ARゴーグルメーカーのMeta、中国からの投資がストップし従業員の2/3を休暇に

 ARゴーグルメーカーのMetaが全従業員の約2/3に当たるおよそ100人に30日の休暇を出した。2018年9月10日、海外ニュースサイトの「Bloomberg」が報じた。

・Trade War Is Hurting Silicon Valley Augmented Reality Startup
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-09-10/trade-war-is-hurting-silicon-valley-augmented-reality-startup

 MetaはARゴーグルを開発、販売しており、現在は「Meta 2」の開発者向けキットを販売している。まさに製品の開発中であり、そんな中で大勢の従業員に休暇を出したのは、中心的な投資家が資金提供を止めたことが原因だ。

 Metaはスタートアップ企業なので、大きな資本を持っていない。開発や会社の運転資金の大部分は投資家からの投資でまかなっている。中国では早い段階からAR/VR分野への期待が高く、多くの投資が行われてきた。Metaも中国の投資家から多額の投資を受けている。

 そこへ最近の米中の貿易摩擦が影響した。中心的な投資家が投資を中断したのは、「中国政府が最近の米国との情勢を踏まえて案件を再評価するよう要請した」(CEOのMeron Gribetz氏)ためだという。これにより、他の投資家も撤退の可能性が出始めた。この流れへの対応として、Metaは100名もの従業員に30日の休暇を与えることとなったとしている。

 新しく資金調達をするため、Metaは中国に子会社を作る予定だ。「中国国内であれば対米企業という構図ではなくなるため、投資家が投資しやすくなる。ARゴーグルの部品の調達先にも中国企業が多いため、将来的に関税を回避する施策にもなる」(Gribetz氏)という。

 AR/VRの分野は小さいスタートアップ企業が多く、中国からの投資を受けているケースも多い。製品と関係のないところでメーカーが苦境に立たされるのは残念だが、米国のAR/VR関連企業にとってしばらくは厳しい状況が続きそうだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL