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GeForceの新エントリーモデル「GT710」を検証
GT710は3~4,000円台で購入可能なGeForceの新エントリー向けモデルです。スペックを見たところ気になる点があったので見てみました。
今回は、GeForceのGT710をチェックします。
KeplerコアとDDR3搭載のGeForceエントリーモデル
このGT710は3~4,000円台で購入可能なGeForceの新エントリー向けモデルです。
型番を見ると以前紹介したGT720の下位モデルのため、チェックの必要があるか迷ったのですが、スペックを見たところ気になる点があったので見てみました。
まずはそのスペックをご覧ください。
CUDA数 | TMU・ ROP数 |
搭載メモリ メモリバス |
GPU クロック |
メモリクロック メモリ帯域 |
TDP | |
---|---|---|---|---|---|---|
GT710 GK208 |
192 | 16・16 | DDR3 64bit |
954MHz | 1800MHz相当 14.4GB/s |
19W |
GT720 GK208 |
192 | 16・8 | DDR3・ GDDR5 64bit |
797MHz | 1800(DDR3)・ 5000(GDDR5)MHz相当 14.4(DDR3)・ 40(GDDR5)GB/s |
23W |
※GT710のTMU・ROP数はGPU-Z 0.8.6調べ。
GT720・710共に、発売中の主な製品のメモリは、DDR3:1600MHz相当です。
ご覧の様に、CUDAコア数やメモリ帯域がGT720と同じ。
そしてGPUクロックが高くTMU・ROPが多く、DDR3版を比べると下位モデルのはずのGT710が高性能になります。
GPU-ZがGT710登場前のバージョンのため、TMU・ROP数は誤表記の可能性はありますが、
こうなると実際の性能がどうなるのか気になるところです。
Palit製品(メモリ1600MHz相当)を用意しましたので、まずはカードの形状から確認します。
スロット部分の長さはx8ですが、普通にx16で使えるのでご安心ください。
そしてLowProfile用ブラケットが付属します。
なお、ヒートシンクは厚さ2スロットです。
※クーラー搭載製品の厚さは1スロットです。
出力コネクタは、D-Sub・Dual Link DVI-D・HDMIです。
HDMIは2.0ではありませんので、4K(3840x2160)出力時は30Hzになります。
では性能を測定しましょう。使用PCとベンチマークは以下の通りです。
ビデオ機能がオンボード程度のため、ベンチマークは標準設定となります。
比較対象はGT720の記事からi7 4790・GT720を流用しますが、CPUなどが違うので参考としてご覧ください。
ただし、新生FFXIVは、当時の記事でCPUがi7 4790とCeleron G1840という大きな性能差がありながらスコアが同等でした。
よって、CPUに影響されにくい新生FFXIVのスコアを判断基準とします。
使用PC
マザーボード | ASRock H170 COMBO |
CPU | Core i7 6700 |
メモリ | PC4-17000 4GBx2 |
電源 | ENERMAX ERX530AWT |
OS | Windows 10 Home 64bit |
3Dベンチマーク
3DMark06 | 解像度デフォルト、Select Tests「SelectALL」 |
MHFベンチマーク「大討伐」(以下大討伐) | 解像度デフォルト・ウインドウ |
PSO2体験版Ver2(以下PSO2 v2) | 簡易設定3・1280x720・ウインドウ |
ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編(新生FFXIV) | 標準品質デスクトップ・1280x720・ウインドウ |
ファイナルファンタジーXIV 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(以下蒼天) | DirectX 11・標準品質デスクトップ・1280x720・ウインドウ |
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン ベンチマーク(以下DQX) Ver1.00(i7 6700・GT710はVer1.4Kも計測) | 標準品質・1280x720・ウインドウ |
消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時 | OS起動後、5分ほど放置した状態の数値 |
最大負荷時 | CPU負荷ツール「Prime95」と大討伐を同時に実行し、1周終わるまでの最高値 |
3D性能(DQXのカッコ内はVer1.4K)
3DMark 06 | 大討伐 | PSO2 v2 | 新生FFXIV | 蒼天 | DQX | |
---|---|---|---|---|---|---|
GT710 | 7,272 | 2,725 | 2,038 | 4,347 | 3,094 | 6,890(8,425) |
i7 6700内蔵 | 12,246 | 4,891 | 5,794 | 6,394 | 3,751 | 5,242(9,706) |
参考:GT720 (CPU:i7 4790) |
6,641 | 2,538 | - | 4,052 | - | 6,537 |
参考:GT720 (CPU:G1840) |
6,169 | 2,212 | - | 4,045 | - | 6,140 |
参考:i7 4790内蔵 | 8,625 | 3,831 | - | 5,061 | - | 4,870 |
消費電力
アイドル | FF負荷 | 最大負荷 | |
---|---|---|---|
GT710+i7 6700 | 34W | 57W | 115W |
i7 6700 | 28W | 62W | 118W |
参考:GT720+i7 4790 | 38W | 78W | - |
参考:i7 4790 | 31W | 94W | - |
3D性能はGT720と同等以上 旧PCの強化や画面を増やしたい人向け
結果はご覧の通り、基準の新生FFXIVを始め全ベンチマークで勝り、GT720と同等以上という事が分かります。
このGT710の登場と同時に、GT720・GT740が終息となった事から、GT720の下位モデルではなく、後継モデルと考えて良さそうです。
ただし、性能そのものはi7 6700はもとよりi7 4790にも譲るため、Haswell以降の人は3Dゲーム目的で用意する必要はないでしょう。
本製品は、もっと古いPCの人が表示を強化したい、動画用PCとして再生させたい、
もしくはデイトレード等のためにマルチディスプレイ環境を低価格で構築したい、
という用途に向いています。
この様な用途で低価格VGAをお探しの方はGT710にご注目下さい。
各店舗でも販売中!
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