クリエイターインタビュー ふじまる2002 クリエイターインタビュー ふじまる2002

学生時代に参加したイラストコンテストをきっかけに活動の幅が広がり、現在はイラストに限らず、映像や3D、AR、編み物など幅広い表現に挑戦しているクリエイター・ふじまる2002さん。ジャンルにとらわれず、自分の「好き」を自由に形にしていくその姿勢には、今の時代ならではのクリエイター像がにじみます。そんなふじまる2002さんのイラストレーターとしての活動のきっかけや、今後の展望について伺いました。

自己紹介をお願いします。

クリエイターのふじまる2002です。今年大学を卒業して東京に引っ越してきて、新社会人として今頑張っています。

最近のイラスト制作や、イラストに限らず取り組まれている創作活動などがあれば、教えてください。

一番直近で行ったのは大学の卒業制作です。アニメーションや実写映像、モーショングラフィックス、あと3Dを組み合わせた作品を作っていました。

ふじまる2002さんはイラストのイメージが強いですが、映像はどう学んで制作されたのでしょうか?

3Dとかアニメーションは独学です。YouTubeや教本を見て調べて制作していったという感じですね。元々イラストの知識があったので理解は早かった方だと思います。新しいことをやってみたら面白いんじゃないかなと思ってやり始めました。

今ではイラストよりも3Dやアニメーションを中心に取り組まれているのでしょうか?

五分五分ですね。どっちもやってみて、その組み合わせで面白いことができたらいいなっていうので始めたので、どっちに傾倒するってことはないです。

作りたいものに合わせて、表現方法を柔軟に変えていらっしゃるのですね。今後も、そうしたスタイルでさまざまなクリエイションに取り組まれる予定ですか?

そうですね。例えば今だったら、編み物に挑戦しています。毛糸を使って、芸術というかクリエイションができないかなと思って。他には彫刻刀とかで掘ってみたりとかもしています。
大学でちょっとAR関係もやっていたので、そういうのもいじってみて色々できないかなと模索しています。

幅広い表現方法に挑戦されているんですね!ご活躍を拝見しているとお仕事の幅も広がっている印象があります。最初のお仕事はどのように始まったのでしょうか?

最初はまだ全然名前が売れていないし誰にも周知されてない存在だったので、みんなに周知してもらうために、まずはコンテストに参加してみようと考えました。そこで応募したのがサードウェーブさんのイラストコンテストでした。そのコンテストで受賞した後に急にスイッチが変わって、たくさんの人に届くようなイラストが描けるようになったんですよね。その時にこれはチャンスだと思って、Xのプロフィールに、何かあったら連絡してくださいという気持ちでメールアドレスを貼ってみたところ、そこからどんどん依頼が入ってきた感じです。

ご自身で積極的に売り込んだというよりは、Xにメールアドレスを載せたところから、お仕事の依頼が来るようになったのですね。

そうですね。最初にいただいたのはMVのお仕事でした。そこからXやInstagramで作品を発信していたら、それを見た方からご依頼をいただくようになりました。もともと私は自分のペースで純粋にやりたいことを楽しんでいるタイプなので、そんな中でも声をかけてくださる方がいるならやってみようかな、と思ったことが、イラストレーターとして活動を始めるきっかけでした。気づけば大きなお仕事にもつながっていて、自分でも驚いています。

ふじまる2002さんには、当社からも東京ゲームショウ2024出展時に使用するイラストを依頼しました。Tシャツなどのグッズになるというざっくりしたことだけお伝えして描いていただきましたが、どのようなことをイメージしながら、このイラストを描かれたのでしょうか?

私の中でGALLERIA(ガレリア)といえば、パソコンはもちろん、VTuberやストリーマーの方とのコラボがとても印象的でした。若者のサブカルな文化に寛容的なイメージがあったんですよね。グッズにするうえで、そのイメージをどう取り入れていこうかなと考えたときに、まず思い浮かんだのが「キャラクターの女の子自体がクリエイターである」ということでした。絵にパソコンのタブみたいなものをたくさん描いているのですが、ひとりの女の子が、クリエイターだったりVTuberだったり、いろんな面を持っていて、それがインターネットを通じて全部できる、みたいなことを表現したかったんです。そんなイメージで今回のイラストができあがりました。

ありがとうございます。ラフを拝見した時点で色々汲んでいただいているのだろうと感じていました。ご自身の感想をお聞かせください。

いやー良かったです(笑)。可愛いので!この依頼を受けた時がちょうどイラストの方向性を変えようかなと思っていた時期だったので、新しい方向性にマッチした絵が描けたのも良かったなと思います。

少し前に GALLERIAのPCを制作環境に導入していただいたかと思いますが、 GALLERIAを使ってどのようなクリエイティブ制作を行っているのでしょうか。

いろいろな制作で使わせてもらっていますが、一番活躍してくれたのは卒業制作の動画制作です。元々スペックが低いPCで制作していたのですが、動画制作で3Dとかを使うのですごく重くなってしまうんですよね。 GALLERIAのPCを使っていると読み込み速度が速いし、音も静かで全然クリエイションを邪魔しないので、制作に専念できるようなパソコンだなと本当に思います。

GALLERIA のPCを使っていて、特に性能を実感したのはどんな時でしたか?

やっぱり、3DとAdobe After Effectsでは一番恩恵を感じましたね。3D制作にはBlenderを使っていてちょっとしたアニメーションも加えたのですが、そうなると以前使っていたPCではどうしても重くなってしまうんですよね。その中でも、特に大きく差が出ると感じたのが、レンダリングや読み込みの速度でした。
以前はメモリが8GBのPCを使っていて、フルHDの動画でもプレビュー再生までに5分くらいかかっていて、本当に大変でした。でも GALLERIA のPCに変えてからは、重たいデータでも再生までの待ち時間が30秒程度で済むようになって、そこは本当に助かっています。
制作中はあまり差を感じない場面もあるのですが、プレビューのときに違いがはっきり出ます。以前は5分待っている間にテレビを見ていたほどでしたが(笑)、今は待ち時間が短くなって、ストレスも減りました。

制作のお役に立てているようで大変嬉しいです。今後、制作環境をさらにこうしていきたいと考えていることはありますか?

今はタブレットでイラストを描いていますが、今年度からは液タブも取り入れてみたいと考えています。タブレットは大きくても12.9インチほどで、最近は少し物足りなさを感じるようになりました。そこで、Wacomの22インチくらいの液タブを購入して、今後はそちらで制作を進めていきたいと思っています。

イラスト以外のクリエイションにもいろいろ取り組まれていて、学ばれていることも多いと思うのですが、今後はどんな活動をしていきたいとお考えですか?

イラストや他のクリエイティブな活動については趣味として続けます。それが将来的に自分の表現の幅を広げる手助けになればいいなと考えています。そのためにも、今後は練習を重ねたり、新しいことにも挑戦していきたいですね。

今後さまざまなことに取り組んでいく中で、イラストはその一つとして続けつつ、3Dやアニメーションも趣味として学びながら、得た知識をお仕事にも活かしていく――そんなスタンスでしょうか?

そうですね。イラストも、もともとは趣味で始めたものが、結果的に形になっていったという流れでした。私は、自分にできることが増えていくのが楽しいタイプなので、好きなことを学んでいく過程自体がすごく楽しいんです。これからも新しい分野にどんどん興味を持ちながら、自分でいろいろ勉強して、気づけば何かを形にしている、そんなふうに活動を続けていくと思います。

今はまさに、自分の関心に素直に従って、表現の幅を広げている時期ということですね。

はい。今は「ここに家を建てる」と決めているわけではなくて、柱をいろいろ立てている段階かなと思っています。自分でもどうなるかはまだわからないですが、今はその可能性を広げておきたいなと感じています。たとえば、今は小学生でもプログラミングを学ぶ時代ですし、これからはいろんなことができる人がますます必要とされてくると思うんです。ただ「イラストだけできます」というだけでは通用しなくなる場面もきっとあるはずなので、私もできる限りいろんなことを学んで、自分の引き出しを増やしておきたいなと思っています。

今って、若い人だけじゃなくて、大人になってからイラストを始めた方が注目されることもあったりして、誰でも自分の表現を見てもらえるチャンスがある時代になってきていると思うんです。
私自身も、「最終的にこうなりたい!」みたいなはっきりとしたゴールがあるわけではないのですが、可能性は閉ざさずに、興味を持ったことは今のうちにできるだけやってみて、後から「自分は何をやりたいのか」を選んでいけたらいいなと思っています。

2〜3年後、またお話をうかがうのが楽しみですね。

そうですね(笑)。もしかしたらインターネット上にはいなくてアナログな表現をしているかもしれないですね。組み合わせで今までにないものを作っていくのが面白いなと思っています。

これからイラストやアニメーションなど、何かクリエイティブなことを始めたい方に向けて、メッセージをお願いします。

わりと「イラストを始めたら、ずっとイラストでやっていかなきゃ」とか、「注目されたらイラストレーターとして活動していかないと」と感じる人って多いんじゃないかなと思うんです。でも私はそうではなくて、自分がアウトプットしたい形に合わせて、イラストだけにこだわらず、さまざまな表現手段を選んできました。
ただ、例えば「イラストレーターとしてお仕事をしたい」と考えている方には、私のようなやり方は向いていないかもしれません。実際、有名なイラストレーターさんたちって、10年、20年と同じ道をずっと極めてきた方が多いので、それでどんどん名前が広まってお仕事に繋がっていると思います。
私はどちらかというと、「これを作ってみたいから勉強してみよう」「できるようになったから、次はこれを応用して新しいことができそう」みたいに、興味のあるものをその都度学んでつなげていくタイプです。だからこそ、いろいろやってみたいという方は、まず自分が気になった分野をしっかり調べて、「自分に今できる範囲ってどこなんだろう」っていうのを理解しながら、試してみるのがいいんじゃないかなと思います。
そうすると自然と、イラストレーターという肩書きにとらわれすぎず、もっと広い視野でクリエイティブに向き合えるんじゃないかと感じています。

ありがとうございました。

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プロフィール

ふじまる2002

大阪出身のイラストレーター。
女の子のイラストを中心に、サブカルチャーやファッションを題材にした作品を手がけています。
現在は会社勤めをしながら、創作活動にも精力的に取り組んでいます。