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費用対効果に優れたレンダリングサーバー40台を導入 CGの製作効率とクオリティの向上を実現

株式会社TBSテレビ

ビジネスの“最適解”を見つけ出す

費用対効果に優れたレンダリングサーバー40台を導入
CGの制作効率とクオリティの向上を実現

TBSは、番組に欠かせない「CG(コンピューターグラフィックス)」の制作過程において重要なレンダリング作業を行うための「レンダーサーバー」を刷新した。その選定のポイントは何か?
民放キー局として、報道、ドラマ、スポーツ、バラエティといったテレビ番組を全国のお茶の間に届け続けているTBSテレビ(以下TBS)。現在、同社のコンテンツに欠かせない存在となっているのが「CG(コンピューターグラフィックス)」だ。報道番組のテロップから、スポーツ番組やバラエティのオープニング、科学番組での解説、さらにはスタジオの実写映像とCGをリアルタイムで合成して放送する「バーチャルスタジオ」まで、CGが使われる場面は年々増え続けている。
TBSのCG部は、報道だけでなくあらゆるジャンルの番組で使われるCGを制作しており、制作に時間のかかる凝った内容のものも多い。そのために、多くの制作スタッフを擁して、ワークステーションによる制作体制を整えている。
技術局CG部兼報道技術部の八木真一郎氏は「マンパワーとマシンパワー、そして時間のすべてを必要とする"作りこみ系”のCGは、茎本的にCG部で引き受けています」と話す。

CG制作で最も時間がかかる“レンダリング”
株式会社旭プロダクション

株式会社TBSテレビ
技術局CG部兼報道技術部
八木 真一郎

ここで簡単にCG制作の流れを追ってみよう。

 番組制作部門からCGの発注があると、CG部ではまず、絵コンテなどを基に、完成したCGのイメージをある程度固めた後、ワークステーション上で3Dモデリングからテクスチャー設定までを行う。続いて、レンダーサーパーと呼ばれるレンダリング専用のサーバーに渡して処理を施し、動きのあるアニメーションとする。その後、クリエイターが内容を確認して、モーショングラフィックスソフトウェアのAdobe After Effectsを使って合成やエフェクト作業を実施。もう一度レンダーサーバーで処理して、「良し」となれば納品となる。

 レンダリングの結果、修正・改善点などが見つかった場合には、再び作業を行った後に、改めてレンダリングを実施する。こうして、クリエイターはレンダリング作業を幾度も繰り返し行うことで作品のクオリティを上げていくのが一般的なのである。

「レンダリングの回数がクオリティの高さにつながるので、何回もレンダリングを行えるような環境を整えることが大切です」(八木氏)

 しかし同時に、CGの製作工程において、最も時間とマシンパワーを必要とする作業がレンダリングでもある。スタッフが自分のワークステーション上でレンダリングを行うと、その間、他の作業を行うことができないため、以前から、レンダーサーバーと呼ばれるレンダリング専用のサーバーを設置していた。
 TBSのCG部では、2014年1月末、このレンダーサーバーを刷新・リニューアルした。その際の納入ベンダーとなったのが、サードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)だった。

レンダーサーバーとCGの高画質·高解像度化がボトルネックになっていた

 リニューアル以前のTBSのCG部では、2009年に導入したレンダーサーバーを利用していた。導入当時は最速のシステムだった旧レンダーサーバーだが、2011年から2012年にかけてスタッフの使用するワークステーションを更新すると、相対的にレンダーサーバーの性能不足となってしまったのだ。

「画面1枚当たりのレンダリング速度でみると、体感的に旧レンダーサーバーは新しいワークステーションの3分の1程度しかありませんでした」と八木氏は振り返る。

 そのため、簡単なレンダリングであればスタッフが個人のワークステーションで処理を行うことが増えた。しかし、ワークステーションでレンダリング作業を行っている間は、平行してモデリングなど他の作業を行うことができない。とはいえ、レンダーサーバーでレンダリングをすると、そこがボトルネックとなり、やはり待ち時間が生じてしまうというような問題が発生し始めた。
 加えて、CGの高品質化が当たり前になったことも旧レンダーサーバーの大きな問題となった。クオリティが上がればレンダリングにかかる時間も長くなる。そのため、出来上がったCG動画を確認・修正し、もう一度レンダリングをやり直すとなると、かなりの時間がかかってしまうのである。

「現場から、レンダーサーバーが遅い、作業が滞るという不満の声が増えてきたため、リプレースしなければいけないと判断しました」
(八木氏)

「高性能少数構成」と「ミドルクラス多数構成」をレンタル機で比較検証
レンダーサーバーシステム構成図

 こうしてレンダーサーバーの刷新に乗り出したTBSでは、限られた予算内でどのようなサーバー構成にするか検討を開始した。その結果、①できるだけ高性能のCPUとGPUで構成されたサーバーで少数導入する、②ミドルクラスの性能で比較的安価なCPUのみのサーバーを数多く導入するという2つの選択肢が浮上した。そこでTBSは、複数ベンダーに構成の提案を依頼し、提案内容に該当するサーバーを1台ずつレンタルして、その性能を検証していくことにしたのである。そのうちの1社が、実際に採用ベンダーとなったサードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)だった。

 こうして社内でレンタルマシンによる検証・評価を繰り返したところ、興味深い事実が判明した。TBSで使っているCGソフトでレンダリングを実行する場合、GPUを活用したレンダリングに最適化された作業工程があまりなく、CPUの性能を使って計算処理しているケースが多かった。

 八木氏は、「どちらのマシンもCPUの性能は大きく変わりませんでした。そのため、高性能サーバーの場合、グラフィックスボードにかかるコストと性能の大部分が無駄となってしまうことがわかりました」と語る。

 また、制作スタッフにとっても、より多くの台数のレンダーサーバーを用意するメリットは大きい。特番や新番組などでCGの需要が特に高まる番組改編期には、1人のスタッフが10台のレンダーサーバーを専有するといった場面も珍しくはない。少台数のサーバーを導入した場合、レンダリング作業の順番待ちが発生し、生産効率の低下をもたらす可能性もあった。
 また、現時点では起きてはいないが、サーバーの不具合時への懸念という観点も見逃せない。仮に少台数のサーバーのうち1台に不具合が生じることがあったら作業への影響が出ることはどうしても免れないが、多くの台数のサーバーであれば、1台に不具合が生じたところで、全体のパフォーマンスヘの影響は少ない。

 こうした観点から最終的に選定されたのが、ミドルクラスのサーバー40台で構成するサードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)のレンダリングシステムだった。
 サードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)の選定理由として八木氏は、「当社の条件をよく理解したうえで、最もコストメリットの高い構成を提案してくれました。同時に、提案や性能検証の際に実感した手厚いサポートも大きなポイントになりました」と語る。

省スペースな筐体で導入はスムーズに完了
ラック

ラックの裏側。
1Uフラックサイズのサーバーを採用したことで、スペースに余裕ができ、ケーブルの取り回しも楽に

 実機による比較検証を経て、サードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)ヘの発注から導入までは2か月を切るスピードでこぎつけた。

「年末年始と年度末を控えた2月末にはCG制作作業が急増するので、比較的CG部内の業務が落ち着く1月末には、なんとしてもリプレースを完了する必要があったのです」(八木氏)

 レンダーサーバーには1Uハーフラックサイズのサーバーを採用した。その理由は、ラックサーバーに収める際の配線工事がやりやすいからだ。KVMの管理用にUSBやモニターのコネクタも使用することから、サーバー筐体裏側のケーブルは相当な数となる。そのため十分な作業スペースがないとケーブルの取り回しで四苦八苦することとなるのは目に見えていた。「高性能サーバーを提案していたベンダーの内容には、そもそもハーフラックサイズのサーバーをパターンは含まれていませんでした。工事の段階になって改めて、自分たちの選択が正しかったことを実感しました」八木氏は言う。

 こうして、40台のレンダーサーバーはすっきりとラックに収まった。

性能は2倍以上となりボトルネックが解消

 リニューアルした新しいレンダーサーバーは現在まで問題なく稼動している。

 「新レンダーサーバーは古いものに比べて2倍近くの性能が出ています。加えて、性能向上によりレンダーサーバーの占有時間が短くなりましたので、全体での業務効率は倍以上に上がりました。以前の繁忙期には完全に詰まっていた流れがスムーズに進むようになり、現場でのストレスは完全に解消されました」と八木氏は笑顔を見せる。

 今後TBSでは、次回のレンダーサーバーのリニューアルも見据えて、関連動向を注視していくという。例えば、環境や使用ソフトウェアが変わり、次はGPUでのレンダリングを想定したシステムを導入する必要が出てくるかもしれない。「そうした際にどういった事柄に考慮すべきかなど、サードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)さんにはいろいろと相談したいと思っています。やはり気楽に何でも相談できるのが何より心強いです」と八木氏は期待を寄せる。

 今回のサーバー導入において、TBSの要望とニーズを的確に理解し、予算、パフォーマンス、運用などあらゆる観点から見た“最適解"へと導いたサードウェーブテクノロジーズ(現 ドスパラ法人事業部)。同社は、顧客ニーズに応えるコンサルティングとハードウェア・ソリューションを提供する、最高のパートナーと言えるだろう。

導入成果

  • 予算内・期間内で期待通りのパフォーマンスを実現。
  • 業務時間の予測や事前見積もりが可能に。
  • 並列稼働により、ハードウェアトラブルの影響度を最小限に留めるリスク対策が可能となる。

※文中記載の組織名・所属・役職等はすべて2018年時点(インタビュー時)のものです。
導入事例一覧

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