Facebook、VRゴーグルのプロトタイプ「Half Dome」の新モデルを発表

 Facebookは2019年9月25日と26日に開催した開発者向けイベント「Oculus Connect 6」で、VRゴーグルのプロトタイプ「Half Dome」の新モデル、「Half Dome 2」と「Half Dome 3」を発表した。

・Half Dome Updates: FRL Explores More Comfortable, Compact VR Prototypes for Work
https://www.oculus.com/blog/half-dome-updates-frl-explores-more-comfortable-compact-vr-prototypes-for-work/

 Half Domeは140度の広い視野角と「varifocal display(バリフォーカルディスプレイ)」を搭載した試作品。今回の2モデルは後者の機能を発展させたモデルとなる。

 バリフォーカルディスプレイは、焦点距離を変更できるディスプレイだ。VRゴーグル利用時の疲労の原因として、目の焦点調節機能が一つと考えられている。奥のものを見ようとすると、目は焦点を奥に当てようとする。しかし実際には目とディスプレイの位置関係は変わっていないため、見えているものと目の動きが一致しなくなり、違和感を覚える。これが脳に疲労感をもたらすと言われる。

 そこで実際にディスプレイを動かして違和感を軽減しようとするのがバリフォーカルディスプレイの考え方だ。しかし、ディスプレイを動かす機構を内蔵する必要があるため、どうしてもVRゴーグル本体が大きくなってしまう。Half Dome 2はその小型化に取り組んだ。下の画像のように駆動部の設計を改めることで、VRゴーグル全体の重量を200g落とすことに成功したという(左が新しい機構、右が前世代の機構)。

 Half Dome 3では新しいアプローチを採用した。焦点距離を変化させる点は同じだが、「polarization-dependent lenses (PDLs)」と「switchable half-wave plates」からなる特殊なレンズを使う。通常のレンズは曲面で偏光を生むところ、このレンズは平面で、電圧によって偏光の方向を変えられる特性を持っている。このレンズを6枚積層することで焦点距離を制御する。下の図は動作イメージだ。この方式ではディスプレイを動かす必要がないため、その分小型化が見込める。

 バリフォーカルディスプレイはまだ研究段階で、実際の製品に採用されるのかも含め、まだ将来は不透明な技術だ。ただ、小型化を意識している点からも、製品化を目指していることは伺える。今後も期待したい機能の一つと言えるだろう。

Reported by 宮川泰明(SPOOL