今こそHDDが狙い目!SSDと使い分けて費用を抑える方法
SSDを増設したいけれど、今の価格では必要な容量をそろえると予算を超えてしまう、と感じている方も多いのではないでしょうか。2026年9月時点では、SSDの価格は2024〜2025年前半と比べて上昇しています。
そこでこの記事では、SSDとHDDの価格差を確認したうえで、速度が必要なデータはSSDに残し、写真・動画・バックアップなどの保存先をHDDにすることで、費用を抑えながら必要な容量を確保する方法を解説します。
この記事でわかること
- HDDはSSDの代替として利用できます。特に、写真・動画・バックアップなど、読み書き速度をそれほど重視しない大容量保存では、HDDのほうが費用を抑えやすいです。
- HDDには、内蔵・外付けの違いに加え、記録方式(CMR/SMR)や用途(一般向け・NAS向けなど)による違いがあるため、使用目的に合わせて選ぶことが大切です。
- OS・アプリ・よく遊ぶゲームはSSD、写真・動画・バックアップはHDDに保存する使い分けがおすすめです。たとえば、SSD 1TB+HDD 4TBのように組み合わせると、速度と容量を両立しやすくなります。
SSDとHDD、価格差はどのくらい?(2026年9月時点)
まずは代表的なモデルの実勢価格を確認してみましょう。HDDも同じ時期に値上がりしていますが、1TBあたりの価格はSSDより安く、容量を増やしたい場合は費用を抑えやすくなります。
SSD(M.2 NVMe)の価格推移の目安
| 容量 | 2024〜25年前半の価格例 | 2026年9月ごろの価格例 | 上昇率目安 |
|---|---|---|---|
| 1TB | 約8,000円 | 20,000〜25,000円 | 約2.5〜3倍 |
| 2TB | 約15,000円 | 40,000〜47,000円 | 約2.7〜3倍 |
HDD(内蔵3.5インチ)の価格推移の目安
| モデル・容量 | 2025年9月 | 2026年9月 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| WD Blue 4TB | 10,914円 | 21,190円 | +約94% |
| WD Blue 8TB | 19,880円 | 44,800円 | +約125% |
| Seagate BarraCuda 4TB | 11,950円 | 24,222円 | +約103% |
外付けHDDは値上がりが比較的ゆるやか
| モデル・容量 | 2025年秋 | 2026年9月 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| 外付けHDD 4TB(A社) | 14,500円 | 17,105円 | +約18% |
| 外付けHDD 4TB(B社) | 22,800円 | 24,980円 | +約9.6% |
価格は各種価格比較サービスが公開している月次最安値の目安を参考にしたイメージ値です。実際の価格は販売店・時期によって変動するため、購入直前に商品ページで必ずご確認ください。
1TBあたりの価格で比べると差が大きい
| ストレージ | 1TBあたりの価格(目安) |
|---|---|
| SSD(M.2 NVMe) | 約20,000〜23,000円/TB |
| HDD(内蔵4TB) | 約5,300円/TB |
| HDD(内蔵8TB) | 約4,400〜5,600円/TB |
※販売店により価格・順位が入れ替わることがあります。購入前に商品ページの実勢価格をご確認ください。
HDD自体もこの1年で大きく値上がりしていますが、1TBあたりの価格で比べるとSSDのおよそ4〜5分の1という水準です。SSDをすべてHDDに置き換えるのではなく、大容量保存の部分だけHDDへ分けると費用を抑えやすくなります。
予算を抑えるならSSD+HDDの組み合わせがおすすめ
SSD・HDDのどちらか一方に決めるのではなく、必要な容量を「速度が必要な分」と「保存できればよい分」に分けて構成すると、SSDの使い勝手を保ちながら費用を抑えられます。ここでは、SSDとHDDを組み合わせた場合の価格を見ていきます。
| 構成タイプ | 構成 | ドスパラ掲載価格の一例 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 費用を抑えたい基本構成 | SSD 1TB+HDD 4TB | SSD 24,980円 + HDD 19,280円 合計 44,260円 |
OS・アプリ・よく遊ぶゲームはSSDへ、写真・動画・バックアップはHDDへ。速度を残しながら合計5TBを確保できます。 |
| 制作・録画データが多い構成 | SSD 2TB+HDD 8TB | SSD 56,980円 + HDD 38,580円 合計 95,560円 |
編集作業領域を広めに確保しつつ、大容量素材や録画データはHDDへ。合計10TBを確保したい場合の一例です。 |
| 容量が少なくてよい構成 | SSD 1TBのみ | 24,980円 | 必要容量が大きくなく、速度・静音性・省スペースを優先したい場合は、無理にHDDを追加する必要はありません。 |
※2026年9月1日時点のドスパラ掲載価格を使った一例です。SSD 1TBは「ADATA LEGEND 700 ALEG-700-1TCS」、HDD 4TBは「TOSHIBA DT02ABA400」、SSD 2TBは「ADATA ALEG-960-2TCS-DP」、HDD 8TBは「Seagate BarraCuda ST8000DM004」を参照しています。同じ容量でも用途・シリーズ・性能によって価格は大きく異なり、販売価格も変動します。
SSDとHDDは用途に合わせて使い分ける
SSDとHDDは、どちらか一方に統一する必要はありません。速度が体感に影響する用途はSSD、容量を多く使う保存用途はHDDと分けると選びやすくなります。
HDDが向いている用途
| 用途・使い方 | 理由 |
|---|---|
| 写真・動画を多く保存する | スマホの写真、一眼カメラのRAWデータ、家族動画など、日々増え続けるデータは読み込み速度より容量を確保できることが重要です。 |
| PCのバックアップを取る | 丸ごとバックアップや複数世代の保存など、1TBあたりの価格の安さを活かしやすい用途です。 |
| ゲーム実況・配信の録画データを保存する | 録画・配信アーカイブはファイルサイズが大きくなりやすい一方、保管中は高速アクセスをほとんど必要としません。 |
| あまり遊ばないゲームを保管する | 遊ぶ頻度が低いタイトルの一時保管先として使い、よく遊ぶタイトルだけSSDに残す使い分けができます。 |
| 動画編集後の完成データや素材を保管する | 作業自体はSSDで行い、書き出し後の完成データや使い終えた素材をHDDへ移すと容量を節約できます。 |
| 予算内で大容量を確保する | 4TB・8TBなど大容量が必要で、同じ予算でSSDにすると容量が足りない場合に向いています。 |
SSDが向いている用途
| 用途・使い方 | 理由 |
|---|---|
| OS・アプリの起動ドライブ | Windowsの起動、アプリの立ち上げ、アップデートなど、細かな読み書きが頻発するため、SSDの速度メリットを感じやすい用途です。 |
| PS5などコンシューマー機の増設 | 読み込み速度の基準が定められているため、対応するSSDが必要です。 |
| 編集中の動画・写真素材 | 動画編集や写真編集で頻繁に読み書きする作業中データ・キャッシュは、高速ストレージとの相性がよい用途です。 |
| よく遊ぶゲーム | プレイ頻度の高いタイトルはSSDに置くことで、ロード時間やストリーミング性能への影響を抑えられます。 |
迷ったら「よく使うデータはSSD」「保存が中心のデータはHDD」で分けます。
価格だけを理由にSSDを避けるのではなく、速度が必要な範囲はSSDのまま残すのがポイントです。
HDDを選ぶときに確認したいポイント
| チェック項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 1TBあたりの値段 | ネット通販と実店舗では、どの容量がお得かが違うことがあります。買う直前に、自分が使う店で1TBあたりの値段を計算し直しましょう。 |
| 内蔵か外付けか | この1年の値上がり幅は内蔵HDDの方が大きく、外付けHDDは比較的ゆるやかな傾向が報告されています。用途に外付けで対応できるなら選択肢になります。 |
| 記録方式(CMR/SMR) | 大量の書き込みやNAS用途にはCMR方式が向いています。SMR方式は速度が大きく落ちる場面があるため、用途に合うか確認しましょう。 |
| 在庫・納期 | 大容量帯を中心に在庫や納期が変動する場合があります。購入直前に在庫状況もあわせて確認してください。 |
| 用途区分 | 一般PC向け、NAS向け、監視システム向け、データセンター向けなど、想定されるワークロードが異なります。使用環境に合ったモデルを選びましょう。 |
「容量を上げれば必ず得」とは限りません
容量を増やすほど1TBあたりの価格が必ず安くなるとは限りません。銘柄や販売チャネルによって、どちらがお得かが入れ替わることがあります。容量を上げる前に、実際の販売価格をもとに1TBあたりの価格を計算し直すことをおすすめします。
SSDの価格が上がっている背景
SSDの原価を左右するNAND Flashメモリは、2025年秋以降、生成AI向けサーバーの需要急増によって供給が逼迫しています。データセンター向けの高性能SSD(eSSD)にメーカーの生産能力が優先的に割り当てられ、個人向けSSDへの供給が相対的に少なくなっている状況です。
これに加えて、主要メーカーの一角であるMicron(Crucialブランド)が2026年2月末にコンシューマー向け事業から撤退したこと、そして円安による輸入コストの上乗せも重なり、価格上昇の要因が複合的に絡み合っています。
1TB・M.2 NVMe SSDは、2024〜2025年前半に見られた価格水準と比べて、2026年9月時点では価格が大きく上昇しています。価格がいつ以前の水準へ戻るかは断定できないため、必要な容量をすべてSSDでそろえるのが負担なら、保存用途にHDDを組み合わせる方法も選択肢です。
まとめ|SSDを必要な場所に残し、保存容量はHDDで費用を抑える
SSDの価格が高いからといって、すべてをHDDへ切り替える必要はありません。OS・アプリ・よく遊ぶゲーム・編集作業中の素材など、速度が体感に直結する用途はSSDを使い、写真・動画・バックアップ・録画データなどの保存用途をHDDへ分けると、使い勝手を保ちながら費用を抑えられます。
2026年9月時点ではHDDも値上がりしていますが、1TBあたりの価格ではSSDより低い水準です。必要な容量が大きい場合は、SSDだけでそろえるかHDDへ切り替えるかの二択ではなく、SSD+HDDの組み合わせで考えると選びやすくなります。
よくあるご質問(FAQ)
-
Q1SSDが高いので、OSもHDDに戻したほうがよいですか?
基本的にはおすすめしません。OSやアプリはSSDによる速度メリットを体感しやすい領域です。費用を抑えたい場合は、保存用途だけをHDDへ分ける方法を検討しましょう。 -
Q2HDDに変えれば必ず安くなりますか?
HDD自体もこの1年で大きく値上がりしているため、「以前のように安い」わけではありません。ただし、1TBあたりの価格ではSSDより大幅に割安な状態は続いています。 -
Q3外付けHDDと内蔵HDD、どちらを選ぶべきですか?
用途によります。PCへの内蔵にこだわらないのであれば、外付けHDDも選択肢に入れると価格面で有利な場合があります。 -
Q4SSDとHDD、価格が落ち着くのはいつ頃ですか?
2026年9月時点の業界の見通しでは、新工場の稼働などが本格化する2027年後半以降に緩和する可能性があるとされています。ただし、あくまで現時点の予測であり、今後の需要動向によって変動する可能性があります。最新の状況は各種価格比較サービスなどでご確認ください。
