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8Kテレビの実力はどのくらい?迫力の映像の秘密とは
4Kテレビが一般家庭にも普及し始めましたが、すでに業務用の次世代規格「8Kテレビ」が発表され、その実力に驚いた人も多いのではないでしょうか。
平面にもかかわらず奥行きを感じられるその画面にはただただ感心させられるばかりです。
そんな8Kテレビの映像の秘密についてご紹介します。
8Kテレビの実力は?4Kテレビ、2Kテレビとの比較
2016年現在地上デジタル放送として放送されている番組および発売されているテレビの中心が「フルハイビジョン」と呼ばれる規格です。
解像度は1920×1080ピクセルで約200万画素相当、ということをまず念頭に置いておきましょう。
そしてその横福が約4000ピクセルになったものが今次世代規格として注目を浴びている4Kテレビです。
縦横福がいずれも約2倍になることで、「同じ大きさのテレビで表示したとき、2Kテレビで1個の点を表現する範囲に4Kテレビでは4個の点を表現できる」計算になります。
同様に8Kテレビの縦横福は現在のフルハイビジョンの16倍にあたる7680×4320ピクセルになるので、2Kテレビで1表現する点の中に16個の点を表現できます。
2Kテレビは画面に近づくと極小の点を確認できますが、8Kテレビに近づいてもその点の一個一個を視認するのは難しいでしょう。
また、画素数はもちろんのこと、1秒間に表示できるコマ数の多さも滑らかな表現の裏付けになります。
古くは一秒間に24コマの画像を表示していましたが、8Kテレビでは、なんと最大120コマの表示が可能になるとされています。
2020年のオリンピックの時にはスローモーションよりも滑らかで想像力を掻き立てるものになりそうです。
なぜ8Kだと映像に奥行きができるの?
答えは人間の目が奥行きを感じるメカニズムに隠されています。
本来、人間の目は、左右の目で見ているものの角度が微妙に違っていることが知られており、このずれで奥行きを認識すると考えられています。
例えば、一つのものを左右両眼で見たとき、片目ずつで認識したときのそれぞれで物の場所が微妙にずれていることはありませんか?
このような角度の違いをはじめとして手前のものと奥のものの影の違いなどを普段の生活から学び、その情報と同じものが見えた時の距離感を経験則として判断することで、立体を認識しています。
本来テレビは、平面に表現するときの送信容量や画面の表現制限があるので、目で見た情報よりも簡単な画像情報に省略・置換しています。
このため現在主流の2Kテレビでは、どんなにキレイに表示されても平面に表現された景色や人物として人は認識するのですが、8Kテレビの場合はその画質が2Kテレビと比較して急激にレベルアップしたことにより、まるで自分の視界にあるものとの区別がつかない、立体感がある映像を実感できるとされています。
8Kテレビで表現できるようになる、一番のポイントとしてこの「奥行き」がリアルに表現できることがあげられ、3Dメガネなどを使用しなくても立体視を楽しむことができるようになる、と期待されています。
8Kテレビを楽しむためには
テレビがどれだけ進化しても、対応している放送が充実しなければ、その実力を十分に楽しむことはできません。
アナログ放送から地上波デジタル放送に移行したときと同様に劇的な画質の変化を期待できる反面、撮影するカメラや放送する出力、録画するHDDデッキなど様々な機器の条件が整うことで初めて8Kの実力を感じられるのです。
また、表現できる容量が増えれば消費電力なども上がることが予想されます。
メーカーには省電力で今以上の画力を持った機器の開発が求められているとも言えますね。
まるで大きな窓越しに世界のいろいろな景色を見ていると錯覚できるとまで言われている8Kテレビは、私たちの娯楽をさらに充実したものへと変化させていきます。
4Kテレビでも2016年現在、50インチ程度で20万円程度と高額な設備ですが、数年の間でちょっとした贅沢の範疇に収まる価格帯へ変化する、また現在の4Kテレビと同等の価格でさらにリアルな世界観を体感できるようになるでしょう。
技術の向上を楽しみに待ちたいものですね。