Oculus ResearchがVRゴーグルの焦点調節に関する研究を公表

 2018年1月29日、Oculusの研究部門であるOculus ResearchがVRゴーグルで目の焦点調節を再現する研究のために開発したシステムを公表した。

・Oculus Research Spotlight: Teaming Up to Build a Perceptual Testbed
https://www.oculus.com/blog/oculus-research-spotlight-teaming-up-to-build-a-perceptual-testbed/

 VRゴーグルでリアルな映像を作る際、「焦点」は一つのキーワードとなる。現実世界では、人の目は無意識に焦点調節を行い、見ている対象にピントを合わせているからだ。

 ピントを合わせて1ヶ所を見ると、周囲はぼやける。これが現実世界の見え方だ。しかしVRゴーグルの画面は平面のため、目は焦点調節をしない。映像側でぼけとピント合わせの効果を付けるしかない。

 1つの方法は、ソフト上で奥行きの概念を設けることだ。例えば、3種類の焦点距離を用意し、近くを見ている時は奥の景色をぼやけさせるといった具合だ。アイトラッキングを利用して、視線に合わせて切り替えればよりリアルになる。

 効果的な映像効果を作るには、目がどのような刺激を元にどのような仕組みで焦点を合わせているかを知る必要がある。そこでそれを研究するために専用のシステムを用意した。これは有機ELディスプレイに焦点調節機構やアイトラッキング機構を組み合わせたもの。LEDで網膜を照らし、波面センサーで収差を取得するという。「奥行きの感覚におけるぼけの役割を理解し、収束のメカニズムを解明することで、より快適で没入感のある映像を作れるようになる」としている。

 現在、様々なVR関連企業が目の焦点を利用した技術を開発している。Oculus Researchは、よりリアルな見え方を追求するため、人の目そのものの機構を研究するというアプローチを取った。どのような形で製品に反映されていくのか、今から楽しみだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL