Intel、教育向けソリューションに関する記者説明会を開催-2020年までに1人1台のタブレットを使う教育環境を実現

半導体メーカーIntelの日本法人インテル株式会社は、東京都内のホテルで記者説明会を開催し、同社が推進する教育市場に向けたソリューションの紹介を行った。同社は以前より教育市場に熱心に取り組んでおり、複数のパートナーと共に、教育向けのPC、タブレットや、それに付随したソフトウェアソリューションを地方自治体や私立学校などに提案し、実際に採用されている例も多いという。

インテル株式会社 常務執行役員 ビジネスデベロップメント 平野浩介氏は「XP特需が終了してビジネスクライアント市場は落ち着きを取り戻しているが、今後の新しい市場の可能性として教育向け、フィールドワーカー向けのモバイルソリューションなどに可能性があると考えている。特に教育は、自民党が2020年までに1人1台という政策を打ち出しているということもあり、大きな可能性がある。今後教育の現場にICTやクラウドを利用したソリューションが導入されていけば、よい教育ツールになると考えている」と述べ、同社にとってXP特需が終了したビジネス向けのPC需要が一巡した中での新しいビジネスチャンスであると同時に、次の世代を担う人材を育てることに貢献するという意味での社会貢献にもなると説明した。

また、発表会にはゲストとして株式会社内田洋行 代表取締役社長 大久保昇氏、グーグル株式会社 Google for Education 日本統括責任者 菊池裕史氏が招かれており、それぞれ両社の教育向けICTの取り組みについて説明した。

インテル株式会社 常務執行役員 ビジネスデベロップメント 平野浩介氏
インテル株式会社 常務執行役員 ビジネスデベロップメント 平野浩介氏

●XP特需終了後の新しい市場として期待されている教育市場、2020年までに1人1台がターゲットに

教育市場向けは、これまでもIT業界の次なる“フロンティア”と考えられており、これまでも多くの取り組みが行われてきた。Intelもそのプレイヤーの1つで、グローバルにはClassmate PC(クラスメイトピーシー)という取り組みを行っており、低価格で壊れにくいPCを提案し、発展途上国などで採用されている。

そのIntelの日本法人であるインテル株式会社(以下、Intelに統一する)も教育市場には熱心に取り組んでおり、古くから様々な取り組みを行ってきた。もちろん、そこにビジネスチャンスも見いだしているからで、平野氏は冒頭でも紹介したとおりIT業界の次なるフロンティアとして教育市場に大いに期待していると述べている。

Intelは、これまでも熱心に教育市場への取り組みを行ってきており、平野氏によればかつては6日間、現在は2日間の学校教員向けのトレーニングコースを提供しており、これまでに述べ4万人の教員が受講したという。この他にも、前出のClassmate PCをグローバルに1,500万台も出荷するなど、様々な教育関連のプログラムを提供してきたという。もちろん、現在も熱心に取り組みを行っており、今回の記者会見では東芝とIntelが共同で開発した教育用ソフトウェア“デジタルノート@クリエイターズ”が紹介され、実際に動作する様子がデモされた。

この他、ワールドワイド向けに開発された教育ソフトウェア“Knoソリューション”の紹介、Microsoftや業界各社と結成されたWindowsプラットフォームの製品を利用した“WiCC”(Windowsクラスルーム協議会)の取り組みなどが紹介された。

ビジネスクライアント市場
ビジネスクライアント市場

教育市場へのタブレット導入が加速している
教育市場へのタブレット導入が加速している

Intelの取り組み
Intelの取り組み

Knoソリューションの概要
Knoソリューションの概要

Windowsクラスルーム協議会(WiCC)
Windowsクラスルーム協議会(WiCC)

Intelの教育向けリファレンスモデル
Intelの教育向けリファレンスモデル

会場にも実機が展示された
会場にも実機が展示された

端子類をカバーで覆うなど徹底した耐久性と安全策が施されている
端子類をカバーで覆うなど徹底した耐久性と安全策が施されている

●一過性のブームで終わらせたくない

株式会社内田洋行 代表取締役社長 大久保昇氏は、同社がこれまで行ってきた教育市場におけるICTの普及に関する説明を行った。

株式会社内田洋行 代表取締役社長 大久保昇氏
株式会社内田洋行 代表取締役社長 大久保昇氏

内田洋行は古くは技術者が必要としていた計算尺の企業として知られており、教育の情報化を事業の1つの柱としてしてきた。現在もIT関連と教育分野が事業の大部分を占めており、古くから教育のICT化に関しては熱心に取り組んできたという。

大久保氏は「今日は社長としてよりも、弊社の教育関連の研究会の顧問として説明に来た。これまでも何度か教育のICT化への熱が高まったことがあったが、一過性のブームで終わってしまっていた。今来ているブームを一過性に終わらすことなく次につなげていきたい」と述べ、同社やIntelなどがこれまで取り組んできた教育向けの実証実験などについて説明した。

そうした実証実験などの中からわかったこととして「単に端末やソフトウエアを用意すればいいと言うものではない。無線LANなどのインフラを含めて整備していくことが大事だ」(大久保氏)と述べ、インフラ整備の重要性を強調した。

また、2020年に1人1台の端末をという自民党の政策を実現するため、11月20日に文部科学大臣から中央教育審議会(中教審、文部科学省におかれている審議会、教育問題について文部科学大臣に答申する機関)に対して、新しい教育課程のあり方についての諮問があったことについて触れ、「この諮問では新しい学習指導要領には21世紀型のスキルを養うことがうたわれており、学習指導要領にそうしたICTを活用した指導方法などが盛り込まれる可能性が高い」と述べ、今後IT業界としてもそうした内容に即したソリューションを提供していくことが重要だとした。

内田洋行と教育市場
内田洋行と教育市場

日本の教育ICTブームのイメージ。過去に何度もブームはあったが浮き沈みが激しく、安定していない
日本の教育ICTブームのイメージ。過去に何度もブームはあったが浮き沈みが激しく、安定していない

荒川区の小中学校に導入した事例。1人1台のタブレットを導入した
荒川区の小中学校に導入した事例。1人1台のタブレットを導入した

文部科学大臣から中央教育審議会への諮問
文部科学大臣から中央教育審議会への諮問

●システム管理者の管理負担を減らすことができるGoogleのChromebook

Googleの日本法人であるグーグル株式会社 Google for Education 日本統括責任者 菊池裕史氏は、同社が提供しているChrome OSを搭載したノートPCとなる“Chromebook”のソリューションについての説明を行った。

グーグル株式会社 Google for Education 日本統括責任者 菊池裕史氏
グーグル株式会社 Google for Education 日本統括責任者 菊池裕史氏

Chromebookには、IntelのCPUであるCeleronプロセッサが採用されており、日本では両社が協力して様々な取り組みが行われている。特に中小企業や、教育といった大企業のような専任のIT管理者が居ないようなところへの売り込みを強めている。

菊池氏は「Googleが提供している教育向けのGoogle AppsとなるGoogle Apps for EducationではChromebookのような端末を提供できる管理コンソールを提供している。この管理コンソールを使えば、ユーザーをグループ分けして、必要な人にだけUSBメモリにアクセスできるようにしたり、Webをみることができないようにしたりという柔軟な設定が可能になる」と述べ、クラウドと組み合わせて利用できるChromebookだから、管理者への負担を最低限に抑えることができると強調した。

菊池氏によれば「学校などではシステムの管理者を教員が兼ねている例が多く、負担になっていたという。しかし、Chromebookを導入した学校からは導入時、そして導入後の管理の負担が減ったとフィードバックを頂いている」とのことで、教員がシステムの管理者とならざるを得ない学校現場での負担を減らすことができるのがChromebookのメリットだとアピールした。

クラウドベースの管理ツールで複数のChrome Bookを一括管理
Chrome管理ツールを使えば複数のChrome Bookを一括管理できる

端末管理にかかる手間が大幅に軽減できる
端末管理にかかる手間が大幅に軽減できる

コストを大幅に削減
コストを大幅に削減

 

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