「StarVR」の開発者向けプログラムが停止、財政上の問題で

 2018年12月8日、VRゴーグルを開発しているStarVRは、同社の実施している開発者向けプログラムを停止すると発表した。期間は「再開の発表があるまで」となっており、事実上の中止だ。

・StarVR Developer Program on Hold Until Further Notice
https://www.starvr.com/news/40/

 StarVRは、210度という広い視野角が売りとなるVRゴーグル「StarVR One」を8月に発表、11月に3200米ドルで開発者向けに販売を開始したばかり。これからというタイミングでこの発表に至ったのは、深刻な資金不足が原因だ。

 StarVRはスウェーデンのゲーム開発・パブリッシャーであるStarbreezeと台湾のPCメーカーであるAcerの合弁会社として設立した。両社がほとんどの株式を持つ形ながら台湾での株式公開も行っていたが、11月9日に非公開化すると発表していた。その後、12月3日にStarbreezeはスウェーデンのストックホルム地裁に「再建申請」を行っている。日本における民事再生に近い状態だ。

 StarVRのプロジェクトはもともとSrarbreezeが主導していたこともあり、Acerはこの状況を冷静に見てるようだ。同社はStarVRに期限付きで財務状況の改善を要求していると「Road to VR」が報じている。場合によってはAcerが株式を売却し、プロジェクトから手を引く可能性もある。

・Report: Acer Could Sell or Disband StarVR Soon
https://www.roadtovr.com/report-acer-sell-disband-starvr-soon/

 こうした状況を考慮すると、StarVRの財務状況が改善するのは厳しいと思われる。株式が非公開になったため市場から追加の資金を調達するのは難しく、株主である両社が積極的に支えられる状況にないからだ。ただ、StarVR Oneは既に開発を終え、開発者向けの段階とは言え出荷を開始している。プロジェクトそのものを閉じてしまうのはもったいない。再建の道を見付けられることを期待したい。

Reported by 宮川泰明(SPOOL