鉄球を発射して神秘的な遺跡を壊せ、ただし上手に!「Destroyer」

 本作「Destroyer」でやることは単純明快。コントローラーから鉄球を射出して、目の前に出現する遺跡を破壊し尽くすだけだ。ただし、頭を使って上手に、だ。

 ゲームを起動すると、周囲には雲海が広がり、眼前には空中に浮かぶ舞台のようなフィールドが現れる。手に持つコントローラーのトリガーを引くと、コントローラーの先にトゲの付いた鉄球が現れ、トリガーを話すと鉄球がすごい勢いで飛んでいく。フィールドには「START」と書かれた石板のようなものがあるので、そちらに鉄球を射出してみよう。石板に命中して破壊すれば、ゲームが始まる。

 上空を見上げると、巨大な遺跡がフィールドへ落下してくる。遺跡が着地すると、鉄球が射出できるようになるので、遺跡に鉄球をぶつけて壊していく。命中した場所によって遺跡の壊れ方が変わる。太い柱は簡単には壊れなかったり、柱を壊すとその上部も支えを失って崩れたりと、崩れるさまを見ていてもリアルで面白い。

 破壊すべき遺跡とは別に、フィールドの右側には表示板がある。使用できる鉄球の数と、遺跡の破壊率、目標となる破壊率が書かれている。遺跡の破壊率が目標の割合を超えるとステージクリアとなるが、その前に鉄球を使い切るとゲームオーバーになる、というわけだ。

 ただ鉄球を撃ちまくるだけのゲームなら何ら難しくないのだが、破壊率の達成は意外と難しい。まず鉄球をきちんと遺跡に当てなければ壊れるものも壊れない。また何発も鉄球を当てても壊れないような堅い柱に、しつこく鉄球を消費してしまうのも無駄になる。壊れやすい場所を少しずつ壊していくか、足場となる部分に連射して一気に全体を崩すかで狙いが変わる。

 遺跡の一部を綺麗に崩して満足していると、今度は崩れた遺跡が邪魔になることもある。例えばものすごく背の高い遺跡の足元を壊すと、上から大量のがれきが降り注いで、フィールドを埋め尽くしてしまう。するとがれきが邪魔をして、その向こう側にある遺跡を撃てなくなってしまう。がれきに鉄球を当てて吹き飛ばすこともできるが、最初に奥の方にある遺跡から壊すなど、計画性を持って破壊する方が効率的だ。

 奥の柱を狙いたい時は、コントローラーを左右に大きく動かして撃つのもあり。プレイ環境がルームスケールに対応していれば(非対応の環境でもプレイは可能)、少し左右に移動して柱を避けるということもできる。これはVRならではの遊び方だ。また遺跡に命中した鉄球が跳ねる特性を利用して、複数の場所を破壊するという上級テクニックもある。シンプルなゲームに見えて、意外と頭と腕の両方が求められる。

 鉄球の数はステージごとに異なるので、残数を確認しておくのが大事。ただ時間制限はないので、よく考えて、しっかり狙いをつけて、じっくり遊べるコンテンツとなっている。

 なお筆者オススメの遊び方は、両手にコントローラーを持って、鉄球を連射して遺跡を破壊すること。破壊数や残弾を考えず、ひたすら爽快感を味わっていただきたい。