ビジネス用パソコンのCPUはIntelとAMDはどっちが良い?特徴や選び方を押さえよう!

公開日:2021/12/13

パソコンのCPUのメーカーには大きく分けてIntelとAMDがあります。それぞれメリットとデメリットがあるので、パソコンを選ぶときにチェックしてみるのがおすすめです。特にPCを自作するときは同じ性能でも予算が変わってきます。
そこで今回は、ビジネス用パソコンのCPUについて、IntelとAMDの違いを詳しく紹介します。

CPUのメーカーは主に2つ

世界中にCPUを製造しているメーカーは多くありますが、主なメーカーは「Intel」と「AMD」の2社であり、ほとんどのシェアを占めています。そのため、IntelとAMDはCPUの2大メーカーと呼ばれています。
CPU(Central Processing Unit)は日本語では「中央処理装置」と呼ばれ、パソコンのさまざまな処理・演算を担っています。このCPUは「コア数」と「クロック周波数」、「スレッド数」によって性能が変わります。
「コア」はCPUの核になる部分で、パソコン動作に必要な処理をおこなう演算回路です。コア数が多いと処理の数が多くても分担して処理できるため、全体の処理が速くなります。
また、一つひとつのコアの性能は「クロック周波数」という数値で表されます。
クロック周波数は、CPUが処理を行う際に発する信号の速さです。クロック周波数が大きいと、その分処理が速くなります。そして、スレッド数は同時に処理できる作業単位のことです。
人に例えると、コア数は作業する人の人数、クロック周波数は作業スピード、スレッド数は作業する人が使える作業台の数です。CPUを選ぶときは、メーカーだけでなくこのような数値も参考にするようにしましょう。

Intel社のCPUの特徴

Intel社のCPUの最大の特徴は、性能が良く世界で最もシェアを獲得しているメーカーであることです。そのため、さまざまなソフトに対応しており、安定して動作します。

メリット:
・シングルコア性能(基本動作の処理速度)が高い。
・安定した挙動で動作する

デメリット:
・価格が高い

Intel社のCPUの主なラインナップ

Intel社が扱っているCPUの種類は幅広く、パソコン以外にもサーバーやワークステーションなどで利用されることが多いです。パソコンで主に使われる種類は「Coreシリーズ」で、エントリーモデルには「Pentium」、低価格で購入できる「Celeron」などがあります。

 

Core i9 Coreシリーズの最上位モデル
Core i7 上位モデル
Core i5 中位モデル
Core i3 下位モデル
Pentium 廉価モデル
Celeron 低価格・省電力モデル

 

AMD社のCPUの特徴

AMDはIntelと肩を並べる大手の半導体メーカーで、コストパフォーマンスが良く、良い性能のCPUを低価格で流通しています。そのため、自作PCを作る人たちから人気があるメーカーです。パソコンメーカーでもコストを抑えながら性能を引き出した構成のモデルでよく採用されています。
家庭用や一般的なビジネス用で使用する分には、Intel製CPUとの差は殆どありません。
コストを抑えるために画像処理をおこなう「グラフィックチップ」というパーツが搭載されていないモデルの流通が多いので、別のグラフィックカードパーツと組み合わせて使われることが多くあります。

メリット:
・マルチコア性能(高負荷処理の速度)が高い
・コストパフォーマンスが良い

デメリット:
・一部のプロ用ソフトなどで動作の最適化がされていないことがある

AMD社のCPUの主なラインナップ

AMD社が扱っている主なCPUは「Ryzen(ライゼン)シリーズ」です。RyzenシリーズもIntelのCoreシリーズと同様に数字が大きくなるほど、上位モデルになります。

Ryzen 9 シリーズの最上位モデル/Core i9相当
Ryzen 7 上位モデル/Core i7相当
Ryzen 5 中位モデル/Core i5相当
Ryzen 3 下位モデル/Core i3相当

 

それぞれにおすすめな人は?

文書作成や一般的なソフトを使うビジネス用途であればどちらのCPUで選んでも遜色なく、パソコンの使用用途に応じて他のパーツと組み合わせて総合的に選ぶのがおすすめです。CPUを選ぶときのポイントは次の2つです。

・Intel:性能重視
・AMD:コスパ重視

シリーズだけでなく世代と型番も要チェック

CPUを選ぶときはシリーズだけでなく、世代や型番などもチェックするとよいでしょう。同じシリーズのCPUでも、世代が新しい方が性能が高くなる傾向があります。ここからは、各メーカーのCPUの製品名から世代と型番の見方を紹介します。

Intelの場合

Intelの「Core i7-11700K」という製品の場合、次のように分けられます。

・Core:ブランド名
・i7:シリーズ名
・11700:プロセッサー・ナンバー(上の2桁は世代を表す)
・K:製品カテゴリー(最上位モデルのX、オーバークロックに対応するKなど通常版以外のモデルに付きます)

AMDの場合

AMDの「Ryzen5 5600X」という製品の場合、次のように分けられます。

・Ryzen:ブランド名
・5:シリーズ名
・5600:プロセッサー・ナンバー(AMDでは3000番台と4000番台が第3世代、5000番台のモデルが第4世代CPUとして分類されます)
・X:製品カテゴリー

自分の目的に合ったCPUを選ぼう!

CPUのメーカーは大きく分けてIntelとAMDの2種類ありますが、ビジネス用途で選ぶ分にはどちらも大きな違いはありません。
性能や安定性を重視するのであればIntel、コスパやスピードを重視するのであればAMDを選んで頂くとよいでしょう。