ARゴーグルではなく「ARウインドウ」、ゲーム向けARデバイス「Spatial MRX」が「Kickstarter」に登場

 2018年8月15日、クラウドファンディングサービスの「Kickstarter」にゲーム向けARデバイス「Spatial MRX」が登場した。投稿したのはSpatialというベンチャー企業。ボードゲームとビデオゲームの融合を目指したプロジェクトだ。

・Spatial: Multiplayer Holographic AR Tabletop Gaming
https://www.kickstarter.com/projects/1539770337/spatial-multiplayer-ar-tabletop-gaming/description

 Spatial MRXは、スマートフォンやタブレットと組み合わせて使用するARデバイスだ。ゴーグルを使うのではなく、テーブル等の上に立てた透明なプレートにARの映像を投影する。同社は「マジックウインドウ」と呼んでいる。

 スマートフォンやタブレットの画面を取り込んでAR化する仕組みのため、組み合わせる機器の画面サイズによってARで見える範囲も変化する。Spatial MRX本体を動かせば見切れている部分も見えるが、画面の大きい機器を使った方が視認性は高くなる。10型の「iPad」(Apple)を使った場合、幅約20cm、奥行き約34cmの表示エリアを得られるという。

 現時点での対応デバイスは、Appleの「iPhone 6」以降、「iPad 2」以降、Samsung Electronicsの「Galaxy 6」以降、「Galaxy tab 2」以降となっている。

 ゲーム用をうたっており、プロジェクトのページでは現時点で6種類のゲームが紹介されている。今後もっと増える予定だとしている。ARゲームはマーカー付きのチップやカードを動かす、本体に付属しているコントローラーを使うといった方法で遊べる。

 ゲームを複数人で遊ぶ場合、Spatial MRX同士を連携させ、同じゲーム画面を別の視点から見るといった使い方ができる。プロジェクトの紹介動画では2人で向かい合っているシーンが多いが、オンラインで一緒に遊ぶ相手を探すことも可能だという。

 支援のプランは、60米ドル以上で1台のSpatial MRXがもらえるものが基本。複数台で割安になるプランも用意している。ただ、執筆時点でこの価格は48時間限定となっており、それ以降の価格はまだ公開されていない。プロジェクトの期間は9月14日までだが、目標金額の2万5000米ドルは既に到達している。

 Spatial MRXは現時点ではあくまでゲーム用途となっており、汎用のARゴーグルとは比べられるものではない。しかし、プレートに投影することでARゴーグル特有の視野角の狭さをクリアしている点は興味深い。

Reported by 宮川泰明(SPOOL