【VRパラダイスゲームレビュー】8種の競技を手軽に楽しめるバーチャルスポーツゲーム「VR Sports」

 スポーツを題材にしたVRコンテンツは、ルール説明がなくともプレイ内容が理解しやすいため、VRの体験コンテンツとしては定番のジャンルの1つ。今回ご紹介する「VR Sports」は、スポーツをテーマにしたミニゲーム集と言って差支えないが、1タイトルの中に現時点で8つのゲームが収録されており、かつ1つ1つのゲームの完成度が高いのが魅力だ。

 ゲームを起動すると、種目名が書かれたパネルが現れるので、遊びたい種目にコントローラーを向けて選択する。種目名に添えて書かれた★の数は、ゲームの操作の簡単さを示したもので、★が増えるほど複雑な操作を要求される。またいくつかのゲームは、難易度を選択できるようにもなっている。

 スポーツを題材にしているだけあり、どのゲームもルールを覚えるのは簡単。VRを気軽に体験してみたいという人にも適したタイトルだ。

■ボウリング(★)

 ボウリング場の1レーンを使って、ボウリングをプレイできる。3フレーム、5フレーム、10フレームから遊びたいフレーム数を選択する。ガーターをなくすバンパーも設定可能だ。

 ゲームをスタートしたら、まず右側にあるボールリターンから、投球するボールを選ぶ。ボールには重さ、スピード、スピンのかかりやすさのステータスが設定されている。投げるボールは毎回変えても構わない。使いたいボールにコントローラーを近づけて、トリガーを引けばボールを持てる。VRなのでボールの重さは感じないが、コントローラーがボールになったかのように自然と勘違いしてしまい、力が入る。

 ボールを掴んだら、レーンの向こうにあるピンに向かってボールを投げるだけ。現実のボウリングのように腕を振り、手から放したいタイミングでトリガーを離せば、ボールが転がっていく。投げる際に、手首をひねるなどしてボールにスピンをかけることも可能。

 ゲーム自体はとてもシンプルながら、最初は真っすぐ投げるのすら結構難しく、狙ったところに投げるまでには少々練習が要る。実際のボウリングほど腕が疲れないのが幸いだ。

■サッカー(★★)

 サッカーと言ってもボールを蹴るのではなく、キーパーになってフリーキックやペナルティーキックを止めるというゲーム。両手のコントローラーをキャッチャーのグローブに見立てて、蹴られたボールがゴールに入るのを止める。

 ゴールは実際の大きさより小さめに設定されているが、ボールを止められるのは両手だけで、体や足は使えないため、意外と難しい。また難易度を上げると、ボールのスピードが速くなるだけでなく、ボールの回転による変化も大きくなる。かなりのスピードで手を動かさないとボールに追いつかない。

 トリガーで手を握る動きがあるが、ボールを弾いてゴールに入れなければいいので、ボールを掴む必要はない。ただしボールが手に当たっても、勢いを殺しきれずにゴールされることもあるので、しっかりと止めなければならない。

 これもルールはシンプルながら、ボールのスピードや変化は素人には相当なもの。一番難しいHARDにすると、もはや偶然でないと止められる気がしないほどなので、ぜひ挑戦してみていただきたい。

■バスケットボール(★★)

 いわゆるフリースロー。色々な方向から、5個ずつボールを投げていき、ひたすらゴールに入れ続ければいい。

 コントローラーは1つだけ使い、片手で操作する。トリガーでボールを掴み、ボールを投げるように手を動かして、投げたいタイミングでトリガーを離す。投げる時のスピードと角度に応じてボールの方向と速さが決まる。ボールを頭上に上げて真っすぐ前へ動かし、適切なタイミングでトリガーを離す……という感じで、本物のフリースローの感覚で投げると結構うまくいく。

 ボール自体の重さはないので、正確な動きを心掛けるのが大切。プレイ後は入った数によってスコアが算出されるが、残り時間によって加点されるので、早く正確に投げ続けると高得点になる。

■ホームラン競争(★★)

 野球のバッターボックスに立ち、ピッチャーが投げる球をバットで打ち返す。ホームランなら得点。空振りやファウル、グラウンドに落ちるボールは無得点となる。

 コントローラーは1つだけ使い、バットに見立てて振る。ゲーム的には片手でもいいが、コントローラーを両手で掴むように構えてスイングすると雰囲気が出る。ホームランのためには、振り遅れずタイミングを合わせることと、それなりのスイングスピードが必要。またボールのコースも毎回変わるので、しっかり見てスイングする必要がある。

 3段階の難易度設定があり、ピッチャーの球速が変化する。ピッチャーの投げるボールはかなりの球威で、タイミングを合わせるのも一苦労。とはいえゲームとしてはバットをスイングするだけなので、本作の中でも気軽に遊べるゲームの1つだ。

■ボクシング(★★)

 両手のコントローラーをグローブに見立てて、NPCのボクサーを相手に戦うボクシングゲーム。パンチを当てると相手のHPが減り、0にするとダウンを奪える。先に3回ダウンさせてKOを奪えば勝ち。

 プレイヤーは移動こそできないものの、パンチはコントローラーの動きに応じて、ストレートやフック、アッパー、ボディブローなど様々に打ち分けられる。またNPCのパンチに対してガードもできる。相手のパンチをガードしてカウンターを決めたり、チャンスにラッシュを仕掛けたりという駆け引きもある。

 こちらも難易度設定が可能で、EASYならいろいろなパンチを出しているだけで勝ててしまうが、NORMAL以上では狙いやタイミングを考えないと、簡単にダウンを奪われてしまう。本作に収録された他のゲームとは違い、リアルタイムに手を動かし続ける必要があるため、かなり体力を使う。相手のパンチも見切らねばならないので、プレイ中は最も白熱するゲームだ。

■カート(★★)

 カートに乗り込み、8台のカートでレースする。操作は両手のコントローラーをハンドルに見立てて、コントローラーを構える。コントローラーは実際には連結していないが、1つのハンドルを握っているつもりで左右に回せばカートが曲がる。トリガーを使ってアクセルとブレーキの操作を行う。

 両手のコントローラーをハンドルに見立てるというのが難しそうに感じるかもしれないが、車の運転経験がある人なら意外と自然に動かせるはず。視点もカートに乗り込んだ状態を再現していて、路面に近いのでスピード感がある。もちろん左右も自由に向けるので、走行中はかなりリアルな手ごたえがある。

 他のカートと衝突しても車体が壊れたりはしないが、派手にぶつかると大きく吹っ飛ばされてコースアウトしてしまうこともある。見た目はカジュアルながら、加速や他車への妨害ができるアイテム的な要素はなく、かなり真面目なカートレースとなっている。

■クレー射撃(★★★)

 散弾銃を用いて、空中を飛ぶクレーを撃つ。右利きの場合、右手で散弾銃を掴み、左手は散弾銃に添える。トリガーのある右手を軸にし、左手の動きでライフルの向きを調整できる。

 左右から射出されるクレーを散弾銃で撃つというルール自体はシンプルながら、当たり判定はかなりシビアで、しっかり狙わないと当たらない。またクレーも結構な速さで、さらに散弾銃も1回の試技ごとに2発までしか撃てないため、素早く正確に狙う腕が求められる。

 一般的なガンシューティングとは違い、両手で銃を構えて撃つスタイルなので、照準の付け方に癖がある。VR空間の散弾銃を眼前に構えて、きちんと狙いをつけて撃つと当てやすい。しかしあまり前方ばかりに集中していると、左右から飛んでくるクレーに目が行かなくて当てられない。現実のクレー射撃よりは当てやすいのだと思うが、体験コンテンツとしてはリアルで面白い。

■弓道(★★★)

 片手で弓を持ち、反対の手で矢を持って、前方の的を射る。弓を持つ手はコントローラーを真っすぐ縦に握って前に構え、もう一方の手で矢筒にある矢に触れ、トリガーを引いて掴む。掴んだ矢を弓弦につがえて、そのまま後ろに引いていく。弓と矢の方向を調整しながら、引く強さを調整してから矢のトリガーを離せば射る。

 言葉で説明するとややこしく聞こえるが、実際にやってみると弓を射る動きが自然と再現される形になっており、感覚的に理解できるはずだ。特に弦を引く時のコントローラーの振動が絶妙で、本物の弓矢を引き絞っているようなリアルな感覚が得られる。

 とはいえ、矢を思った方向に飛ばすのはかなり難しい。どこに飛んでいくかというガイドは全くなく、何度か射てみて体で覚えるしかない。的に当たった場所が中心に近いほど高得点となり、8回射た合計スコアを競う。難易度調整もなく、自分のタイミングで射てもいい。他の賑やかな印象があるスポーツゲームの中で、このゲームだけは弓道場の静かで張り詰めた空気までもがVR世界で再現され、和を感じられるのも魅力だ。

この内容で送信します。よろしいですか?