インテル、14nmプロセスとなった「第5世代Coreプロセッサ」国内記者会見を開催~パフォーマンスが向上しバッテリ持続時間も増加

インテル株式会社は4日、1月に米国で発表された第5世代Coreプロセッサの国内メディア向け記者会見を開催した。

第5世代CoreプロセッサはHaswell世代のマイクロアーキテクチャをベースに14nmプロセスへと微細化したコードネーム「Broadwell-U」として知られるモデル。すでにノートPCや2in1PCなどを中心に各PCベンダーから製品が発売されている。

22nmプロセスで製造されていたHaswellはダイサイズ131平方mm、トランジスタ数9億6,000万。これに対してBroadwell-Uでは同82平方mm、同13億となり、ダイサイズが従来より37%縮小しながらトランジスタ数は35%増加した。

これにより3Dグラフィックス性能で最大22%、動画ファイルエンコードで最大50%パフォーマンスが向上したほか、バッテリ持続時間についても最大1.5時間向上しているという。

第5世代インテルCoreプロセッサは全部で17製品が用意され、ラインナップは、TDP 15Wのメインストリームが10種、Irisグラフィックスに対応したTDP 28Wの製品が4製品。この他にPentium、Celeronが3製品となっている。

第5世代Coreプロセッサのサンプル
第5世代Coreプロセッサのサンプル

裏側
裏側

 

第5世代Coreプロセッサのウェハ
第5世代Coreプロセッサのウェハ

ウェハのアップ

第5世代Coreプロセッサの進化
第5世代Coreプロセッサの進化

会見ではまず、インテル株式会社 クライアント事業開発部 マーケティング・マネージャーの小澤剛氏が登壇し、第5世代Coreプロセッサの概要について解説した後、現在のPC市場についても触れた。

第5世代Coreプロセッサを持つインテル株式会社 クライアント事業開発部 マーケティング・マネージャー 小澤剛氏
第5世代Coreプロセッサを持つインテル株式会社 クライアント事業開発部 マーケティング・マネージャー 小澤剛氏

インテルの調べによると、世界市場では同社CPUを搭載したPCの伸びは2013年第3四半期以降は右肩上がりで伸びており堅調。小澤氏は、「世界的にはPC市場が戻ってきている」とコメントした。

また、この中で4年以上前のPCは約6億台あるとし、その市場は20兆円規模だという。その中の10%をとれたとしても2兆円ぐらいの規模があり、PCの堅調な市場推移とともに、さらに新しい利用形態を提案しながら、エコシステムとしてPC市場を活性化していくという。

5年前のノートPCと第5世代Coreプロセッサの性能比較も示した。ここではオフィスにおける生産性は最大2.5倍、3Dグラフィックス性能は最大12倍、バッテリ持続時間は最大2倍、ウェイクアップ(レジュームからの復帰時間)は最大9倍、動画ファイル変換は最大8倍など、当然のことながら性能は大幅に向上している。

小澤氏は「今後はPCと人間のインタラクションにポイントをおく。80年代のコマンドラインから、Windowsでマウスオペレーションがはじまり、タッチ操作も実現した。今後は人間の知覚により近いインターフェイスが可能になるよう踏み込んでいく」と述べ、インテルRealSenseテクノロジーの開発意図についても触れた。

最後に同氏は「新しい利用形態によってさらにPCが使いやすくなり、それによってPCの需要が促進する」としてプレゼンテーションを終えた。

引き続き、インテル株式会社 戦略事業企画室 ディレクター 亀井慎一郎氏がインテルRealSenseテクノロジーについてデモを交えて紹介した。

RealSenseテクノロジーの基板を手にするインテル株式会社 戦略事業企画室 ディレクター 亀井慎一郎氏
RealSenseテクノロジーの基板を手にするインテル株式会社 戦略事業企画室 ディレクター 亀井慎一郎氏

インテルでは2013年に22万人規模のユーザー調査を行い、今のPCに何が足りないかをヒアリングした。そこで得られたのが、より人間の知覚に近いインターフェイスの必要性だったという。タッチ操作だけでなく、目や耳、音声、感情や状況把握などを含めた自然なインターフェイスだ。

それを受けて開発されたのがインテルRealSenseテクノロジーで、3Dカメラを使って人間のジェスチャーなどを認識してさまざまな操作ができる。

会場では実際にデモを行い、ジェスチャー操作によってゲームを遊ぶ様子などが公開された。また、RealSense対応のアプリケーションを紹介するサイト「インテルRealSenseアプリケーション・ショーケース」も紹介。現在65社以上が参加しているという。

インテルRealSenseアプリケーション・ショーケース
インテルRealSenseアプリケーション・ショーケース

3D Systems開発の3Dキャプチャアプリ。人間の顔を3Dで取り込んで3Dプリンタで出力できる
3D Systems開発の3Dキャプチャアプリ。人間の顔を3Dで取り込んで3Dプリンタで出力できる

取り込んだキャラクターを動かすこともできる
取り込んだキャラクターを動かすこともできる

実際に取り込んだデータで出力したフィギュア
実際に取り込んだデータで出力したフィギュア

最後に、第5世代Coreプロセッサの技術についてインテル株式会社 技術本部 技術部長 竹内健氏が解説した。

第5世代Coreプロセッサでは、様々な機能強化、効率化に加え、きめ細かいパワーマネジメントを行うことで、アイドル時の消費電力を60%、アクティブ時は30%減少させるなど、さらなる省電力化を実現した。

インテル株式会社 技術本部 技術部長 竹内健氏
インテル株式会社 技術本部 技術部長 竹内健氏

また、ターボ・ブースト・テクノロジーについても機能を追加。ターボ・ブースト・テクノロジーは、熱的に余裕がある場合はCPUクロックを上げ、温度が上昇してきたら下げ、発熱の状況に応じてクロックを上下させることで性能を向上させるものだが、CPUのクロックがバーストリミットを超えて短時間で上下すると、大電流が短時間で上下しながら流れることになりバッテリの寿命に悪影響を及ぼす。

そのため、従来はバッテリへの影響を軽減するため、バーストリミットの閾値(P2)自体をやや低めに設定することでこの問題を回避していたためパフォーマンスとしては不利であった。今回の製品ではこの閾値の上にさらに、バッテリを保護するためのリミッター(P3)を設定。これによりバッテリに負荷をかけるような大電流が短時間に連続しないようにできるため、バーストリミットを本来の閾値で設定できるようになった。

従来のターボ・ブースト・テクノロジー
従来のターボ・ブースト・テクノロジー

第5世代Coreプロセッサのターボ・ブースト・テクノロジー
第5世代Coreプロセッサのターボ・ブースト・テクノロジー

竹内氏は、デザインと電源管理についても触れ、たとえば2in1 PCの場合、タブレットモードでは手に持つ必要があるので表面温度を上げないようにし、クレードルに設置したときには熱が上がっても問題ないのでパフォーマンスを優先するというような、「用途によってパフォーマンスを積極的に切り替えるような仕組み」もあって良いのではないかと述べた。

また、従来型のノートPCでも同じようなケースがあり、机の上で使っている時と、膝の上で使う時では違った電力管理も必要かもしれないとし、「既成概念にとらわれないワクワクするようなPCが出てきてほしい」と語った。

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