「Steam」の月間調査で「VIVE」のシェアが続落、「Rift」との差は約4.5ポイントに

 ゲームのオンラインプラットフォーム「Steam」を運営するValveは、調査に協力しているユーザーのPC環境の情報を取得しており、毎月統計を公開している。調査対象にはVRゴーグルも入っている。

・Steam Hardware & Software Survey(ページは毎月更新されるため、過去のページは見られない。)
https://store.steampowered.com/hwsurvey/Steam-Hardware-Software-Survey-Welcome-to-Steam

 2018年8月分の調査結果では、HTCの「VIVE」のシェアは42.58%へと下落し、Oculusの「Rift」(47.11%)との差は4.53ポイントとなった。Windows Mixed Reality(MR)対応のVRゴーグルはゆっくりとシェアを伸ばしており、7.18%を獲得している。

 Valveの開発している「SteamVR」は元々HTCが協力しており、「VIVE」との関係は深い。そのため以前のSteam上のシェアはVIVEが圧倒的だった。しかしRiftが積極的な値下げを開始した辺りからシェアを伸ばし、ついには逆転にまで至ったという経緯がある。

 ただ、背景にはRiftの値下げ以外にも考えられることがある。MRゴーグルの存在だ。MRゴーグルは当初から複数のメーカーが販売しており、その分価格競争が激しい。米国では250ドル前後(約2万8000円)で買える例もある。当然ユーザーとしては買いやすく、シェアを伸ばしている。後発だけにまだシェアそのものは低いが、伸びしろは大きい。

 また、ここ1、2ヶ月はVIVEの在庫が世界的に不足しており、買えない状態があった。日本でも同様で、現在は若干の改善が見られるものの、少し入荷しては売り切れるという状態が続いている。買いたくても買えないという状態がシェアに影響したのは間違いないだろう。

 昨年9月から1年分の推移を見てみると、Riftのシェアは46~48%を行き来しており、小幅の上下を繰り返している。1年のトータルでは+0.24ポイントと微増だ。VIVEは昨年9月時点では50.16%のシェアを持っており、1年で7.58ポイントも落としている。MRゴーグルは昨年9月に統計に初めて登場した。その時点では0.01%だったので、1年で7.17ポイントも獲得したことになる。こうして見ると、ここ1年に限って言えばVIVEはRiftというよりもMRゴーグルにシェアを奪われているのが分かる。

 この統計はあくまでSteam上のもので、HTCの「VIVEPORT」やOculusの独自ストアしか利用していないユーザーはカウントされていない点は注意が必要だ。MRゴーグルはSteamVRへの対応をうたっているため、VIVEの方が影響を受けやすいという点も考慮すべきだろう。ただ、この統計結果でVIVEの魅力が失われるわけではないが、少し苦しい展開が続いているとは言えるのではないだろうか。

Reported by 宮川泰明(SPOOL