OculusがモバイルVRで5K解像度の360度動画を再生する方式を発表

 2018年6月19日、OculusのJohn Carmack氏は、公式の開発者向けブログで5K解像度の360度動画を低負荷で再生するアプローチを紹介した。SDK(ソフトウェア開発キット)も公開した。

・Behind the Tech with John Carmack: 5k Immersive Video
https://developer.oculus.com/blog/behind-the-tech-with-john-carmack-5k-immersive-video/

 ブログによると、VR動画には360度であること、フレームレートが60Hzであること、3D立体視に対応すること、の3つの重要な要素があり、再生する際にはこれらが大きな負荷の要因になっているという。負荷を低くするには、例えば180度にしたり、30Hzにしたり、立体視をやめたりといったアプローチがある。しかし、これらは没入感とトレードオフになる。

 そこでOculusは新しいアプローチを開発したという。この方式では、5120×5120ピクセルの動画をまず2048×2048ピクセルに圧縮し、これをベースとする。そして視界の中央にあたる部分に高解像度の映像を重ねることで高解像度感を出す。

 高解像度の部分は、まず元の5Kの動画から512×1024ピクセルの範囲を切り出す。これを並べて2048×512ピクセルの動画を作る。さらにこれを3つ並べてベースの動画に重ねる。再生エンジンは、ベースと合わせて4個の動画を同時に再生することになる。視聴者が顔を動かして視界に入る範囲が変わると、この2048×512ドットの部分が順次切り替わっていく仕組みだ。ただし、真上や真下といった「端」にあたる部分は高解像度にならない。そのため合わないコンテツもあるとしている。

 この方式は動画を分割し、見ていない部分を処理しないことでデータ量と処理にかかる負荷を低くすることが目的だ。合わないシチュエーションはあるものの、活用の幅を広げる技術となる可能性がある。

Reported by 宮川泰明(SPOOL