世界最大の電脳街「深圳」訪問記 -その2 店舗巡回編

前回は華強北站へ到着したところまでだったが、今回は深圳の電脳街の街並みをご案内していこう。まずは宿泊するホテルだが、今回は「華強広場酒店」とした。華強北站に隣接しており、改札口(A出口)を出たらすぐ目の前に見えてくる。宿泊料金は時期および宿泊日数により変動するが、日本円で8,000円から10,000円を若干超える程度の範囲ではあるようだ。今回は一泊8,000円強で宿泊できている。ちなみに、ここに限らずチェックイン時にはデポジット、保証金として一定額の支払いを求められることが一般的だ。「華強広場酒店」では1000元だったが、クレジットカードでの支払いが可能。支払いといっても、部屋の破損などがなければチェックアウト後に支払いが取り消され、請求されることは無い。念のため、帰国したら使用したクレジットカードの請求状況は確認すると良い。

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華強北站の改札口(A出口)目の前にあるビルが「華強広場酒店」

香港・深圳方面を訪れる際、宿泊先を香港側・深圳側のどちらに設定するかは悩ましいところだろう。香港側は非常に狭い土地に人口が密集しており、同じ金額帯で比較してしまうと、深圳側に比べると明らかに、高くて狭い(そして多くの場合、設備的にも古い)。逆にメリットとしては、香港側はグレート・ファイアウォール(防火長城)と呼ばれる中国本土の検閲システムの適用地域外となっており、基本的に日本と同等の通信環境にあることだ。宿泊に際しての快適性を優先させるなら深圳側、自由な通信環境を必要とするなら香港側、という選択になるだろうか。

今回は香港市内に寄るつもりがなかったので、当初から深圳側での宿泊しか考えていなかったが、ホテルのWi-Fi設備を使用する限りは、GmailをはじめとするGoogleのサービスは全く利用することができなかった。昨年末より中国本土でGmailが本格的に使用不可能になっているという報道は把握していたが、実際に直面するとやはり非常に不便だ。筆者の場合、iPad miniにSIMを挿して移動時の情報端末としていたが、こちらも数十回トライしてやっと一度接続できるというような状況であり、100%使用不可能というわけではないものの常用できる環境とは程遠かった。その反面「華強広場酒店」と同じレベルの宿を香港側で確保しようとすると、少なくとも2倍以上の金額にはなってしまうと思う。同じぐらいの金額で済ませようとすると(香港で8,000円程度で泊まれる宿となると)寝るだけならこれでも有りだろうかと、そういう割り切りが必要となる。もっとも、ホテルに求める水準は人それぞれだと思うので、何度か渡航しているうちに自分なりのパターンを見つけていく感じだろうか。

さて、通信環境の問題はあるが、深圳の電脳街を巡るだけなら「華強広場酒店」は申し分の無い立地だ。電脳街の中心に位置しているので、ここからどこにでも行けるし、ショップ巡りの途中で購入した商品を部屋に置きに戻ることなどもできる。

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今回の巡回マップ。①ホテルから「華強電子世界」、➁華強北路を横断して「賽格広場」、③華強北路を北上していく、④再び華強北路を横断してホテルに戻る

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「華強広場酒店」の正面すぐ隣が、「華強電子世界」の「深圳2店(2号店)」

深圳の電脳街は、2つの巨大ビルを中心に構成されている。ひとつが「華強電子世界」、もうひとつが「賽格(サイカク)広場」だ。さらに「華強電子世界」は2棟構成になっていて、「賽格広場」の隣には「賽格通信市場」を中心とする比較的低層構造の小規模ショップが集合しているビルが連なる。「華強広場酒店」を起点に巡回する場合は、「華強電子世界」の「深圳2店」から「深圳1店」の順に移動し、その後、華強北路という電脳街の中心を走るメインストリートを横断して向かい側の「賽格広場」に渡り、さらにその隣のビル群に、という順で回ると深圳の電脳街の主要どころを一通り把握できることになる。ただし、それぞれが巨大な建物でなかに入っている店舗の数も膨大なため、店舗を一軒ずつしっかり見て歩くと、相当の時間を要してしまう。今回は2月11日からの訪問だったのだが、すでに旧正月の影響は明らかに現れてきていた。フロアによってはほとんどが閉店状態のこともあったし、昨日営業していた店舗が今日はもう店仕舞いしているなどの状況も見られた。それでも一つのビルで1時間以上は優にかかってしまう感じであり、筆者の感覚では、丸一日かけて一巡回するというぐらいで考えておく方が現実的なように思う。

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「華強電子世界(深圳2店)」の内部。6階まで店舗で埋まっている

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「華強電子世界」は比較的整頓されている感じの店舗が多い

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「華強電子世界」の「深圳2店」から「深圳1店」に移動

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「深圳1店」の1階は電子部品フロア。旧正月に向けて店仕舞いしている店舗がほとんど

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オープンリールテープを売っている店まである

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「深圳1店」の方は、上層階もかなり混沌としている感じ

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地下鉄1号線の華強路站に隣接した出口に抜けることが出来る。地下鉄1号線で訪問する場合にはここが起点となる

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華強北路の向こう側に見えてくるのが「賽格広場」、深圳電脳街のランドマーク的な存在だ

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「賽格広場」は10階構成。通常の時期に各店舗で価格を聞きながら回ったりすると、ここだけで半日程度は必要になると思う

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「賽格広場」も低層階の電子パーツフロアはほぼ閉店状態だった

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店舗の様子。深圳電脳街の店舗の多くは基本的に売価表示が無く、気になるものは都度店員に聞くしかない

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「賽格広場」を出たところ。画像左に見える楕円柱状の建物が宿泊先の「華強広場酒店」で、距離感がつかんで頂けると思う

この先は「賽格通信市場」などを中心に、比較的低層のビル群が続いていく。店舗の規模はさらに小規模となり、状況はより混沌としていく。路上店舗も連なり、マルチコプター関連の商品なども多くみられ、実際に随所で飛行デモが行われている。

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ここから先は、同じような看板(天幕)のビル群が続く。小規模店舗の雑居モールといった感じだ

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スマートフォンスタンドは吸盤型が多く見られた

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某有名アクションカメラをリスペクトした商品が、至る所で販売されている

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通りにはマルチコプターが飛び交う。ビル内でもふつうにフライトされていた

日本国内の代表的な電脳街である秋葉原との違いをあげると、深圳の電脳街にはいわゆる「萌え」の要素は基本的に無い、ということだろう。特にスマートフォン用のケースなどで、日本の人気キャラクターを描いたものは深圳でも多数販売されているが(その多くが適切な著作権対応などは行われていないのだろうとは思われるけれども)、あくまでも街全体としては、デジタルデバイスの街、電子パーツの街という印象が強い。

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モザイク処理した方が良いのだろうか・・

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某5歳児にも至る所で出会う

これは店舗ではないのだが、通りの途中に深圳地区の代表的な新商品を集めて展示している場所がある。地域特産品の展示場という位置づけだが、新商品の動向を簡単につかむためには役に立つと思う。それぞれにQRコードも振られており、商品の詳細はスマートフォンなどでアクセスして把握するかたちだ。さらに進むと、中国全土で展開されている家電量販店「国美電器」も店舗を構えており、中国国内の家電量販店の展示状況なども確認することが出来る。

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展示ブース内にスタッフはいるが、監視役の模様。商品説明はQRコードから得る

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中国版セグウェイ的な電動一輪車。安いものは2000元(約4万円)程度からあるようなのだが、次回はぜひ購入したい

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この指輪型アイテムも購入することが出来なかった。同じく次回の課題に・・

PAVILION HOTELが見えてくると、主要エリアのほぼ終点で「賽格広場」側の店舗も一通り確認したかたちとなる。再び華強北路を横断すると、便利店というコンビニエンスストア的な店舗が見えてくる。さらに進むと、百貨店があり、地下には食品売り場、スーパーマーケットも入っており、飲料水などはここで安価に購入可能だ。地下街を通り抜け、地上に戻ると再び「華強広場酒店」が見えてくる。深圳電脳街の主要部分だけだが、これで一巡りしたというわけだ。

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PAVILION HOTELが見えてきたらもう終点だ。すっかり日も暮れてしまった

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再び華強北路を横断して帰路に。道路を渡ると、深圳電脳街のコンビニ「便利店」もある

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UNIQLOの看板が地下街の入口。次回はここから続きますのでお楽しみに!

レビュー / コラム

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