世界最大の電脳街「深圳」訪問記 -その1 行き方編

新しいデジタルデバイスが生産地から直結して市場に供給されてくることで世界的に知られる中国の深圳(シンセン)経済特区だが、今回、旧正月を前にひと巡りしてきたのでご紹介しておきたい。興味はあっても行き方が良くわからないという読者のために、第一回は「行き方編」として、具体的な渡航方法をまとめてみた。(なお、当記事では簡便化のため、1香港ドルを16円、1中国元を20円で計算している)

基本的なルートとして、日本から一度香港に渡り、そこから中国本土に入国することにした。なぜ香港経由かというと、数多くの格安航空会社(LCC)が就航しており、香港経由の方が非常に安く行けるからなのだ。(後述するが、今回は香港国際空港から海路、フェリーで深圳に入っているため、香港を経由しつつも香港のイミグレーション、入国管理局は通過していない)

さて、まずは飛行機に乗らなくては渡航できない。ということで成田空港だが、今回は日本の格安航空会社(LCC)であるバニラエア(Vanilla Air)を利用した。今回のチケットは「シンプルプラン」で片道9,000円(時期によってはさらに安価になるようだ)。空港使用料などの諸手数料を合計しても、税込み12,010円と、文字通り格安だ。チケットは、空席がある限りは直前でも購入可能で、筆者の場合も前日購入だった。午前8:05発の便に乗るため始発で向かったのだが、既にチェックインカウンターエリアに入れないほどの混雑だった。LCCは原則としてチェックイン期限を過ぎたら待ってはくれないので、時間には十分余裕を持って出かけた方が良いだろう。但し、今回の場合はチェックインゲートが開いたのが午前6:55となり、窓口対応は時間を延長して実施されていた。

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午前6:50時点で既に入りきれないほどの混雑状況

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この日は午前6:55から搭乗手続き開始となっていた

LCCなので、ボーディング・ブリッジで直接機内に乗り込めるかたちではないのは仕方がないところ。バスで駐機場まで移動して搭乗することになる。機内はごく普通だが、LCCに初めて搭乗する人は若干違和感を感じるかもしれない。要するに、すべてが金額なりということなのだが、この金額で渡航できるなら十分ではないかと思われる。機内食は有料だが、購入してもそれほど高くは無い(550円~700円)。ちなみに、早朝の便だったためか、かなりの割合で(体感5割程度か)機内食を購入する乗客の姿が見られた。成田を午前8:05発で、香港に午後12:20着。香港は日本と1時間の時差があるので、実際の所要時間は5時間ほどだ。LCCには、映画が見れるような液晶ディスプレイは無いので、本でも漫画でも好きなものを用意して行こう。筆者の場合はひたすら眠ってしまったが・・

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バスで駐機場まで向かう

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バスを降りたらタラップを昇り搭乗する

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内装はごく簡素だ。液晶テレビ等の設備も無い

香港国際空港に到着した後は、搭乗時と同じく、バスで空港構内まで移動。基本的に人の流れに身を任せておいて大丈夫だし、バニラエアの場合はそもそも日本語でのアナウンスもある。迷うことは無いだろう。空港構内に入ったら「E2」ゲートを目指して移動。この「E2」ゲートに、フェリーの発券場と乗船波止場へ移動する入り口があるのだ。香港空港内のフェリー乗り場はスカイピアと呼ばれている。

ここで一つ注意点だが、香港から深圳に入る方法として最も一般的なルートは、実は香港市内の地下鉄の終点(羅湖)まで行ってそこでイミグレーションを抜けて深圳に入る方法だ。香港の市内にも用事がある場合などは非常に便利なのだが、このルートの最大の欠点は、地下鉄の終点(羅湖)でのイミグレーション、入国審査が混雑していて、非常に時間がかかることなのだ。香港からの出国、中国への入国と二つのゲートを通過しなくてはならず、通過のみに1時間程度かかることも普通にあり、かなり苦痛な感じなのである。今回は、当初から香港市内にはまったく寄らないつもりだったので、海路、フェリーで直接深圳に入ることにした。空港でイミグレーション、入国審査を通る前に直接フェリーに乗船してしまうので、この方法だと、パスポートにも香港入国の記録は残らず、日本から中国本土に直接入国したことになる。

空港構内も案内掲示板は至る所にあるので、「E2」ゲートには難なく到着。フェリーのチケットを220香港ドルで購入。クレジットカードが使えるので、香港ドルを用意していく必要は特に無い。スカイピアまで、わずか一駅だが専用の地下鉄(APM:香港空港新交通システム)で移動する。チケット売り場の裏側にAPMの入口があるのだが、ちょっと分かりにくいのでここは要注意。APMの入口は乗船30分前にならないと開かないので、時間が余る場合は入口付近で待つことになる。おそらく今回のルートで最も難しいのはこの部分だと思う。

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E2ゲートを目指して移動

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ターミナル間の移動は構内地下鉄にて(これもAPM路線のひとつ)

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フェリーのチケット売り場が見えてきた

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チケット売り場に到着

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無事、乗船チケットを購入できた

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チケットを購入した後に、スカイピア行きAPM乗り場の入口へと向かう

スカイピア行きAPMの入り口さえ見つけたら、スカイピアまでの移動は問題ないはず。着いたら、深圳の蛇口港行きの船を探して乗船する。目的のゲートが何番なのかは、電光掲示板で必ず確認しよう。乗船時にもチケットの確認はあるので、落ち着いて移動すれば間違えることはないと思う。

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スカイピア行きAPMのホーム

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APMを降りたらすぐに昇りのエスカレーターへ

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エスカレーターを昇ると、出港予定が表示されている電光掲示板がある。ここでフェリー乗り場の番号を確認する

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この日は3番ゲートからの乗船だった

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ゲートを出るとすぐにフェリーが見えてくる

さて、無事フェリーも出港。約30分ほどで、深圳(蛇口)に到着。乗客が少ないこともあり、混雑することも無く、蛇口のイミグレーションを通過できた。このフェリーターミナル内にATMとか両替店などがあるので、ここで現地通貨(中国元)を調達。あとは、フェリーターミナルの外に出て、地下鉄の駅まで移動して乗車する。タクシーの客引きが殺到してくるのだが、そこは上手く回避しよう。

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フェリーの中はかなり快適だ

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船内で中国への入国書類も配られる。到着までの間に記入を済ませよう

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30分ほどで中国本土側に到着する

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フェリーを降りたら出口までは一本道。深圳(蛇口)側のイミグレーションがこの先にある

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フェリーターミナルの内部。ATM、両替店もあるので、現地通貨はここで調達可能

地下鉄の駅(蛇口港站)に着いたら、ここでもまず乗車券を買うのだが、このタイミングで初めて日本円以外の現地貨幣(中国元)が必要となる。5元札より高額の紙幣は自動販売機で使えないので注意。もっとも、昼間であれば人がいる窓口で両替してもらえる。夜遅い時間に乗車する場合は、あらかじめ小銭を用意するようにした方が無難だろう。あとは地下鉄に乗るだけだが、中国国内は乗車ホームに入る際には必ず手荷物検査があるので、そこは覚えておくと良い。(駅から出る際には、検査無しで通過できる)

深圳のいわゆる電脳街は、メインエリアとしては、地下鉄1号線の華強路站と地下鉄2号線の華強北站の間に広がっている。蛇口港站から、地下鉄2号線で乗り換えなく華強北站まで行けるので、この意味でも海路はとても便利だ。50分ほど地下鉄に揺られるうちに到着する。(深圳地下鉄のWebサイトで確認すると、所要時間53分56秒とのこと)

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地下鉄の入口は案内に従って行けば良い(200~300m程度は離れている)

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地下鉄の入口は、半月型の特徴ある形をしているので、それを目指して進むと良い

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自動券売機。5元札までしか使用できないので注意(他の駅では10元札、20元札まで使用できる券売機も見られた)

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蛇口港站から華強北站までは7元。コイン型の乗車券が出てくる。乗車時はタッチ、降車時は投入(回収)となる

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画像左に見えるのが手荷物検査器。これを通さないと、駅のホームに入れない

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華強北站に到着

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駅を出る際は特に手荷物検査は無い

やっと到着!といっても、成田が午前8:05発で、華強北站に午後3時過ぎには到着できるので、慣れてしまえば非常に便利なルートだと思う。ここまでかかった費用は、飛行機代12,010円、フェリー代220香港ドル(約3,520円)、地下鉄が7元(約140円)、合計15,670円ほど。慣れてしまえば、非常に安価で簡単だし、だからこそ深圳を訪れる日本人も多いのだろう。(ほとんどがビジネス目的だろうとは思うけれども)

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華強北站を出たところ。店舗紹介は次回をお楽しみに!

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