解像感は「VIVE」の70倍? フィンランドのVarjoが独自のVRゴーグルを開発中

 VRゴーグルのディスプレイを高解像度化するというニーズは高い。元ノキア、マイクロソフトのプロダクトマネージャー、Urho Konttori氏はVarjoという会社を興し、この課題に取り組んでいる。海外ニュースサイトの「The Verge」が報じた。

・A new startup from Nokia employees is trying to fix VR's biggest technical problem
https://www.theverge.com/2017/6/19/15820336/nokia-varjo-virtual-reality-headset-microsoft

 Varjoの開発した技術は、高解像度の小型ディスプレイを使い、画面の一部を高解像度で描画するというものだ。人の視界は、視線の先はくっきりと見え、周囲はぼやけて見える。それと同じ仕組みで、目が焦点を当てているところの解像度を上げることで視界の解像感を高める。同社はこのディスプレイを「Bionic Display technology」と呼び、「Effective Resolution(有効解像度)」はHTCの「VIVE」やOculusの「Rift」の70倍にもなるという。

 下の画像は、高解像度化したエリアの見え方を示すイメージだ。上がRiftを改造した試作品、下がRiftの画面。解像度が上がったことで文字が読めるようになっているのが分かる。

 今回同社がメディア向けに公開したデモでは、高解像度化できるのは画面中央の一部のみだった。しかし、製品版ではアイトラッキング技術を搭載し、ゴーグル内のどこを見ても高解像度のエリアが追従するようになるという。こうすることで常に高解像度のエリアを見ることになり、ディスプレイ全体を高解像度にすることなく質の高い体験が得られる。

 2種類のディスプレイを制御することになるため、境界の違和感をなくすことやアイトラッキングの追従速度といった課題はあるだろう。しかし、Urho氏は製品版までにクリアできるとしている。

 2017年の終わり頃にはパートナーへの出荷を開始し、2018年中に正式に販売する予定だ。価格は数千ドルと高価なので、デザイナーやクリエイターなど、業務でVRを使用する人向けとなるだろう。

 視界の周辺の解像度を落とすというアプローチは、従来はPCの負荷を低減ための技術として注目されていた。それをVRゴーグルの高性能化のために利用するのはユニークだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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