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「LJL 2019 Spring Split」ベテランalleycat選手が見守り続けたscottlyk選手とYuki選手の二人三脚――Rascal Jesterインタビュー日本人選手編――

読者の皆様、大変お待たせしました!前回、Rascal Jester(以下RJ)の韓国人選手へのインタビューをお届けしましたが、今回は日本人選手編です。前回の記事を読んでいない方には、あわせて読んでいただくことをお勧めします。

前回記事:「98ライン」WyverN選手 & Hollis選手、苦楽を共にした「LJL 2019 Spring Split」――Rascal Jesterインタビュー韓国人選手編――


引っ込み思案で自発的な発言の少ないADCのscottlyk選手と、アメリカ育ちであるがゆえ頑張って日本語を喋らなければならないSupportのYuki選手を、関西人の兄貴肌alleycat選手が軽快なトークで盛り上げていく。明るいテーマだけではなかったにも関わらず、インタビューは終始和気あいあいとした雰囲気でした。では早速、そのときの様子を一緒に覗いてみましょう。


開幕当初の混乱乗り越え、4連勝の快進撃​​​​​​​

(左から)alleycat選手、Yuki選手、scottlyk選手


――今シーズンは公募に受かって「LJL」に復帰した形でしたが、最初のころの皆さんの状況ってどんな感じだったんですか。


alleycat「とにかくもう、練習期間が足りてなかったですね。最初は何かができていないというより、何ができていないかすらわからない状況でした」


Yuki「僕は引退するぐらいの勢いで2か月ぐらい休んじゃったので、急いで練習した感じでしたね。だけど少し時間が経ってV3 Esports(以下V3)とBurning Core(以下BC)に勝ったときは、MidとJangleが勝てるようなマッチアップを選んで、他のレーンは安定させるっていう作戦をとってました」


alleycat「そのあとCrest Gaming Act(以下CGA)とUnsold Stuff Gaming(以下USG)にも勝ったんですけど、あのころはチームとメタが合ってたんですよ。スクリムも調子良くて、リーグの暫定順位も4位とか。で、その次のパッチでいかれたな(笑)」


――韓国人選手へのインタビューでも、パッチで苦労したという話が出てました。ただ、その前に4連勝できたのは素晴らしかったと思います。特にCGA、USGといった強豪チームに勝ったのはすごいですよね。

Yuki「CGA戦は、WyverNが考えたカーサスピックが天才すぎた感じですね」


scottlyk「僕はもともとMidをやっていたのもあって、カーサスは練習していたんですよ。だからWyverNに勧められて、すぐに対応できました」


Yuki「USG戦は僕たちルシアン・ブラウムだったんですけど、結構練習してて序盤良い感じに刺さったかなっていう印象はありますね。それとオラフで良い感じにコントロールできて、中盤以降TopサイオンとMidアジールが集団戦で上手く機能したと思います」


alleycat「俺、序盤タワーダイブされて、めっちゃ叫んだの覚えてる(笑)。生き残れたから良かったけど。あとはドラゴンを全部キープできたのが良かったね」


Yuki「俺がデッドしてもalleycatがカバーしてくれたし」


alleycat「そうだよ!めっちゃ重要なところで急にデッドしたからな。これで負けてたらYukiはトラウマになってただろうなって言ってたの思い出した(笑)」



メタの変化とチームの不振……プレーオフも結局挫折

――上り調子だったにもかかわらず、その後7連敗ということで厳しいシーズンになってしまったわけなんですが、やはりパッチによるメタの変化が大きかったんでしょうか。

alleycat「そうですね。僕たちはTopをブラインドピックで取ってMidをカウンターピックして、Botはセーフティに生きるピックって決めてたんですけど、それがBotレーンで勝つほうが勝つみたいなメタに変わっちゃって。ブラインドピックもMidに移って、Topもカウンターピックをした側がリフト・ヘラルドを取れてゲームを有利に進められるっていう真逆な感じになってしまったんです」


Yuki「それに気づいたのも遅かったし、対応するのも遅かったよね」


――AXIZ戦の前は練習できなかった、という話も聞きました。


alleycat「あった、あった(笑)。なんと全チームスクリムキャンセル!しかもこれ本当にたまたまなんですよ。1週間のスクリムがなんと2試合だけ。ちょうどパッチが変わったときで、俺ら練習してないじゃんってなって」


Yuki「結局AXIZ戦は、全然練習してなかった構成でぶっつけ本番でしたね」


alleycat「僕はTopジャーバンをやったんですけど、そのときはまだあまり出てなくて。その次の週からほかのチームでもピックされ始めた感じでしたね。フレックスピックが流行ってたのもあってやったんですけど、意外とWyverNのほうがフレックスピック得意じゃないというか……」


Yuki「WyverNの場合、本人が自信あるって言ってくるやつはイマイチなんだよね(苦笑)。僕らから見たら他のチャンピオンのほうが断然上手いと思うんだけど、そっちは逆にWyverNが自信ないって言ってきたりして不思議な選手です」


――その辺は本人にしかわからない何かがあるのかもしれませんね。ところで先ほどBotレーンで勝つほうが勝つメタというお話が出ましたが、シーズンを通してBotのふたりの状況や心境ってどんな感じだったんですか?


Yuki「僕は個人的にいっぱいいっぱいでしたね(苦笑)」


scottlyk「かじ取りが上手くいかなかったなあっていうのは正直ありますね」


alleycat「正直scottlykはこのメンバーで戦うのが初めてだから仕方ないかなって思ってたけど、Yukiまでこうなっちゃうのか、っていうのはちょっと思ったかな」


Yuki「僕、自分の実力と評判が合ってないなあって前から思ってて。変に期待されてる感じだったんですけど、今シーズンは自分の実際の実力と試合で出たパフォーマンスが一致してたようなイメージでしたね。だけど逆に評価が低くなったから、来シーズンはちょっと楽な感じで迎えられるかなっていうのはあります」


オールスターとファンミーティングの思い出

――この流れで、オールスターについても振り返っていきたいと思います。まず、scottlyk選手のチームはapaMEN選手とSteal選手とTaka選手、そしてBotでGaeng選手と組みましたがいかがでしたか。

scottlyk「あのときは相手チームがゴリゴリでしたね。こっちもまあまあガチでしたけど、自分のハイマーはそれほどガチじゃないです。Botを組んだGaeng選手はとても良かったですね」


Yuki「俺よりは絶対いいでしょ(笑)」


scottlyk「だけど試合は相手チームのEvi選手にキャリーされて終わったから、あんまり楽しいって感じでもなく……(苦笑)」


――なるほど(苦笑)。一方のalleycat選手とYuki選手は同じチームで、お互いロールチェンジしたんですよね。他にhachamecha選手とGariaru選手とDay1選手がいましたが、試合してみていかがでしたか。


alleycat「Day1選手のレーニングがかなり上手くて驚きましたね。敵にいたときはそんなに上手く感じなかったぶん、味方にきたら上手いなって思ってビックリしました。オールスターだから吹っ切れてたのかもしれないけど」


――ちょっと興味深い話ですね。では、Yuki選手はいかがでしたか。


Yuki「とりあえず対面のNap選手のカーサスに耐える感じで、ずっと苦しかったです」


alleycat「俺いつもそれ体験してるんだからな」


Yuki「確かに。alleycatの不利なマッチアップのときの苦しみが良く分かりました」


――オールスターが良い体験学習になりましたね。ではちょっと話題を変えて、ファンの皆さんへのメッセージを聞かせてもらいたいです。

Yuki「毎週ファンミーティングがあるのは、僕にとっては嬉しいことですね。力をもらってまた頑張ろうって気持ちになれるので、来てくれる方にはすごく感謝しています。来シーズンも全力で頑張るので、引き続きよろしくお願いします!」


scottlyk「いつも差し入れありがとうございます。僕の好きなものをくださった方もいて、本当に嬉しいです」


alleycat「ファンミーティングに何度か来てくれると、顔がわかるようになるのが嬉しいですね。差し入れもありがたいんですけど、名前やツイッターIDを書いてもらいたいです。なるべく顔と名前を一致させたいので」


Yuki「そうそう、手紙や付箋に書いてくれたメッセージは、ゲーミングハウスの冷蔵庫に貼ってあるんですよ」


――へぇ、それはかなりの頻度で目に入りそうですね。ところでツイッターの話が出ましたが、試合会場にはなかなか来られないファンの皆さんへも何かひとこといただけると嬉しいです。


alleycat「僕は、試合終了後に『GGWP』ってツイートしてます。対戦相手にマナー悪いって思われるのが一番嫌だから、『勝ちました!』みたいなのは昔から絶対書かないんですよ。ツイートを待っているファンの人がいたら申し訳ないけど、そこは理解してもらえると嬉しいです」


楽しいことも苦しいことも分かち合った仲間たちへ

――では、そろそろインタビューもまとめに入ろうと思うのですが、今シーズン一緒に頑張った仲間たちへメッセージをお願いしたいです。まずは韓国人選手たちに向けて。

scottlyk「俺は楽しかったよ、って言いたいですね。ゲーム以外のところとか、日常生活で話したりとかが面白かったので」


alleycat「うーん、Hollisに対しては『ゲームに関してごめんなさい』みたいなところはあります。たぶんHollisは練習したい気持ちが強かったと思うけど、Botの練習にリソースを割きすぎて良い練習環境を提供できなかったから。あと、Hollisといえばひとつエピソードがあって。試合中のバンピックで、Midのピックについて意見がまとまらなかったときにHollisが黙ってTopのピックを優先したことがあったんです。あとから謝られましたけど、どんなピックでもalleycatならいけるだろうって僕のことを信頼してくれたのかなと思って逆に嬉しかったですね」


――では、WyverN選手に対してはどうですか。


alleycat「WyverNとはずっと一緒にやっててうちのチームの状況はわかってるはずなので、練習環境について申し訳ないとかはあんまり思わないんですけどね。……そこのふたり!WyverNとはお前らのほうが仲良いだろ。『また一緒の部屋で寝ような』とか言ってあげたら?(笑)」


――相部屋だったんですか?


Yuki「最初は違ったんですよ。僕とscottlykが相部屋なんですけど、WyverNが僕たちのふとんの間に無理矢理自分のふとんを持ってきて寝始めたんですよね(笑)」


alleycat「もともとHollisとWyverNが使っていた部屋があったんですけど、なんかほこりっぽいからってふたりとも移動し始めて。Hollisは1onzコーチの部屋で寝てました」


――WyverN選手も居心地が良かったんでしょうね。では次に、コーチ陣に向けてメッセージをお願いします。まずはフランス出身の1onzコーチに向けて。


Yuki「1onzコーチとはオフシーズン中、牛カツをほぼ毎日食べに行ったりしながら楽しく過ごしましたね。僕は英語で話すのが一番楽なんですけど、シーズン中も思ったことを英語で伝えられるのが良かったです。苦しいシーズンだったけど、これで終わりではないので来シーズンも頑張りたいなっていう気持ちです」


――日本人コーチであるLillebeltコーチはもともとSupportの選手でしたから、Botのふたりはいろいろ教わったんじゃないですか。


Yuki「細かいフェーズのところは、Lillebeltコーチにかなり助けられましたね」


scottlyk「フィードバックのときにBotレーンについていろいろ助けてくれたので、僕はありがたかったです。なんか、こうやってコメントするのも照れくさいですね(笑)。まあでも、Lillebeltコーチと来シーズンも一緒に頑張れたら嬉しいです!」


――では最後に、日本人選手同士でメッセージを伝えあって締めくくりましょう。


alleycat「お前らもっと頑張れよ!」


(一同爆笑)


alleycat「あ、いや、頑張ってるんだよなぁ。なんか違う。もうちょっと自信持ったほうがいいって感じかな。自分より上手いと感じる人に指摘されると、すぐ『そうかも』ってなったり。たとえばルーンでも、何でそっちのほうが良いのか聞かずにとりあえず従うとかよくあるじゃん」


scottlyk「それは俺がHollisに結構言われたね。そういうときは俺も言われてみたらそっちのほうが良いなと思ったから従ってたんだけど、確かに『こういう点が良いからだよね?』みたいに確認するべきだったな」


――このインタビューを見ても終始alleycat選手がふたりを引っ張ってくれている印象ですが、そんなalleycat選手に対してのメッセージをぜひ聞かせてください。


scottlyk「alleycatはホント安定してたね」


Yuki「うん、うん。次もよろしくお願いしますって感じ。これからはBotのふたりがブラインドピックして、Topのキャリー系がもっとできるようになったらいいなとは思いますね」


alleycat「わかってるじゃん!俺も本当はジェイスとかやりたかったよ。でもあきらかにBotのふたりに余裕がなかったから、シーズン中は絶対に言わないようにしてた」


――alleycat選手のベテランの風格が見えてきたところで、さあ、ここが今日のハイライトになるでしょうか。Bot同士でお互いへのメッセージ、何かありませんか。

alleycat「確かにこのふたりが一番熱い!あるでしょ、『今思うとお前これ下手じゃね?』とか(笑)」


scottlyk「ある。アリスターのWQミスしないで(笑)」


Yuki「そうだね(笑)。僕がもっと冷静に打たないと。それはそうとして、scottlykとは『もっと話そう』だね。最初は余裕なかったから仕方ないけど」


――以前Botレーンで組んでいたNoA選手とは、かなり話していた印象ですが。


alleycat「NoAは話下手だったしYukiも日本語の意味を捉えるのが苦手だから、ゲームは30分で終わるのにフィードバックが2時間半とかね(笑)」


Yuki「NoAと喋りすぎたぶん、scottlykとはなるべくコンパクトにって考えてたんですけど、逆に足りなかったのかなって。そもそも日本語で喋るには日本語で考えなきゃいけなくて、それが少し難しいっていうのは正直あります」


scottlyk「じゃあ俺が英語でいくか。少しは英語できるし」


Yuki「そこはもう、どっちでも!(笑)」



インタビューを通じて、筆者にはチームの明るい雰囲気がかなり伝わってきたのですが、読者の皆さんにも記事を通じて伝わっていれば幸いです。苦しいシーズンを乗り越えて最終戦では有終の美を飾ることができたRJ。チームの頑張りがきっちり実を結ぶことを願いつつ、来シーズンの飛躍に期待ですね!


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