ドコモがスマホ用VRゴーグルを開発、広い視野角が売り

 2019年4月17日、NTTドコモは広い視野角のスマートフォン用VRゴーグルを開発したと発表した。

・超広視野角VRゴーグルを開発 -スマートフォンで手軽に没入感の高いVR体験が可能に-
https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2019/04/17_00.html

 スマートフォン用VRゴーグルは手軽にVRを楽しめる一方、視野角が狭いという課題があった。そこで、NTTドコモは通常のレンズの周囲に高倍率のレンズを配置することで周辺視野を広げたという。

 VRゴーグルの視野角を広げる場合、視野の端までクリアに見せるのが一般的な手法だ。しかし今回NTTドコモはクリアな視界の周囲にぼやけた部分を追加するというアプローチを取った。人の目の視界の端には「見えているがはっきりは見えていない」エリアがあることを利用した形だ。

 このアプローチは「Oculus Go」が採用している「Fixed Foveated Rendering(フィックスト・フォービエイテッド・レンダリング)」に似ている。描画負荷を低減するため、焦点の当たっていない部分の解像度を落とす機能が「Foveated Rendering」だ。通常この機能にはアイトラッキング機能が必要になるため、導入のハードルが高い。そこでFixed Foveated Renderingでは高解像度の部分を画面中央に固定し、アイトラッキングなしで利用できるようにしている。視界の中央ははっきり見せ、周辺はぼやけた状態を容認するという考え方は、まさに今回のVRゴーグルと同じだ。

 今回のVRゴーグルは広い視野角を売りにしている一方、視野角の数字は公開していない。一般的な意味での視野角はあまり広くならないということだろう。ただ、従来は真っ暗になっていた視界の端にも映像があるという状態は、体験レベルを向上させる効果があるはずだ。

 また、本体はアクリル樹脂のレンズと筐体で構成されているため軽く、安価に製造できるとしている。

 NTTドコモはこのVRゴーグルをエンターテインメント向けサービスやライセンス提供という形で展開していく予定。単体では販売しないようだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL