Oculusが一体型VRゴーグルの新モデル「Quest」を発表、6DoFに対応

 2018年9月26日、Oculusは独自イベント「Oculus Connect 5」を開催し、「Santa Cruz」の名前で開発していた一体型VRゴーグル「Quest」を発表した。

・Introducing Oculus Quest, Our First 6DOF All-in-One VR System
https://developer.oculus.com/blog/introducing-oculus-quest-our-first-6dof-all-in-one-vr-system/

・Oculus Connect 5のキーノート講演の動画
https://www.youtube.com/watch?v=o7OpS7pZ5ok

 Questは外部センサーやPCなどが不要な、一体型のVRゴーグル。価格はストレージが64GBのモデルで399米ドルから。発売は2019年春の予定だ。同じジャンルの製品としては「Go」を既に発売しているが、同じ64GBモデルで249米ドル(国内価格は2万9800円)なので、QuestはGoの上位版と言える。

 Questはinside-out方式の位置トラッキングで6DoF(Degrees of Freedom)に対応し、VR空間を移動できる。付属コントローラーも6DoFに対応する。Goは傾きや回転しか検知できない3DoFだったため、同じ一体型だが体験レベルは大きく向上するだろう。

 位置トラッキングは新方式の「Oculus Insight」を採用した。4個の広角センサーにより周囲の物体の端や角を認識し、3次元の空間としてマッピングする。この情報をジャイロセンサーや加速度センサーなどと組み合わせてゴーグルの位置を検出する。

 この方式は外部センサーが不要なため、VRゴーグルをより広い空間で利用可能にする。部屋全体で利用可能な状態を「ルームスケール」と呼ぶが、講演で登壇したHugo Barra氏はQuestの利用できる規模を「アリーナスケール」と呼んだ。イベントの会場では4000平方フィート(約1219㎡)のスペースを用意してデモを行っている。

 付属するコントローラーは「Touch」。これにより、「Rift」と同じ操作感が得られるという。ただ、トラッキングの方式が異なるためRiftに付属する「Touch」とは別物だ。外見も異なる。しかしボタンやレバーなど入力に関する要素は共通のため、開発者はRift向けのコンテンツ開発で培った経験を生かせる。RiftとQuestのクロスプラットフォームコンテンツも作りやすい。

 ディスプレイは1600×1440ドット×2で、Goと共通の光学技術を使っているという。ただし、ディスプレイの方式は未公開だ。GoにはなかったIPD(Interpupillary Distance、瞳孔間距離)の調節機能も備えている。CPUはQualcommの「Snapdragon 835」。Goは「Snapdragon 821」を採用していたため、1世代新しくなった。

 仕様は未公開の部分も多いが、装着方法やヘッドストラップの固定部分にスピーカーを内蔵するなど、Goとの共通部分は多い。全体的にブラッシュアップし、機能を強化したものと言えるだろう。一体型VRゴーグルの1つのマイルストーンとなりそうな製品だ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL