トラッキングに「腱」を利用する手袋型コントローラー「Maestro」が開発中

 現実世界で物を触るのにコントローラーは使わない。VRが現実に近付くには、手で操作できうようになるのが理想的なアプローチと言える。ただ、それは言うほど簡単ではない。様々なメーカーがそれぞれの方法で手袋型のコントローラーを開発している。

 今回紹介するのは人体にある「腱(けん)」を模したユニークな手袋型コントローラー「Maestro」だ。メーカーは米Contact CI。海外ニュースサイト「UploadVR」が2017年3月に開催された展覧会「Silicon Valley Virtual Reality」のブースでの体験を報じた。

・Hands-On Haptics: Maestro VR Glove Uses Motors and Synthetic Tendons
https://uploadvr.com/maestro-haptic-vr-glove-hands-on/

 Maestroは独自の「Exotendon Technology」という技術を採用している。「tendon」とは腱のこと。筋肉と骨をつなぐ役割をもっている。「Exo」は「外部」という意味で、SFが好きな人には「Exoskeleton(外骨格)」という言葉が比較的身近だろう。Exotendonは、体を外の何かとつなぐものという意味合いになる。

 Exotendonの実体は細いコードで、手袋に内蔵してある。指を動かすとその動きを感知して動きの情報としてPCに伝える。記事では「コードは細いため、手袋を付けても中に何かが入っているとは感じなかった」としている。

 またExotendonは動きの感知だけでなく、感触のフィードバックの役割も備えている。腕に付けたユニットはモーターを内蔵しており、Exotendon越しに指を引っ張ることでVR内の触れた、持ち上げたといった感触を再現する。手袋の指先には振動する機構を内蔵してあり、震えて伝える機能もある。

 現在はまだ開発段階で、発売時期も未定。開発者向けにクローズドベータプログラムを実施しているところだ。位置トラッキングにHTCの「Tracker」を使っていることもあり、現時点では「VIVE」のみの対応となっている。

 未知数の部分は多いものの、非常に興味深い製品と言える。記事には引用していない写真もあるので、興味のある人は見てみてほしい。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

この内容で送信します。よろしいですか?