インテル、低消費電力、低価格タブレットを実現する「Bay Trail Refresh」技術説明会を開催

インテルは26日、同社のタブレット向け最新SoC「Bay Trail Refresh」こと「Atom Z3700」シリーズCステッピング品の技術説明会を開催した。

Bay Trail RefreshはBay Trail-Tのマイナーチェンジモデルで、Cステッピング化に伴ってグラフィックスパフォーマンスが向上したほか、エントリー向け製品群の追加、上位モデルでWindwos 8.1 64bit対応などの機能が追加された。

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インテル株式会社 クライアント事業開発部 事業開発マネージャー 山中 徹氏

説明会では、インテル株式会社 クライアント事業開発部 事業開発マネージャーの山中 徹氏が説明を行った。

山中氏によると現在のインテルは、これまでのようにチップをただ提供するだけでなく、ソリューションとして展開する戦略をとっており、2014年はタブレット製品にも力を入れているという。現在、インテルのSoCを採用したタブレット製品のデザインは130以上、ハイエンドモデルからローエンドモデルまでさまざまな製品がラインナップされているそうだ。OSはWindowsやAndroidなど市場のメインストリームとなるOSをサポートしている。

そうしたタブレット製品がユーザーにどのように使われているのか。IMRが消費者向けタブレットの用途と購入要因を調査した結果によると、ウェブブラウジングやSNS、ゲーム、動画や電子書籍などを読むユーザーが多く、いずれもPCとは違って「受動的」にコンテンツを楽しむ形態だ。

 

タブレット市場に対するWindowsタブレットの伸び

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タブレット市場全体の傾向としては販売台数の伸びは落ち着いてくるとされているが、Windowsタブレットを抽出してみると、Windwos 8発売後から前年比250%を超える伸びを見せており、今年の秋冬商戦でもさらにその動きは加速するという。

このように成長を続けるWindowsタブレット市場を支える製品として投入されるのが新しいAtom Z3700シリーズとなるBay Trail Refreshだ。

Bay Trail Refreshは、グラフィック性能の向上、エントリー製品の追加、64bit OSへの対応と、大きく3つの特徴がある。

 

Atom Z3700のSKU

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Bay Trail Refreshの3つの特徴

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250ドル以上の価格帯をカバーするパフォーマンス/ミッドレンジ向け製品は4製品。このうちコンシューマ向け3製品の上位モデルとなるZ3785は全SKUの中で最もGPU性能が高いモデル。従来のZ3770Dに搭載されたGPU動作クロックが680MHzだったのに対してC0ステップのZ3785では833MHzと、約20%性能を向上している。このレベルのパフォーマンス向上は、従来は世代を超えないと実現できなかったレベルだという。

OSは新たに64bitOSへ対応し、このうちビジネス向けのZ3795は64bit Windowsに対応。その他の製品はWindowsは32bitのみ、Androidは64bit OSに対応する。

エントリー向け製品では従来のType 4 8層、10層基板から新たにType 3 6層基板での製造を可能にすることで低コスト化を実現し、より低価格な製品開発が可能になっている。

引き続き、インテル株式会社モバイル&コミュニケーションズ事業部 カスタマー・テクノロジー・ソリューション プラットフォーム・ハードウェア・エンジニアの平井友和氏が、Windowsにおける省電力機能について解説を行った。

インテル株式会社モバイル&コミュニケーションズ事業部 カスタマー・テクノロジー・ソリューション プラットフォーム・ハードウェア・エンジニア 平井友和氏
インテル株式会社モバイル&コミュニケーションズ事業部 カスタマー・テクノロジー・ソリューション プラットフォーム・ハードウェア・エンジニア 平井友和氏

同氏はAtom Z3700シリーズについて「タブレット向けとして非常に適したプラットフォーム」と述べ、その要因の一つとして低消費電力を上げた。作業中の消費電力が低いことから長時間の作業をより小型のバッテリで実現でき、より小型のタブレットを製品化可能になったという。全体の消費電力が低いことからUSB充電も可能になった。

もう一つのポイントとしてスタンバイ状態でも消費電力が低い点を上げた。スタンバイ状態に求められる要求はPCの場合と異なるという。PCでは周辺機器を使い、継続的に作業をすることが求められるが、タブレットの場合は断続的な作業が多く、作業とスタンバイを繰り返しながらのブラウジング的な用途が多い。このため、従来のスタンバイシステムだと、スリープから復帰するたびに無線LANを探すためネットワークを使うまでに時間がかかったり、スリープ中にメールをチェックすることもできない。

 

タブレットとPCで異なる要素

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これらを解決するためにあらたに「S0ixステート」を追加した。S0ixステートはWindows 8の「Instant Go」やAndroidが要求してくる制御をサポートできる技術。電源がオンでフル機能を使用中のS0から、音楽再生やその他の必要な機能だけを動かすS0i1と、従来のS3に近い低消費電力状態(スリープ、スタンバイ)となるS0i3がある。機能としてはこれらの中間であるS0i2もあるが今のところ使用されていない。

 

S0ixステートの位置づけ

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この機能を使うことで、S3ステート状態と同レベルのS0i3ステートでも、同レベルの消費電力でより早いスタンバイからの復帰時間を実現できるとしている。S0i3ステートによるスリープ中はネットワーク接続を維持したままで、メールチェックも可能になっている。無線機能を使いながら低い消費電力を実現しているのがポイントだ。

最後に、各状態におけるタブレットの構成部品ごとの消費電力が示された。各要素部品ごとに全体の消費電力に対する割合を示したもので、S0状態で最も消費電力が多いのは液晶パネル(35%)とそのバックライト(42%)。その次にSoCが12%となっており、タブレットの使用中はやはり液晶パネルの消費電力が圧倒的に高く、これをうまく制御することで長時間駆動を実現できるようになるという。

 

タブレット構成要素における消費電力の割合

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スリープ状態となるS0i3ではこの割合はもちろん異なり、液晶パネルとバックライトはともに0%。代わりに無線LANが18%とかなりの割合を占めることがわかる。このためスタンバイ時の持続時間を延ばすには機内モードに設定して無線LANを切るのが最も効果があるとしている。

このほか会場では、Bay Trail Refreshを搭載した未発表製品などを各社が展示していたので写真で紹介する。

 

参考展示されていたプラスワン・マーケティング株式会社の2in1タイプタブレット「freetel Gaia」

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カバーを閉じたところ

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カバーを折りたたんでスタンドにする

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株式会社ジェネシスホールディングスの7インチWindowsタブレット「WDP-71(geaneeブランド)」

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株式会社ジェネシスホールディングスのWindowsタブレット(参考展示)

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当日発表された株式会社マウスコンピューターの8インチWindowsタブレット「WN801-BK」

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