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SteelSeries「Apex Pro TKL JP」 “今までの約8倍”の高速レスポンスを誇るゲーミングキーボードを徹底レビュー
今回ご紹介するのは、SteelSeries社製のゲーミングキーボード「Apex Pro TKL JP」です。ゲーミングキーボードの中でも抜群のレスポンスと入力速度が特徴の本製品。高級感あふれるデザインと高いカスタマイズ性を兼ね備え、ハイエンドゲーミングキーボードとして十二分な性能が満載されています。実際の使用感を交えながら、詳細を確認していきましょう。
基本スペック
接続 | USB |
---|---|
キーレイアウト | 日本語配列テンキーレス |
キースイッチ | OmniPointメカニカルスイッチ |
外形寸法 | 40.44×139.26×355.44mm |
重量 | 770g |
基本的なスペックはこちらです。接続方式にはUSBが採用されており、本体にはパススルーポートを搭載しています。こちらのポートを利用することで、その他のUSBデバイスをパソコンに接続することが可能です。パソコン本体のUSBポートと遜色ない反応速度を得られるうえに、デスク上の配線をスッキリと整理できるのもうれしいポイントですね。
キーレイアウトは日本語配列・テンキーレスで、多数の機能が詰め込まれていながらもコンパクトなサイズ感となっています。また、リストレストはマグネットによる着脱式を採用。デスクのスペースやタイピングのスタイルなど、用途に合わせて付け外しを簡単に行なえます。
そして「Apex Pro TKL JP」の一番の目玉とも言えるのが、SteelSeries社製キーボード独自のキースイッチ「OmniPointメカニカルスイッチ」です。レスポンスと高速入力に優れたこのスイッチは、同じような特徴を持ったいわゆる「銀軸」と比較しても圧倒的なスペックを誇っています。具体的には、銀軸のレスポンスタイムが5.0ms(1ms=0.001秒)なのに対して、OmniPointメカニカルスイッチはなんと0.7ms。つまり、約8倍の速さでレスポンスしてくれるのです。ただ数字を見ただけでも、OmniPointメカニカルスイッチがいかに高性能なのかがおわかりいただけるのではないでしょうか。
また、入力速度に大きく影響する「作動点」の浅さも見逃せないポイント。作動点とは、簡単に言えば「どれだけ深くキーを押し込めばスイッチが反応するか」を表した数値です。この作動点の値が低ければ低いほど、軽いタッチでもスイッチが反応するようになり、結果として入力速度が早くなります。そして先ほども触れた銀軸との比較では、銀軸が1,2mm、OmniPointメカニカルスイッチでは0.4mmがそれぞれの作動点です。
ここまで記事を読んで「そこまで反応が良好だと逆にミスタッチが心配」と思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし「Apex Pro TKL JP」の本当にすごいところはここから。なんと各キーの作動点を0.4mmから3.6mmの間で自由に調整できるのです。ご自身の好みに合わせてキーボード全体の作動点を決めるのはもちろん、「WASD」など特定のキーのみ調整することも可能。作動点の調整はソフトウェアで行うため、キースイッチの付け外しなどは不要です。
もう十分に「Apex Pro TKL JP」の魅力が伝わったかもしれませんが、最後にもうひとつだけ、耐久性についても触れさせてください。前述のキースイッチはレスポンス・入力速度だけでなく、耐久性にも優れているのです。一般的なキースイッチでは5,000万回、高性能なものでも8,000万回程度であることが多いキーストローク寿命ですが、「OmniPointメカニカルスイッチ」の場合は驚異の1億回。ボディの素材にアルミニウム合金が採用されていることも含めて、数あるゲーミングキーボードの中でも屈指の耐久性を備えています。
外観
まだまだ機能について語りたいところではありますが、このあたりで外観のご紹介に移りましょう。
まず、キーボード全体を撮影した画像がこちらです。テンキーレスなうえに外枠が省かれており、かなりコンパクトな印象を受けますね。とは言え最上段にはファンクションキー(F1~F12)が配置されており、それに加えて、後ほどご紹介するスマートディスプレイも完備。サイズが抑えられている代わりに利便性が損なわれているようなことはありません。
マグネット式のリストレストは簡単に着脱が可能です。装着時にはしっかりと本体に固定され、タイピング中でもぐらつきは感じません。
ゲーミングキーボードを使う醍醐味とも言えるバックライトは、もちろん全キーに搭載されています。高級感のある、淡い光が特徴的ですね。数百万色のカラーバリエーションがあるほか、タイピングに反応して色が変わるなど、ライティングのカスタマイズも自由自在に行えます。
そして本体の右上には、先ほどご紹介した「スマートディスプレイ」が配置されています。有機EL製のこのディスプレイには、お好みの画像や、各アプリケーションの通知を表示することができます。その他にもキーの作動点をはじめとしたキーボード設定の確認など、かゆいところに手が届くのが魅力です。さらに、ディスプレイの右側にあるホイールとボタンでは、パソコンの音量調節や、音楽・動画の巻き戻し、スキップ、一時停止が可能。一つひとつは“ちょっとした機能”ではありますが、実際に使ってみるとその便利さに驚かされることでしょう。
キーの表面は光沢感が抑えられたシックな仕上がりです。くっきりとした太い印字も、視認性が高く好印象ですね。
パススルーポートは本体の奥、左側に配置されています。ちょうど本体のケーブルに近い位置であるため、配線をまとめられるのがうれしいところです。
実際に使ってみた感想
ここからは、いよいよ「Apex Pro TKL JP」を使ってみた感想をお伝えしていきます。キーそのものの感触をチェックしたあとに、ゲームでの使用感を見ていきましょう。
打鍵感(打鍵音)
まずは打鍵感(キーを入力したときの感覚)と打鍵音を確認します。
こちらの動画をご覧いただくとわかるとおり、「Apex Pro TKL JP」の打鍵音はメカニカルキーボードにしてはかなり控え目です。打鍵感も比較的軽快な印象で、キーがスムーズに“沈む”ような感覚を覚えます。レスポンスや作動点をさておいても、キー自体が物理的に軽いようなイメージです。とは言えキーを押し込んだ実感は得られるため、不必要に軽すぎるということはありません。ゲーミングキーボードにしっかりとした打鍵感を求めている方でも、物足りなさは感じないでしょう。
ゲームでの使用(『Rainbow Six Siege(レインボーシックスシージ)』編)
それでは、ゲームでの使用感はいかがでしょうか。今回は「Apex Pro TKL JP」を使ってFPSゲーム『Rainbow Six Siege(レインボーシックスシージ)』をプレイしてみました。一瞬の操作によって試合の勝敗が分かれる、玄人向けの同タイトル。「Apex Pro TKL JP」のレスポンス速度をテストするのにうってつけであると言えるでしょう。ハイエンドモデルのお手並み拝見です。
早速、作動点をもっとも浅い0.4mmに設定してプレイ。普段からゲーミングキーボードを使用している筆者ですが、それと比較しても圧倒的なレスポンス速度に度肝を抜かれました。コンマ数秒の違いとは言え、とっさの操作が求められるFPSゲームでは天と地ほどの差を感じます。単純なキャラクター移動だけでも、はっきりと違いがわかるほどです。
一方で、筆者の場合は浅い作動点がプレイスタイルに合っていましたが、人によっては多少のミスタッチが生まれてしまう可能性もありそうだと感じました。「Apex Pro TKL JP」を使いはじめてすぐは、何回かゲームをプレイしながら、自分に合った設定を模索していくのが良いかもしれませんね。各キーに最適の作動点を設定できれば、他のゲーミングキーボードとは比べ物にならないほどの高パフォーマンスを叩き出してくれそうです。
総評
圧倒的なレスポンスと入力速度を誇る「Apex Pro TKL JP」。高級感あふれるデザインと抜群の耐久性も兼ね備え、ハイエンドゲーミングキーボードの名にふさわしい逸品に仕上がっています。それに加えて、キーの作動点からライティング、スマートディスプレイまで、とことん自分好みにカスタマイズできるのも魅力です。皆さんもこの機会にぜひ、“自分だけの最高の一台”を手に入れてみてはいかがでしょうか。
出典:
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