【レビュー】ゲーミングヘッドセット『Logicool PRO X Gaming Headset』のスペック・使いやすさ
今回は、Logicoolから発売されているゲーミングヘッドセット「PRO X」を紹介したいと思います。PROの名を冠する通り、プロゲーマーが使用することが想定されたハイエンドモデルです。アナログヘッドセット端子とUSBサウンドカードの組み合わせにより、様々なデバイスに対応している点が特徴です。
早速、Logicool PRO Xを開封してみましょう。
今回レビューで使う商品はこちら!
Logicool PRO X Gaming Headset (G-PHS-003)
これまでのLogicool製品とは異なる印象の外観
第一印象としては、定番のLogicool製品とは少し違うな、と思いました。Logicoolの発売しているゲーミングデバイスは、基本的に水色と黒を基調としたカラーリングで、耳あて部分が包み込むように大きめ、という印象がありました。しかし、今回のPRO Xは黒色+銀色のメタルな作りで、耳あて部分もコンパクトな作りをしています。
耳当て部分とヘッドバンド部分は公式HPによると「低反発合成皮革」とのこと。通気性の高い低反発クロス素材のイヤーパッドも付属しており、好みに応じて換装できます。ヘッドホンの長さは耳部分を押し引きすることで調節可能です。
左耳部分にはマイクとケーブルを接続する端子が配置されています。マイクとケーブルでジャックの形状が異なるので、間違えづらいのも親切なポイントです。マイクのアーム部分は非常に動かしやすく、自由な位置にマイクを運ぶことが可能です。ケーブルには絡まりづらい素材が使われていて、頭を動かしても気になりづらいです。
レビューで使っている商品はこちら!
接続ケーブルとUSB外付けサウンドカード
ヘッドホンに接続するケーブルはPC用とモバイルデバイス用の2種類が用意されています。ケーブルにタグが結ばれているので、見ればどちらがどれかの判別は容易でしょう。接続の際は向きに注意しましょう。ヘッドホン側とデバイス側がタグの絵に記載されていますが、逆に接続してしまうとマイクが有効にならなかったり、サウンドがモノラルに聞こえてしまうなどが起きます。
PC用のケーブルにはマイク操作を行うリモコンが付属しています。表面のスイッチはマイクのON/OFFを操作するスイッチで、赤い部分が見えているにスイッチを切り替えるとマイクOFFになります。側面のダイヤルを回すことで音量調整も可能です。
ヘッドホンから伸びるケーブルを直接PCに繋ぐだけでも使用できますが、パフォーマンスを十二分に引き出したいのであれば、USB外付けサウンドカードのヘッドホンジャックにヘッドホンを接続した上で、USBサウンドカードをPCに接続した状態で使用することをオススメします。
USBサウンドカードは接続した段階でインストールが開始され、すぐに使用可能になります。Logicoolデバイス用のアプリケーションである「Logicool G Hub」を使用しているのであれば、次のような画面になっていれば導入は成功です。
長時間装着は人によっては疲れるかも?
実際に装着して使用した感想としては、装着感は非常に満足できました。革製のイヤーパッドによって包み込まれた状態は、周りの雑音が聞こえづらくゲームの音声に没入することができます。
その一方で、長時間使用には少し不向きかもしれないと感じました。理由としては、本体の重量が320gと同社の他のゲーミングヘッドセットと比較しても、やや重めである点が考えられます。
レビューで使っている商品はこちら!
専用アプリケーションによる幅広いカスタマイズ
Logicoolデバイスといえば専用アプリケーション「Logicool G Hub」を用いた入出力のカスタマイズが特徴となります。G Hubを起動して、製品の画像をクリックすることで設定画面を開くことができます。設定は大きく分けて、出力の調整と入力の調整の2つになります。
入力調整では音量変更の他、音域ごとに調整できるイコライザ機能も備わっています。イコライザは個別に調整も可能ですが、左下に用意されているプリセットから選択することも可能です。プリセットはeスポーツ選手が設定しているものがあり、憧れのプロ選手と同じ設定を使うことができるなど、ファンとして嬉しい機能も備わっています。
こちらはサラウンドサウンドの設定画面です。有効にすることで、音の方向をより正確に捉えることができるようになります。嬉しい点としては、設定画面にテスト機能が備わっていることで、自分にとって聞き分けやすい設定をテストしながら探しやすくなっています。
続いてマイクの設定画面です。こちらも、音量調整の他、BLUE VO!CEを有効にすることで、より細かい調整が可能となります。出力カスタマイズと同様に、テスト機能が備わっているのは嬉しいポイントです。
実際に使用した感想
前提として、USBサウンドカードを用いたPCでの使用の感想です。サラウンドサウンドは有効にした状態で使用しています。筆者が実際に使用してみたところ、ゲーミングヘッドセットよりはゲーム目的で制作されていない高級ヘッドホンを使用しているような印象を受けました。理由として考えられる点としては、特定の音をあえて強調しないような作りにしているのではないかと思いました。
ゲーミングデバイスはゲームプレイをサポートすることを目的としているので、特定の音域の音(例えばFPSであれば射撃音)などが聞き取りやすくなっている傾向を受けていましたが、PRO Xはそうではなく特定の音を贔屓することなくフラットな出力をしていそうです。
これは予想ですが、Logicoolの狙いとしては偏りのないフラットな出力と豊富なカスタマイズ要素を組み合わせることで、各ユーザーがベストな調整を行いやすくしているのではないでしょうか。PRO Xはプロ向けデバイスのため、そのような意図があるとすれば納得の作りです。
オススメポイント
- これまでのゲーミングヘッドセットとは少し異なる高級感を重視した外観
- クセのない高品質の音声出力
- 専用アプリケーション「Logicool G Hub」による豊富なカスタマイズ
- 3.5mmヘッドホンジャックとUSBサウンドカードを切り離すことで、PCだけでなくモバイルデバイスにも対応
レビューで使っている商品はこちら!
総評(最大★5)
値段 | ★★★☆☆ |
---|---|
使いやすさ | ★★★☆☆ |
カスタマイズ | ★★★★★ |
多機能 | ★★★★★ |
オススメ度 | ★★★☆☆ |
ゲーミングデバイスよりは高級ヘッドセットという印象のデバイス。ゲーム向けのカスタマイズができる高級ヘッドセットと考えると、独自のポジションを確立しています。没入感は素晴らしいが長時間使用には少し不向きかもしれません。一瞬の判断が勝敗を分ける競技シーンで高いパフォーマンスを引き出すことを目的としたデバイスだと感じました。カジュアルゲーマーよりも、競技的にeスポーツをプレイしているゲーマーにオススメできる商品です。
スペック
重量 | 320g |
---|---|
サイズ | 138mm ✕ 94mm ✕ 195mm |
ケーブル長 | 2.0 m(PC) / 1.5 m(モバイル) |
イヤーカップ素材 | 低反発合成皮革 (同梱のイヤーパッド:低反発クロス) |
マイク集音パターン | 単一指向性 |