Valveが「SteamVR Tracking 2.0」の情報をアップデート、新型ベースステーションは2018年初頭に出荷開始

 2017年10月11日、ValveのSteamVR Trackingのチームは開発中の「SteamVR Tracking 2.0」について情報をアップデートした。新型のベースステーションはOEM向けに2018年初頭に出荷されるという。

・SteamVR Tracking HDK - Base Station Forecasting Request
http://steamcommunity.com/games/steamvrtracking/announcements/detail/1462966590052827478

 SteamVR Tracking 2.0は次世代の位置トラッキングシステムだ。新型ベースステーションとセンサーチップ「TS4231」の組み合わせで、ルームスケールをより広い範囲で利用できる。

 現行のベースステーションは同期用の光を出しており、これがベースステーション同士の干渉にもつながっていたという。新型ではトラッキング用のレーザーに情報を埋め込む仕組みを採用し、同期用の発光を廃止した。これにより、3個以上のベースステーションを同時に利用できるようになった。ベースステーションを4個利用すると、およそ10×10mの範囲でルームスケールが利用できるようになるという。現行のシステムは対角線で5m(正方形のエリアなら3.5×3.5m)なので、3倍近くの広さになる。

 ただし、レーザーの持つ情報を受け取るためにVRゴーグル側のセンサーチップもTS4231に更新する必要がある。つまり、新型ベースステーションは現行の「VIVE」では使えない。また出荷を開始した時点では4個の同時利用に対応せず、後のアップデートで利用可能になるとしている。TS4231は現行のベースステーションに対応するため、既存の環境で新型VRゴーグルを使うことは可能なようだ。対応関係は以下の図のようになる。

 Valve自身が「新型センサーを搭載したVRゴーグルを開発している人以外は、現時点では新型ベースステーションで受けられる恩恵はないだろう」としている通り、対応製品が無い以上、ユーザーとしては新型ベースステーションの使い道はない。ただ、新しい位置トラッキングシステムが次世代のVIVEとは独立して開発が進み、出荷まで始まるというのは興味深い。おそらく次世代のVIVEはSteamVR Tracking 2.0を採用するだろうが、それよりも先にサードパーティによる対応VRゴーグルが登場する可能性もある。規格のオープン化を基本思想としているValveならではの展開と言えるだろう。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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