ryzen5 4500搭載」は、仕事に使う書類の作成や学校のレポートはもちろん、動画配信やクリエイティブな活動など様々な用途に使うことができる。それが、この価格で手に入るのだからコスパは良い。ゲーマーとしても自信をもっておすすめできる1台だ。

  • 価格・構成については、2024年10月28日時点の情報です。
  • 本製品はBTO製品の為注文時期によって内部で使用されているパーツが異なる場合があります。その為計測した結果と実際の数値が異なる場合があります。