「Oculus Go」は「Fixed Foveated rendering」に対応、体感の画質を維持して描画負荷を下げる

 2018年3月19日から23日の日程で、ゲーム開発者向けイベント「GDC(Game Developers Conference) 2018」が開催中だ。Oculusは同イベントでセッションを行い、開発中の低価格一体型VRゴーグル「Oculus Go」で採用している技術について解説した。海外ニュースサイトの「Road to VR」が報じた。

・Oculus Go to Offer Fixed Foveated Rendering and Up to 72Hz Refresh Rate
https://www.roadtovr.com/gdc-2018-oculus-go-to-support-fixed-foveation-and-up-to-72hz-refresh/

 注目する点は2つある。1つ目はディスプレイのリフレッシュレートだ。Oculus Goのディスプレイについては、これまでに有機ELではなく液晶方式であること、解像度が2560×1440であることが報じられている。今回は最大リフレッシュレートが72Hzであることが明かされた。リフレッシュレートが高いと、残像感が低減し、追従性が上がってVR酔いしにくくなるというメリットがある。

 一方で、1秒当たりに描画する必要のある画面の数が増えるため、グラフィックチップへの負担は増える。Oculus Goは200米ドル(約2万1000円)で販売される予定で、高性能なチップが使えないことを考慮すると、性能面での不安が残る。

 そこで、2つ目の注目点「Fixed Foveated Rendering(フィックスト・フォービエイテッド・レンダリング)」が重要になる。「Foveated Rendering」は、目の焦点が合っているエリアの解像度を高くし、それ以外のエリアは解像度を落として描画するという技術だ。人の目が視界の端をきちんと見えていないことを利用し、違和感なく描画負荷を減らす効果がある。

 Foveated Redneringは目がどこを見ているかを検知する必要があり、アイトラッキング技術と組み合わせて利用するのが一般的だ。しかしアイトラッキング技術を搭載するとコスト増になってしまう。そこでOculusはアイトラッキングをせず、画面の中央の解像度を上げ、端の解像度を下げるという手法を採用した。それがFixed Foveated Redneringだ。つまり、顔を動かさずに視線だけ端に移動させると解像度の低い部分が見えてしまうということになる。

 もちろんそれはOculusも承知しており、違和感が少なくなるように工夫している。中央と端という単純な分け方ではなく、下の画像のように端のエリアを細かく分けている。解像度が1/2、1/4、1/8、1/16になるエリアを作り、描画負荷を下げつつも解像度の低い部分が気になりにくいようにしている。

 価格を抑えるだけではなく、体験の品質を上げるためにこうした技術を盛り込めるのは一体型VRゴーグルならではと言えるだろう。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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