「GeForce RTX 20」シリーズのUSB Type-C端子は「普通のUSB」、HDDもつなげられる

 「GeForce RTX 20」シリーズは2018年8月21日に発表され、9月20日に「GeForce RTX 2080」が、9月27日には「GeForce RTX 2080 Ti」が発売された。新しくレイトレーシング用の機構が搭載されるなど、従来の「GeForce GTX 10」シリーズとは異なる特徴が注目された。

 一方で、追加されたものの使い方が今ひとつ分からない端子がある。USB Type-C端子だ。NVIDIAのGeForce RTX 20シリーズのページには「USB Type-CとVirtualLink向けのデザイン」とあるが、詳細は分からない。

 VirtualLinkは、VRゴーグルをより簡単に接続するための規格だ。USB Type-Cの「Alternate Mode」を利用し、USBケーブル1本で映像やデータ、電力をやり取りできるようにする。ただ、まだ対応するVRゴーグルは登場していない。するとこれは現状使い道のない端子なのだろうか。NVIDIAに確認した。

 NVIDIAによると、このUSB Type-C端子は普通のUSB端子だ。つまり、HDDやUSBメモリーなどを接続して利用できる。USB 3.1 Gen 2(10Gbps)に対応しているため、高速な外付けSSDなども速度を生かせる。

 USB Type-Cならではの機能として、Alternate Modeがある。これはUSBケーブルでUSB以外の信号を扱えるようにする機能だ。VirtualLinkもその1つ(「VirtualLink Alternate Modeと呼ぶ」)で、ほかにもDisplayPortの映像出力を可能にする「DisplayPort Alternate Mode」にも対応している。そのため、映像出力端子の1つとして数えてもよいだろう。

 USB端子からの給電能力を高める「Power Delivery(PD)」にも対応している。対応する電圧と電流は5V/3A、9V/3A、12V/2.25A。最大27Wを供給可能だ。これはVirtualLinkの仕様と同じ。VRゴーグル以外の機器に対しても同じ電力を供給できる。少し変な話だが、PDの受電に対応したノートPCなら、この端子につないで充電できるものもあるだろう。

 NVIDIAが公開している「Turingアーキテクチャー」のホワイトペーパーではGeForce RTX 20シリーズのTDPが掲載されているが、USB Type-C端子を使った場合は追加で最大35Wの電力を消費すると注釈が入っている。これはPDで供給する電力を意識したものだ。ちなみに、一般的にTDPは熱設計電力(冷却機構の性能の目安)だが、NVIDIAは消費電力の目安として使用している。

 NVIDIA自身がVirtualLinkを前面に出して紹介していることもあるが、GeForce RTX 20シリーズのUSB Type-C端子をVirtualLink専用と思っている人も多いのではないだろうか。実際には、色々な用途で使える便利な端子だ。GPUがUSBコントローラーを内蔵しているため、サードパーティー製のグラフィックボードでも基本的に利用できる。

 グラフィックボードでUSB端子を増設するというのはピンとこないかもしれない。しかしデスクトップPCでここまで多くの機能に対応したUSB Type-C端子は珍しいため、覚えておくと役に立つ場面もあるだろう。

Reported by 宮川泰明(SPOOL