第7世代 インテル Core プロセッサー(Kaby Lake-S)速報レビュー!

Kaby Lakeは、Core iシリーズの第7世代となる製品です。製造プロセスはSkylakeの14nmを改良した「14nm+」となっています。

i7 Pentium

第7世代 インテル Core プロセッサー(Kaby Lake-S)
メーカー:インテル

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各店舗でも販売予定!

今回は、2017年新年早々に登場した注目パーツである「第7世代 インテル Coreプロセッサー (Kaby Lake-S)」を速報レビューします(以下の表記はKaby Lake)。

i7からCeleronまで16製品を一気に計測

このKaby Lakeは、Core iシリーズの第7世代となる製品です。
製造プロセスはSkylakeの14nmを改良した「14nm+」となっています。
そしてチップセットも200シリーズが登場しました。
100シリーズと比べ、チップセット側のレーン数が増えており、次世代メモリ規格の「Intel Optane Technology」にも対応しています。

なお、Skylake時は、「K」、通常版と低電圧版、そしてi3以下の発売時期がバラバラでしたが、今回は一部製品を除き同時に登場しました。

各製品スペックは以下の通りです。

i7/i5

CPUコア/
スレッド数
CPUクロック
(定格/TurboBoost)
L3キャッシュ GPU名
動作クロック
TDP
i7 7700K 4/8 4.2GHz/4.5GHz 8MB HD630
1150MHz
91W
i5 7600K 4/4 3.8GHz/4.2GHz 6MB HD630
1150MHz
91W
i7 7700 4/8 3.6GHz/4.2GHz 8MB HD630
1150MHz
65W
i5 7600 4/4 3.5GHz/4.1GHz 6MB HD630
1150MHz
65W
i5 7500 4/4 3.4GHz/3.8GHz 6MB HD630
1100MHz
65W
i5 7400 4/4 3.0GHz/3.5GHz 6MB HD630
1000MHz
65W
i7 7700T 4/8 2.9GHz/3.8GHz 8MB HD630
1150MHz
35W
i5 7600T 4/4 2.8GHz/3.7GHz 6MB HD630
1100MHz
35W
i5 7500T 4/4 2.7GHz/3.3GHz 6MB HD630
1100MHz
35W
i5 7400T 4/4 2.4GHz/3.0GHz 6MB HD630
1000MHz
35W

i3/Pentium/Celeron 

CPUコア/
スレッド数
CPUクロック L3キャッシュ GPU名
動作クロック
TDP
i3 7320 2/4 4.1GHz 4MB HD630
1150MHz
51W
i3 7300 2/4 4.0GHz 4MB HD630
1150MHz
51W
i3 7100 2/4 3.9GHz 3MB HD630
1100MHz
51W
i3 7300T 2/4 3.5GHz 4MB HD630
1100MHz
35W
i3 7100T 2/4 3.4GHz 3MB HD630
1100MHz
35W
Pentium
G4620
2/4 3.7GHz 3MB HD630
1100MHz
51W
Pentium
G4600
2/4 3.6GHz 3MB HD630
1100MHz
51W
Pentium
G4560
2/4 3.5GHz 3MB HD610
1050MHz
54W
Pentium
G4600T
2/4 3.0GHz 3MB HD630
1050MHz
35W
Pentium
G4560T
2/4 2.9GHz 3MB HD610
1050MHz
35W
Celeron
G3950
2/2 3.0GHz 2MB HD610
1050MHz
51W
Celeron
G3930
2/2 2.9GHz 2MB HD610
1050MHz
51W
Celeron
G3930T
2/2 2.7GHz 2MB HD610
1000MHz
35W

主な特徴は以下の通りです。
・Skylakeからクロックが100~300MHzアップ
・PC4-19200メモリを標準サポート
ただし、CeleronはPC4-17000のまま
・PentiumがHT対応に
・内蔵GPUはHD630
Pentium G4560及びCeleronはHD610
・低電圧版の「T」がBOXになり、CPUクーラーが付属

なお、Kaby LakeのソケットはLGA1151で、Skylakeと互換性があります。
200シリーズにSkylake、100シリーズにKaby Lakeの搭載が可能です。 
ただし、100シリーズにKaby Lakeを搭載する場合は、UEFIが対応バージョンの必要があるのでご注意ください。

では測定を開始します。

チェックするのは上記の中から16製品です。
Skylakeは当時の記事から流用し、同等型番(7700Kなら6700K、7500なら6500)がある製品は併記しています。

なお、今回は一部製品で、以下の例も計測していますのでご参照ください。
・歴代製品との比較と伸び率
・Skylakeと同じPC4-17000メモリ搭載時のスコア
・VGA搭載時のスコア(パーツの犬モデルより)
 

使用PC
マザーボード ASRock H270 Pro4
メモリ PC4-19200 4GBx2
電源 XFX XTR P1-650B-BEFX(80PLUS GOLD)
OS Windows 10 Home 64bit
ベンチマーク
CINEBENCH R11.5 CPU測定
Hyperパイ 1M桁(1コア測定)
MHFベンチマーク「大討伐」(以下大討伐) 1280x720、ウインドウ
PSO2体験版EPISODE4(以下PSO2 E4) デフォルト(簡易設定3、1280x720、ウインドウ)
ファイナルファンタジーXIV 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(以下蒼天) DirectX 11、標準品質デスクトップPC、1280x720、ウインドウ
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン ベンチマーク Ver1.4K(以下DQX) 標準品質、1280x720、ウインドウ
消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時 OS起動後、3分ほど放置した状態
FF負荷時 蒼天が終わるまでの最大値
最大負荷時 「Prime95」と大討伐を同時に実行し、1周するまでの最大値
CPU性能 i7 i5(カッコ内は比較対象)
CINEBENCH Hyperパイ
少ない方が高速
i7 7700K
(6700K)
10.95
(9.85)
8.141秒
(8.750秒)
i5 7600K
(6600K)
7.66
(6.90)
8.814秒
(9.529秒)
i7 7700
(6700)
9.65
(9.00)
8.771秒
(9.173秒)
i5 7600
(6600)
7.49
(6.91)
9.037秒
(9.522秒)
i5 7500
(6500)
6.97
(6.40)
9.580秒
(10.266秒)
i5 7400
(6400)
6.38
(5.99)
10.586秒
(11.142秒)
CPU性能 i3 Pentium Celeron(カッコ内は比較対象)
CINEBENCH Hyperパイ
少ない方が高速
i3 7320 4.92 8.814秒
i3 7300
(6300)
4.83
(4.60)
9.298秒
(9.751秒)
i3 7100
(6100)
4.68
(4.42)
9.743秒
(10.189秒)
i3 7300T 4.25 10.590秒
i3 7100T 4.06 11.022秒
Pentium G4620 4.43 10.470秒
Pentium G4600
(G4500)
4.28
(3.34)
10.688秒
(10.763秒)
Pentium G4560
(G4400)
4.19
(3.11)
10.836秒
(11.423秒)
Celeron G3950 2.81 12.814秒
Celeron G3930 2.69 13.127秒
歴代i7 & CeleronのCINEBENCH 11.5スコア(カッコ内は一世代前のモデルからの伸び率)
i7 Celeron
Kaby Lake 7700K
10.95(11.17%)
G3950
2.81
Skylake 6700K
9.85(7.06%)
G3920
データ無し
Haswell
Refresh
i7 4790K
9.20(11.52%)
G1840
2.37(3.49%)
Haswell i7 4770K
8.25(9.85%)
G1820
2.29(8.02%)
Ivy-Bridge i7 3770K
7.51(8.21%)
G1610
2.12(13.98%)
Sandy-Bridge i7 2700K
6.94(29.24%)
G530
1.86
Lynnfield
Clarkdale
i7 870
5.37
参考:Core2 Duo E8500
1.66

※Clarkdale時代のCeleron G1101はOEM用(一般販売無し)のため非計測。

3D性能 i7 i5(カッコ内は比較対象)
大討伐 PSO2 E4 蒼天 DQX
i7 7700K
(6700K)
5981
(5311)
10819 4782
(4510)
12614
(11631)
i5 7600K
(6600K)
5031
(4385)
9355 4501
(4113)
10937
(9453)
i7 7700
(6700)
5834
(5102)
9875 4595
(4191)
11197
(10060)
i5 7600
(6600)
5006
(4385)
9197 4479
(4117)
10890
(9497)
i5 7500
(6500)
4693
(4099)
8354 4338
(3937)
10608
(8961)
参考:i5 7500
17000メモリ
4568 7935 4091 10218
i5 7400
(6400)
4303
(3737)
7395 4085
(3669)
9691
(8306)
3D性能 i3 Pentium Celeron(カッコ内は比較対象)
大討伐 PSO2 E4 蒼天 DQX
i3 7320 4399 8318 4289 11128
i3 7300
(6300)
4397
(4064)
8229 4282
(3999)
11055
(9539)
i3 7100
(6100)
4208
(3797)
7573 4147
(3783)
10261
(9103)
i3 7300T 4279 7769 4168 10172
i3 7100T 4191 7431 4119 9817
Pentium G4620 4162 6617 4074 10308
Pentium G4600
(G4500)
4153
(3668)
6476 4063
(3823)
10218
(8879)
Pentium G4560
(G4400)
2554
(2555)
2374 2955
(2832)
7383
(7067)
Celeron G3950 2343 2209 2815 6809
Celeron G3930 2326 2093 2776 6697
VGA搭載時の3D性能 高負荷設定(カッコ内は4K)
大討伐 PSO2 E4 蒼天 DQX VRMark
犬モデルVR-201
i7 7700K + GTX 1080
48239
(14623)
95914
(24501)
20816
(7553)
21982
(20287)
10336
犬モデルVR-001
i7 6700K + GTX 1080
48448
(14646)
71039
(24350)
19889
(7489)
21326
(19962)
9411
犬モデル201
i5 7500 + GTX 1050Ti
14666 23090 7842 18742
犬モデル101
i5 6500 + GTX 1050Ti
14479 22357 7719 17299
消費電力 i7 i5(カッコ内は比較対象)
アイドル 負荷
(新生FFXIV)
最大負荷
(Prime95+大討伐)
i7 7700K
(6700K)
28W
(33W)
85W
(83W)
143W
(155W)
i5 7600K
(6600K)
29W
(33W)
86W
(70W)
118W
(100W)
i7 7700
(6700)
28W
(32W)
75W
(70W)
108W
(113W)
i5 7600
(6600)
28W
(33W)
81W
(70W)
106W
(96W)
i5 7500
(6500)
28W
(33W)
66W
(67W)
91W
(91W)
i5 7400
(6400)
28W
(33W)
58W
(64W)
81W
(90W)
消費電力 i3 Pentium Celeron(カッコ内は比較対象)
アイドル 負荷
(新生FFXIV)
最大負荷
(Prime95+大討伐)
i3 7320 26W 67W 88W
i3 7300
(6300)
27W
(26W)
66W
(60W)
89W
(75W)
i3 7100
(6100)
26W
(25W)
64W
(57W)
85W
(69W)
i3 7300T 26W 58W 68W
i3 7100T 26W 57W 69W
Pentium G4620 26W 61W 74W
Pentium G4600
(G4500)
26W
(26W)
60W
(55W)
72W
(63W)
Pentium G4560
(G4400)
26W
(25W)
57W
(51W)
69W
(58W)
Celeron G3950 26W 44W 52W
Celeron G3930 26W 43W 50W

※Skylakeのi3 Pentiumのデータは、マザーボードがH110のため、アイドル時3W程度、負荷時7~8W程度少なくなっています。参考値としてご覧ください。

Skylakeから1割前後の性能アップ 旧世代からの買い替えに最適

結果はご覧の通り、基本的に1割前後の性能アップとなりました。
消費電力はi5 7600Kなどの一部製品が不自然に高いものの(個体と思われます)、全体的に微減~同等です。

クロックと性能が上がった事を考えると、ワットパフォーマンスは向上したと言えそうです。
一部製品でチェックした、VGA搭載時やメモリをPC4-17000にした環境でもそれぞれSkylakeに勝っています。

感想としては、さすがにSkylakeからすぐ買い替える製品ではありませんが、歴代CPUの性能を見ると、i7は初代のi7 870から倍以上、Sandy-Bridgeのi7 2700Kから約58%アップしています。

Celeronも、Sandy-Bridge時代のG530から約51%アップですので、当時のPCから買い替えると大きな効果を得られるでしょう。

しかも最新構成にする時にはマザーボードも変わるため、ストレージ環境も進化します。
この新製品登場の機会に、ぜひPCの更新を検討してはいかがでしょうか。 

今回ご紹介した製品

第7世代 インテル Core プロセッサー(Kaby Lake-S)
Intel CPUの販売ページはこちら!
各店舗でも販売予定! 

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