イタリア技術研究所の幼児型ヒューマノイドロボット「iCub」が日本初出展~ハイボット社ヘビ型ロボットも元気に泳ぐ

パシフィコ横浜で開催中の「ET2014」のSTマイクロエレクトロニクスブースでは、EUのロボットプロジェクト「RobotCub」の一環として、イタリア技術研究所(IIT)などが認知発達ロボティクスのための研究用プラットフォームとして開発している幼児型ロボット「iCub(アイカブ)」が日本で初公開された。

GPLライセンスのオープンプラットフォームとして開発されている「iCub」は104cm、体重25kg。4歳児程度の大きさだ。53個のモーターを搭載し、関節は76個あるという。

iCub全身。身長104cm
iCub全身。身長104cm

側面。53個のモーターを搭載
側面。53個のモーターを搭載

頭部
頭部

ハンド
ハンド

カメラによる視覚、マイクによる聴覚、ジャイロなどのほか、全身に触覚センサーや強度センサーを持つ。会場では新しいオモチャの形状と名前を学習してそれを掴むというデモを行っていた。

https://www.youtube.com/watch?v=l8Qz6lFkuPc
iCubのデモ

iCubの視野
iCubの視野

現在、イタリア・ジェノバに本部を置くIITによって製作された30体ほどの「iCub」が研究用に使われている。今回出展されていたモデルは下半身はついているものの、歩くことはできない。だが、歩けるモデルもあるという。

iCubはデモの間も動かされており、来場者がiCubに赤いボールを示して渡すといった体験をすることができた。ただそれだけなのだが来場者にはけっこう感銘を与えていたようだ。

https://www.youtube.com/watch?v=2q1e2GrQAzs
iCubに赤いボールを渡す

STのブースに出展されていた理由は、各種センサーやモータードライバなどにiCubの部品が使われているからだ。STグループの本社はスイスにある。搭載されているST製品は以下のとおり。

・ARM Cortex-M4ベースの32bitマイコン「STM32F407」×10個
・3軸デジタル出力ジャイロセンサー「L3G4200D」×10個
・3軸デジタル加速度センサー「LIS331DLH」×50個
・デュアルDMOSフルブリッジ・ドライバ(PowerSPIN)「L6205PD」×10個
・同上「L6206Q」×10個
・低ドロップ・ショットキー・ダイオード「STPS15L25D」×1個
・2Kbit MICROWIRE シリアル EEPROM「M93C56-WMN6P」×5個
・超低静電容量ESDプロテクション「DVIULC6-4SC6」×20個
・400W 標準トランシル「SMAJ70CA」×20個

■ハイボット社 水陸両用 ヘビ型ロボット「ACM-R5H」にもST製品

このほか、STマイクロエレクトロニクスブースでは、東工大発のロボットベンチャーであるHibot(ハイボット)社から水陸両用のヘビ型ロボット「ACM-R5H」も出展され、プールで泳いでデモを行っていた。先端部にカメラがあって、探査などに使うことができる。同じく、マイコンやジャイロなどにST製品が用いられている。

https://www.youtube.com/watch?v=BZOnNB71l1g
水陸両用 ヘビ型ロボット「ACM-R5H」

https://www.youtube.com/watch?v=9BzHS9qr0P0
後ろに進むこともできる

「ACM-R5H」に用いられているST製品
「ACM-R5H」に用いられているST製品

なおハイボット社は11月にDraper Nexus社から総額約3.1億円の資金調達を完了。また、東京大学発ロボットベンチャー「SCHAFT(シャフト)」を2013年11月にGoogleへM&Aで売却したことでも知られる加藤崇氏を社外取締役として迎えており、今後、小径配管点検ロボットをはじめ橋梁点検やダムにおける水中点検ロボットの開発を積極的に進めていくと発表している。

デアゴスティーニ「Robi」にもST製マイコンが用いられている
デアゴスティーニ「Robi」にもST製マイコンが用いられている

Text by 森山和道

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