ValveがVRゴーグル用の新しいレンズを開発、提供を開始

 2017年10月9日、ValveはVRゴーグル向けの新しい部品についてプレスリリースを発表した。海外ニュースサイトの「UploadVR」が報じた。

・Valve Develops Custom Lenses For Next Generation VR
https://uploadvr.com/lenses-valve-custom/

 ValveはVR向けプラットフォーム「SteamVR」を提供しており、HTCと協力して「VIVE」の開発も行っている。上記記事で紹介しているプレスリリースは、ValveがVRゴーグルのメーカーに新しい部品と関連するソフトの提供を始めたことを示している。リリースが触れているのはディスプレイとレンズ、それらの調整用ツールについてだ。

 VIVEやOculusの「Rift」など第一世代のVRゴーグルは全てディスプレイに有機EL(OLED)を採用している。なぜかと言うと、応答速度が液晶(LCD)より高いからだ。いわゆるVR酔いは、顔の動きと画面の動きが一致しないと顕著に現れる。快適な体験を生む高い追従性を得るには、有機ELが最適だった。しかし有機ELディスプレイは液晶ディスプレイよりも高価で、コストダウンが難しい。そこでVR向けに調整された液晶ディスプレイの開発が進んでいる。適切に調整されたディスプレイとソフトの組み合わせなら、液晶でもハイエンドVRゴーグルの選択肢に入るようになったとしている。

 新しく開発したレンズは有機ELディスプレイと液晶ディスプレイの両方に対応可能で、85~120度の視野角を得られるという。それ以上具体的な仕様についての記述はないが、リリース内で「次世代のルームスケールVRに対応した設計のレンズ」という呼び方をしている点は興味深い。Valveは次世代のトラッキングシステム「SteamVR Tracking 2.0」を開発しているが、VRゴーグル内に収めるレンズはトラッキング技術と直接的な関係はないはずだ。もしこの文言が新型のVRゴーグルを念頭に置いたものであれば、VIVEの後継か派生モデルの開発も進んでいると受け取れる。

 これ自体は具体的な製品の話題ではないが、もっと買いやすい価格のPC向けVRゴーグルや次世代のハイエンドVRゴーグルが登場する兆しとも言えるのではないだろうか。

Reported by 宮川泰明(SPOOL