MESSAGE-役員からのメッセージ-

株式会社サードウェーブ 管理本部 取締役 永井 正樹 株式会社サードウェーブ 管理本部 取締役 永井 正樹

はじめに
当社が大切にしているものの1つに、「企業理念」があります。
この理念を具体化して1冊の手帳にまとめたものを「企業理念手帳」と呼んでいます。
会社の理念や仕事、人財への“想い”をここではお伝えします。

企業理念である「人をつくり 価値を生み出し 社会に貢献する事業を行う」は、いつ頃どのような経緯でつくられたのですか。

この企業理念ができたのは今から9年前の、2009年4月のことです。 当社の尾崎がグループ代表になったのは今から12年前ですが、会社経営をしていくにあたり、企業ミッションや理念というものをどう表すか長らく悩まれていました。 悩み抜いて社内に発表したのが始まりです。 当社の代表になってから数年したとき、会社は何を目的にし、どこに向かって行くのかを見据え、その上でそれをもっと噛み砕いたものを「企業理念手帳」という形にしました。 グループ全体で「この方向に向かって進んでいくんだ」という方向性を決めました。

日々社員はこの手帳をどのように活用し、またどのように理念の浸透をされているのですか。

この手帳はアルバイトスタッフを含め全従業員が持っています。 そしてこの手帳を使った朝礼を毎日実施しています。 各部署で手帳の中にある1ページ(全100ページ)を順番に当番制で読んでいきます。 正確には、「サードウェーブグループの行動規範」があり、そこに「誠実性」や「ルールの遵守」などの4項目があります。 その中の1項目を皆の前で読み、その上で担当する1ページを読んでいきます。 大体1ページが400文字くらいあるのですが、自分が読んで大事だと思う点や、書いてある内容にそった体験談、想っている事を発表してもらいます。 そして仕事の実践の中でどのように活かしていきたいのかという抱負を述べ、それに対して同僚や上司がフィードバックを朝の10分程度の中で行っています。 1年間365日、仕事をする日が240日あるとすれば、この手帳は2周以上します。

企業理念手帳は100ページもあるのですね。朝礼ではどのようなことを発表するのですか。

たとえば、週末買い物に行ったときのエピソードを取り上げてみたり、仕事の中で起きたことや趣味のことを取り上げてみたり、何を取り上げても良いです。 それを当社の理念と照らし合わせてどう受け止めたかを話していきます。 理念はただ単に額縁に掲げているだけでは全く意味がありません。 理念を社員の皆さんと共有するためにはどうすればよいかと考えながら「理念手帳創りプロジェクト」がスタートしたのですが、さらにこの手帳は上位職者が作ったわけではなく、メンバーを選出して一般社員や管理職の総勢17名でつくりました。 会社の様々な部門・立場の人を集め、その中で役割を決め、この項目は誰が担当してなど、割り振りをして作っていきました。 そして各メンバーがつくってきたものをみんなでディスカッションし、創って、言葉の一つ一つを磨き上げつくりました。

2009年につくられてから今日までずっと続けているのですか。

そうですね。ずっとこれでやっています。

100ページ(項目)もまとめるまできっと100項目以上の案を出されたのですか。

そうではないですね。 最初に100項目にすると決めました。 そして大きなくくりとして「経営に対する考え方」「仕事への取り組み姿勢」「判断の基準」「お客様に対する姿勢」「商品サービスへのこだわり」の5項目を決めました。 その中に20個ずつテーマを決めて各メンバーに割り振りつくりました。 ですから100個以上案を出したというわけではありません。 大きなテーマから吟味し精査して、どんどん細分化をしていったというイメージです。

企業理念があって、大きな項目が5つあって、さらにその中に行動指針が20個あるということですか。

その通りです。

この手帳を導入してから、何か変わったことはありましたか。

手帳に書いてある言葉を使う社員が増えたと感じています。 私自身もそうなのですが、手帳の内容を例に出しながら話すようになりました。 「ここにこう書いてあるよね」という話し方です。 この手帳には様々なことが書かれています。 たとえば部下が「この仕事、大体終わりました」と言うと、「大体ってどのくらい?それ曖昧語だよね」と言います。 実はこの手帳の中には「曖昧語厳禁」という項目があります。 曖昧な表現で仕事を進めると、どのくらいの仕事がどう終わったのかが分かりません。 そのためこの手帳の中の言葉を使って話をし、正しい基準を伝えるようにしています。 そうしてこそ企業理念と会社の文化を醸成する事ができるのだと思っています。

実際、手帳に対する社員の評判はいかがですか。

評判といいますか、やはり判断の指針になりましたね。 困ったときにはどういう尺度で考えたら良いのか、というのはこの手帳に照らして考えるだけである程度の方向性が分かります。 そういう意味で判断の尺度をしやすいというのはあると思います。 今日の朝礼も「原理原則で考える」というテーマで従業員が話してくれました。 その話の内容が「何かを考える基準として、幸いうちにはこうした理念手帳もあり判断がしやすいです」と具体的に話をしてくれました。 そういった判断の基準が自分の手元でいつでも確認でき、進められるのは良い点なのかなと思います。

何もないところから考えるよりも、ある程度考える枠組みがあった方が皆さんの判断や考えもまとまりやすいと言うことでしょうか。

そうですね。 さらには判断や考え方がブレないのが良いですね。 ただし、これを『実行する』のは難しいです。 おそらく手帳に書かれている事を100点満点でできている人はいないと思うくらい難しいです。 先ほどの「曖昧語厳禁」という項目ですが、私が一切使わないかと言うとやはり出るときがあります。 もちろん意図的に使うときもあります。

会社の目的、つまり最終的には「人をつくり 価値を生み出し 社会に貢献する事業を行う」という社会貢献をするためにはどうすれば良いか、というところにすべてのページがつながっていくのですね。

その通りです。 そのためにお客様が大事であったり、商品やサービスはこういうことを考えて取り組まなければいけないなど、将来を見据えて様々な観点で物事を捉えた方が良いなど書いています。 そして経営についてはこういう判断をしなければいけない、とも書かれています。 内容としては、経営をするには永続するために利益をきちんと出し、よりよいサービスを継続することなどを掲げています。

様々な職位の方が対応できるようなつくりなのですね。経営に関わることから現場に関わることまで、幅広く書かれているのですね。

そうですね。会社が皆さんに身につけてもらいたい「価値基準」などが書かれています。

今後、ICT分野でどんどんチャレンジしていくとありますが、具体的にはどのような事業に取り組んでいくのでしょうか。

当社は毎年8月から新しい期が始まります。 その時に経営方針発表会を行うのですが、可能な限り全社員に集まっていただきます。 各社の代表が前期の目標に対する結果や報告、反省、そして新しい期はどの様に進めるか話をしていきます。 最初に当社代表の尾崎が話をするのですが、今期からの大きなグループ全体として注力するミッションが発表されました。 前年までは簡単に言いますと「ICTのトータルソリューションカンパニーになる」と言うことで、私たちはこれまでパソコンというハードが中心だったのですが、それ以外にもソフトやサービスというものを強化する活動をしてきました。 今期からはもう少し絞り込んで、新たなるミッションステートメントを発表しました。 それは「人々の創造活動の可能性を最大化する」というものです。 どういうことかと言いますと、たとえば何かを創る人、映像だったり、新しいゲームの世界だったりを、コンピュータを通じて創造するという活動をされている方というのは、たくさんいらっしゃいますよね。 こうした活動をされる方々を支援していきたいということです。 つまりクリエイターの方々ですね。 ゲームであったり、そうした創造活動によって生まれた世界で活躍する人たちの可能性や持てる力を、最大限に発揮できるお手伝いをしていきたい。 そうしたものを今期1番の重要なテーマとしています。 ご存知の通り「創造活動」と言う意味ではグラフィックスの進歩が著しく、GPU(グラフィックプロセッサユニット)が並列処理をして色々と多次元的な処理をすることができるようになってきています。 それらを上手く使うことでAIであったり、ディープラーニングであったり、映像や画像の世界のみならず、幅広い分野でどんどん広がってきているのです。

(GPU)グラフィックチップを作っている企業が実はこの分野(AIなど)で今、すごく伸びてきていますね。

そうですね。 私たちも特にグラフィックスに関しては、その企業のチップが載ったものを非常に多く販売しています。 グラフィックス製品はゲームをされるお客様、クリエイターの方向けの映像編集などに特に力を入れています。 なかでもゲームの世界でいうと、これから「eスポーツ」と言う分野が発展していきます。 日本は少し普及が遅れているのですが、世界では「eスポーツ」と言うのはかなりメジャーなスポーツになっています。 大きな大会が開かれ、決勝戦は巨大なアリーナで何万人もの観客が入り、大会によっては何億円もの賞金が出てプロeスポーツ選手たちが活躍されています。 日本からも何人かのプロeスポーツ選手が海外に行かれています。 ただ日本市場はこれからというところがあります。 日本ではプロのライセンス発行が始まり、色々なチームが立ち上がりこれからどんどん大きな広がりを見せると思います。 サッカーや野球のように、プロに対しては高額な賞金を出せるように、今後日本はなっていきます。 さらに2022年アジア競技大会では「eスポーツ」が国際的なスポーツ大会として、遂に正式種目に採用されました。 フィジカルなスポーツに混じって、デジタルなスポーツも私たちの生活の中に入ってくるようになります。 私たちはこれまで、eスポーツで使われるゲーミングPCの分野に非常に力を入れてきました。 これまで培ってきた経験やノウハウを活かし、これからeスポーツで活躍するような人たちも含め、【創造活動】をされる方々すべてを全力でサポートし、社会がもっと豊かになるように貢献していきたいと考えています。

eスポーツの分野では、大会を主催したり、スポンサーリングしたりしていくのですか。

スポンサーをすることもありますし、大会を主催することもあります。実際に昨年9月に私たち主催で賞金総額500万円のeスポーツ大会を行いました。

賞金総額500万円とは、どのような大会ですか。

私たちの大会は誰でも自由に参加することができました。 私たちの商品(GALLERIA)を使っていることを条件とせず、あるゲームタイトルで大会を開催し、私たちがスポンサーで賞金を出すという形で行いました。 この大会は当社の商品を売ることが目的ではありません。 ユーザーのための大会です。 勝ち上がったチームには賞金と合わせて、別の会社が主催する「アジア大会」への出場権を獲得できるようにしました。

ユーザーさんにとっては、とても嬉しいeスポーツ大会ですね!

私たちが会場や機材など全て用意をしますから、皆さん(お客様)来てください、という形で主催しました。 今後はプロに対して行う大会では賞金総額がぐんと上がるでしょう。 これを読んでいる皆さんにも是非参加していただきたいですね。

今年からeスポーツのプロ制度ができたのでしょか。

そうです。 昨年東京ゲームショウで3つあるeスポーツ団体が1つに統合するという発表があり、それが今年に実現しました。 現在(2018年2月)のプロライセンス発行数は53人6チームですが、今後さらに増えていくと思います。

日本人選手の活躍は、海外でも例があるのですか。

そうですね。 海外は日本とは違い会場も賞金規模も大きいですからね。 日本人選手の参加もあり優勝される方もいます。 先日、ある格闘ゲームのタイトルで、日本人の方が優勝しました。

eスポーツが盛り上がっているのはアメリカや中国なのですか。

そうですね。 欧米や韓国、中国ですね。 特に韓国はeスポーツが強い国と言われています。 プロチームで世界に勝とうと思ったら、韓国人選手を入れないとなかなか勝てないという話があるくらいです。 サッカーで言えばブラジルの選手が上手い、といった感じです。 韓国は日本とは違いネットカフェのような場所がとても発展しており、家でゲームをするより、そうした場所に行って友達みんなでゲームをすることが多いのです。 その場所を「PCバン」というのですが、幼い頃からPCゲームで戦える環境で育ってきている人たちが多いので韓国人選手は強いですね。

eスポーツ以外では、創造活動の可能性を最大化させるというところで力を入れる分野はありますか。

ディープラーニングを含めたAIなどの分野ですね。

ディープラーニングはすでに自前で行われているのですか。

ハードウェアはすでにディープラーニング学習環境用モデルを発売しています。 なかのシステムについてはディープラーニングソフトウエア開発会社様と協業して行っています。

これからはハードウェアと言う枠組みを超えて、エンターテイメントから研究開発の分野まで様々なところにサードウェーブは広がっていくという感じですか。

そうですね。 クリエイターの方向けのハードウェアや、様々なゲームメーカーの方々とも協力しながら推奨パソコンの開発や研究分野などを含め、モノを作るところから使うところまで幅広くやっていきたいと考えています。

これらを実現していけるのはこれまで30年近くPCパーツや、ICTなどにおける歴史があるからですか。

会社自体は約35年の歴史があるのですが、実際に専門的なパーツなどを始めたのは25、6年前からです。 日本でPCパーツの販売というのは時代的にも当社は早かったと思います。 私たちはつねに最新のパーツやハードウェアを日本市場に供給したり、オーダーメイドで最新のパーツを組み合わせたパソコンを提供してきました。 すべてはお客様が欲しいという要望に応えていくことを最先端でやっていたら、グラフィックスも含め、常に最先端のものを形にして提供できるような会社になっていました。 自前で工場を持つようになり、製造から販売まで一貫して行えるようにもなりました。 お客様のニーズに応え続けていたら、期待に応えられる企業に成長していきました。お客様やサードウェーブで働く従業員がいたから、形にできるようになったのだと思います。

グラフィックス系を強みの1つにしているのですか。

そうですね。 グラフィックス含め、パソコンパーツなどは当社の強みの1つで、お客様は何かしら「これをやりたい」という目的を持たれています。 それらは高機能とハイエンドのパソコンが多くのことを叶えてくれます。 単にインターネットだけできれば良いと言うことであれば、どのパソコンを使ってもできます。 もちろんこちらのパソコンのほうが早い、コストパフォーマンスが良いというのはあります。 私たちもそうした商品をカスタマイズして販売しています。 ただやはり、お客様が本当に実現したいものは何なのか、それがシステム開発なのかグラフィック編集なのか、何を、どこを強化すれば1番パフォーマンスを発揮できるのかが鍵になってきます。 たとえば、映像関係をされている方が昨日まで映像編集するのに1時間かかっていたものが、20万円するけれども、サードウェーブのPCに買い換えたら時間が半分になる、と言ったら生産性は2倍ですからね。 もっと良い仕事がしたい、もっと良い編集がしたい、もっときれいな画像でゲームをプレイしたいというお客様の“もっと”を叶えるということを私たちはやっています。
どこを早く(強化)するかというのは目的によって違ってきます。 用途に応じてグラフィックスを速くするのか、その入出力を速くするのか、脳を速くするのか、全部を速くするのか強めるポイントが違ってきます。 たとえばデータベースであればデータの入出力が重要なので、ハードディスクではなく、SSDを何個も搭載したSSDデータベースをつくることもあります。 お客様の求める「作りたいモノ」を私たちは特化した形でつくります。

サードウェーブやドスパラのお客様は個人の方が多いのでしょうか。それとも企業(法人様)の方が多いのでしょうか。

販売の割合を見ますと個人のお客様が多いです。個人と言いましても、個人兼企業の技術キーマンと言う方がお客様では多いと思います。

技術キーマンと呼ばれる方が仕事やプライベートでもサードウェーブの製品を使っている感じですか。

そうですね。 高性能やハイエンドなパソコンが好きな方は、どんどん仕事を効率化させたり、自分で新しい事を挑戦する方が多いのでしょう。 当然そういう方は企業でも重宝されている方なのだと思います。 また大学の研究室の先生にも当社をご利用いただいています。

当社のパソコンはプロ仕様という言い方が正しいのでしょうか。

プロに充分応えられる基盤を持っている、ということです。 プロでない方でもラインナップというものがありますから、その中からどれを選ぶかだけです。 きっと当社が一番オーダーメイドとして、選べる種類や組み合わせが多いと思います。

日本ではこうしたPCパーツから組み立てる会社はどのくらいあるのでしょうか。

今はだいぶ減りましたね。 大手パソコンメーカーさんでもカスタマイズはやっていますが、やはり幅が狭いのです。 大手メーカーさんではなく、私たちのようなBTO(ビルドトゥーオーダー)できる会社である程度の規模があるところは当社とほか3社、4社くらいでしょうか。

さらにサードウェーブは色々な領域に波及して事業展開していますが、そうした会社はどれくらいありますか。

100%業種・業態はかぶらないですけれども、この様な特徴の会社は少ないと思います。

その中で、パソコン関連の歴史25年程というと老舗になるのでしょうか。

そうですね。専門店としては老舗の部類になりますね。

こうした環境で、会社の魅力はどのようなところですか。また、どういうところが良くて入社を決めました、という方が多いのでしょうか。

最近は当社がeスポーツに力を入れているためか、当社に入社してeスポーツを世の中にもっと広げていきたい、貢献したいという方が増えてきています。 「学生さんは情報が早いな」と思っており、昨年の新入社員でも何名かいました。もちろんPCが好きなこと、理系の方、ゲームが好きだからといって応募される方もいます。 ただ、単にパソコンが好き、自分がプレイをすることが好きと言うだけでは正直それは自己的な目的であって、社会に貢献することとは違いますよね。 やはりeスポーツを通じて「日本はまだまだ弱いから」、「世間に認知されていないから」、「もっと世界に認知されるようにしたい」という学生さんが増えてきており、そういうことを面接の場で話を聞くと“想い”を感じますね。 さらに「一緒に仕事をさせて欲しい」と言ってくれると嬉しいですよね。

実際に当社のeスポーツ事業に関わっている方は、まだそんなに多くは無いですよね。

そうですね。まだ少ないですね。 これからだからこそ、私たちはすでに何年も前から自前で会場を借りゲームメーカーさんにご協力いただき「PCゲームフェスタ」というゲーム体験イベントを開催してきました。 業界全体としてeスポーツの世界を、世の中にもっと認知する必要があると感じています。 そういう意味で大会をやっていくのもそうですし、イベントをやるのもそうです。 ゲームをプレイする楽しさを伝えていくことに色々チャレンジしてきました。 そういう事が少なからず今の若い人たちの目に留まり、大会に来ていただくなど、どこかで私たちの活動に触れてきたのだろうなと思っています。

eスポーツに対する想いを持った学生さんたちがたくさん入社してきたときに、どういう人をeスポーツ部門に配属させていきたいというお考えはありますか。

使命感というか、一番はやはり“想い”ですよね。
就活生の皆さんは色々な想いを抱えながら会社を選ばれていると思います。 人によって価値観が違うので、会社選びに大事なものは会社のブランド、規模、収入、やれる仕事が大事など、色々あると思うのです。 ここで何を成し遂げたいのか、どういう成長をしたいのか、どういう未来の自分になりたいのかということがすごく大事だと思うのです。 自分がこうしたいという使命と想いを持っていれば、どんな仕事をやっていてもそれはやらされている仕事ではなく、自分で選んでチャレンジしている仕事という受けとめ方になると思います。 そういう想いを持っていないと人は、なかなか成長しないなと、私は思っています。 受身であっては成長はありません。 このためだったら頑張ろうというモチベーションを持ってやることが重要なのだと思います。 本気で努力していればスキルというものはある程度ついてきます。 知識も自然とついてくるものだと思います。ですが、想いがなければ絶対にそうはなりません。 想いが0だったら0にしかならない。掛け算で考えています。 マイナスであれば周りを引きずってしまいますね。

求める人物像ですが、どのような人が向いていますか。

正直に言いますと、理系、文系は当社はあまり気にしていません。 皆さんそれぞれの良さというものがあると思います。 ある意味それは個性だとも言えます。 ゲームをプレイする人も、理系の人や文系の人がいるのですから個性ある人が色々な想いを持って(仕事を)やってくれたら良いのです。 自分の持つ強みを発揮してくれればと思っています。

想いの次に大事な要素は何かありますか。

自分の強みが何かを分かっているところですね。 つまりそれは自分の武器です。 その力を通してこういう貢献ができるだろう、という自分なりのものを面接の場でぜひ伝えてほしいです。 コミュニケーションが得意な人もいるし、何か戦略を考えるのが得意な人もいると思います。 色々な強みを人は必ず持っていると思います。何かしらあると思うので、『それをどう仕事で、私たちの会社で活かせるか』を話してほしいです。

昨年、実際に採用された方も、一芸とまでは言いませんが、何か強みが分かるような方に、採用内定を出したのでしょうか。

それがすべてではありませんが自分の強み、武器を持つというのは大事なポイントにしています。つまり重要な要素の一つですね。

働く上での何か想いがあって、それを体現するための自分の強みがこうだと言えるものを重要視しているというわけですね。

自分の想いと自分の武器だけでは当社の選考の決め手にはなりません。 絶対に必要なのがやはり「企業理念」と合致するかどうかですね。 理念に共感される方でやりたい想い、叶えたい想いがあり、自分の強み・武器を持っているということです。

想いがあってもそれが理念とずれていたら意味がないということですね。

そうです。 ただ1つ言えるのが、想いがあるということは基本的にはそんなに会社の理念とずれていないという事です。 そういう方は面接をしていると価値観が会社と同じ方向を向いていることが多いです。 もしくはそういう良い方向にしていきたいと想っている、願っている方は、たとえ自分に足りない部分があったとしても、とても魅力ある人財です。 順序的にはやはり想いがあって、お客様にそして会社に貢献できる自分なりの武器を持っているのですね。 昨年入った方の人物特性(創造重視タイプをはじめ、結果重視、調和重視、秩序重視など人の特性)という適性結果があるのですが、見事に全員バラバラでした。 ですから当社らしい人、というよりは本当にその人“らしさ”がある人それでいいと思います。 十人十色、百人百様でいいと思うのです。会社とは人が集団で成果をつくっていくものだと思います。 たとえば全員が経理業務のスペシャリストで、経理業務だけをやっていたのならば、会社は継続できません。 「誰が仕事を見つけてくるの?誰がお客様の接客をするの?」となります。 色々な人が集まってこその会社(サードウェーブ)だと思います。 器用貧乏よりも何か1つ飛び抜けた強さというものがほしいですね。 ただし、働く上では自分の良さをちゃんと活かしてねと伝えたいです。 それがチームの意味だからです。 平均点で穴をふさぐよりも、自分の持っている素晴らしい才能を伸ばす所にフォーカスしてほしいです。 その分野で長けた人がいないといざというときに突破できないですからね。 「このことだったらあの人に聞こう」みたいな人を目指してほしい。 サッカーでも野球でも、全員フォワード、全員4番打者のように、同じキャラクターばかりいたら強いようで弱いですよね。 チームとしてどうかという話です。

色々な方が集まる。そこが当社の特徴的なところなのですね。

そうですね。パソコン好きな方もいれば、ゲーム好きな方、DIY好きな方など様々です。ですから当社は多様性を尊重している会社です。

入社してから若手が実際やりたいという想いを持って、それができるまでどのようなキャリアプランを歩んでいくのでしょうか。

まず現場に出てお客様に直接接する仕事からスタートしてもらいます。 初めは接客であったり、パソコンをつくることを経験してもらいます。 販売職の方は店舗で接客をし、製造職であれば工場でつくるところからはじまり、現場のライン管理を経験します。 SE職であれば最初はシステム開発のアシスタント的なことをやりながら徐々に覚えていき、開発できるようになっていきます。 営業職も先輩社員について行きながら色々なお客様とお会いし、仕事を覚えていきます。 当然eスポーツなどの企画をやったり、商品を仕入れたり、様々な業務が会社にはあるのです。 すべての職種・仕事は、お客様のためにどう貢献ができるかというところに繋がっていきます。 そもそも現場というものがどういうものなのか分からなかったら、仕事の質は良くならないのです。 悪いたとえとして、現場を知らないと、現場目線ではない考え方、セクショナリズム(一つの部門にとじこもって他を排斥する傾向。 なわばり根性)的なことに陥りやすくなります。 つまり組織の論理がかかってしまうのです。それではだめなのです。 この企業理念手帳にも「三現主義」という項目があり、「現場、現実、現物」で判断するとあります。 私も役員という立場ですととかくそうなりがちなので、なるべく現場の人に話を聞きに行く、時間があったらお昼ご飯を食べるついでに現場を見て回ったりします。 お客様はどういう風に店を回って、どんな商品を見ているのか、ドスパラの接客はどのようにしているのか、商品の陳列やメッセージはどうなっているか、そして店舗の清掃は行き届いているのかなどを自分自身の目で確認します。

現場の社員たちはドキドキしているのではないですか!役員の方が見に来ているぞ!って。

どうでしょうね?時々現場の感覚を忘れないためにやっていることですから、私としてはお客様のつもりで行っています。 そうした現場の感覚を持って、時々ドスパラの月次報告会に参加するのですが、後ろの方に座っていて意見がまわってきたときにはよく現場の話をします。 「君たち、問題点とか課題点とか色々言っているけれど、店舗で商品陳列している上で流れているビデオは展示している商品と一致していないよね。 それは何のためにやっているの?ビデオを流すことによって良いなと思ってその商品を買っていただくのが目的なのに、その商品が手に取れなかったらやっている意味がないじゃないかと。 現場をちゃんと見ている?」と話します。 役員の立場、目線の発言ではなく、お客様目線で話すので彼ら彼女らも言い訳ができません。 ちゃんとお客様の目線で店をつくろうよということですね。

現場配属後の流れはどのようになるのでしょうか。

数年は現場を経験してもらい、そのあとに別の部署を経験する場合もあります。 現場のまま店長になったり、複数の店舗を見れるようになって大規模店に異動する人もいます。 当社には様々なキャリアプランがあります。 本人がどうしていきたいかというのもありますし、会社からその人の特性を見て考え、こういう仕事が合いそうだなと思ったら「君やってみない?」とオファーを出すこともあります。 ただある程度の時間は、現場のことが理解できるまで与えられたことをきちんとやってもらうということがベースにあります。

新入社員の直属の上司はじめ、上の役職の方も社員たちの普段の仕事ぶりを細かく見ているのですね。

そうですね。 個人差はあると思いますが、特に現場上がりの人はそういう目線でよく人を見ています。 たとえばドスパラの事業部長の西尾は、現場から経験を積み上げ今の役割を担っているので現場やお客様に対する想いがとても強いと思います。

今後新卒採用された方の中から、経営幹部が出てきたりもするのですか。

もちろんあると思います。

eスポーツ以外の部分でこういうところが良いなと思って入社された方はほかにはどのような方がいますか。例えば、パソコンがすごく好きで好きで仕方がない方とか。

そうですね。昨年の新卒採用面接で複数あったのですが、彼らが中学生くらいの時でしょうか。 パソコンにそこまで詳しくはなく、ドスパラの店舗がたまたま寄れるところにあり、組み立てもしたことがないのに、懇切丁寧に当社のスタッフが教えてくれて無事にパソコンが動いたと話してくれました。 そしてそのとき自分を支えてくれた人たちが働いているようなところで、今度は自分が社会人として支援していきたいという学生さんがいました。 技術やパソコンといった分野が好きだからではなく、今度は自分がそういう立場に「なりたい」「貢献したい」という意欲を持っている人が選考に来てくれましたね。

「なりたい」「貢献したい」という意欲、プラスアルファで想いが大事なのですね。

そうですね。 ただ「好きだから」ではなく、自分が今度は、それをどう社会に還元できるかということを一歩踏み込んで考えている人が、昨年の選考では多かったですね。 その想いがあるから当社に対するアピールが違ってくるのでしょう。 面接をしていて確かに熱のこもり方が違いますし、想いがあるから自然と理念と一致しているのだなと思いますね。 そういう人に出会えるととても嬉しいですね。 そのような学生さんを当社の選考に呼んでくれたのは、現場の社員がそうした学生さんに支持いただけるような仕事振り、接客をしてくれたからであり、いつも感謝の念が絶えません。

最初の理念の話に戻りますが、もし企業理念手帳が2009年になかったとしたら会社はどうなっていたと思いますか。

そうですね。 なかったとしたら難しい局面があったと思います。 難しいというのは人財についてです。 正直会社ですので、人財の採用は新卒ばかりではありません。 中途採用もあります。あまり良い話ではありませんが、中途で入社される方と会社が合わない場面も実はあります。 採用ではこの方はきっと当社で活躍してくれるだろうと思い進めていくのですが、中には当社の理念に合わない人もいるのです。 たとえばいつも態度が悪いな、言葉遣いも良くないなとなると会社と合わないね、となるのです。 当社はこういう方向で進んでいるので、向かっていく先に合わないと働くのが辛くなっていきます。 また本人と会社の本質とがずれていると良い評価を受けづらいのです。

理念の内容が評価制度に組み込まれているのですか。

いいえ。 直接は評価制度に組み込まれていません。 ただしコンピテンシー(高い業績や成果につながる行動特性)やマインド(想い)など、ベースやヒューマンスキルという評価軸があります。 このヒューマンスキルなども言ってみれば企業理念の一部なのです。ものの考え方とかがそうですね。 そのため、それがずれているとどうしてもその部分が評価しづらくなってきます。 極端な話ですが、いくら成果を上げているといっても「人をだましてでも物を売ってくる」「利益さえ上げればいいんでしょう」ということは、私たちの理念に反するものです。 ですからその本人が「私は実績を出しているんだからちゃんと評価してくださいよ」と言われても評価しないのです。 「お客様がだまされて怒っている」、「言っていた仕様と違うものを納品して、やりたいことが実現できないとお客様が怒っている」その様なことがあると、本人は瞬間的な利益は上げたかもしれないですが、お客様とファンを失い長期的な利益を損ねたと評価されます。 それはお客様と私たちの商売の関係づくりという面から全く反している行動だからです。 そういう意味でこの会社の理念があることによって、当社の価値観に合っている、合っていないということがきちんと分かります。 ぜひ会社説明会に来られたときには、当社のベース(基本)であるこの手帳を用意しておきますので一度お読みください。持ち帰ることはできませんけどね。
また、仕事をしていく中で「○○さんがこう言ったから」というやりとりがあるかもしれません。 誰かの発言が正しいかではなく、当社はこの手帳を「正」として何が正しいかで仕事をしています。 またコミュニケーションをするなかで「手帳にはこう書いてあるよね」と話す社員が増えてきています。 こうした明確な基準があると非常に話をしやすいです。

社員の方が本当に考えに考えて、こだわり抜いて創ったものだからこそ、しっかり読めば答えが見つかるように出来上がっているのですね。

本質とは何か、ということだと思います。

常に本質に返る、常に本質に返る、ということができるからブレないのですね。

その通りですね。

この手帳が10年、20年と続いていったとき、書き足されることはあるのでしょうか。

あると思います。 企業には、変えてはいけないものと変えなければいけないものの2つがあると思います。 時代の変化と共にここに書いてあることも、一番良い状態ではないということが出てくることもきっとあると思います。 ただ、ここはもう揺るがないよね、という部分もあって、そういうことからすると10年、20年経とうとしたときにどこかの節目、節目で見直しをして今の一番良い状態の考え方というのは「こうだ」ということはあると思います。 良い意味での進化はしていきたいと思っています。

最後に就活生へのメッセージをお願いします。

当社は常に新しいことにチャレンジする会社です。 そういう意味ではこれから入社する人財にも、私たちの社員にも色々なチャンスがあります。 自分がチャレンジをしたい、という想いがあれば多くの道が開かれます。先ほどのドスパラの西尾は、(昇進に)2、3段階の役職を飛ばして当事社長になりました。 突然の抜擢になり少し早すぎたかも知れませんが、立場が人を育てる部分もあります。 彼はとても大きく成長し、また会社の成長にも大いに貢献してくれています。

西尾さんは昔からドスパラの社長をやってみたい、と思っていたのでしょうか。

私にはそこまで分かりません。 ですが、当社の代表がこの人(西尾)ならチャレンジさせてみよう、やらせてみよう、と思った上での選任なのです。 当社では常に新しいことを考えていて、その中で新しい事業やプロジェクトが立ち上がり、では誰にやってもらおうかというときに声がかかります。 「一緒にチャレンジしてみない?」ということもあります。 当社は年齢に関係なく、その人の想いや、経験をベースに、若くても色々なことをチャレンジできる、また成長できるチャンスや環境があることを就活生の皆さんにはお伝えしたいですね。 自分自身が成長していくことが次なる成長にどんどんつながっていく会社です。 この理念手帳の中に「仕事の報酬は仕事」があります。仕事の報酬は「信頼」と「成長」です。 仕事をすることによってその人の「信頼」が高まり、新たなことにたくさんチャレンジしていける「成長」が得られます。 報酬と言うのはその結果として得られるものであって、一番大事なのは仕事を通じて成長する喜び、そういうものが大事なのです。 成長意欲を燃やしている人に非常にチャンスがある会社です。 会社そして私は皆さんを見ていますので、ぜひ色々な想い、チャレンジ精神を持って、社会に貢献できるような人たちに来てほしいと思っています。

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