AMDがNiteroを買収、VRゴーグルを無線化する技術を取得

 2017年4月10日、AMDはVRゴーグルを無線化する技術を研究、開発しているNiteroを買収したと発表した。海外ニュースサイトの「UploadVR」が報じた。

・AMD Targets Wireless Desktop VR, Acquires Nitero
https://uploadvr.com/amd-targets-wireless-desktop-vr-acquires-nitero/

 Niteroは60GHz帯を使った広帯域、低遅延の無線技術を研究していた。VRゴーグルを無線化するには、HDMIとUSBの情報を無線で送受信し、ケーブル接続時とほぼ同じ遅延に留める必要がある。これができないと顔の向きを変えるといった動きにVRゴーグル内の映像が間に合わず、違和感と酔いを感じるようになってしまうためだ。

 60GHz帯はWi-Fi Allianceの管理する規格、「WiGig」でも使われている周波数帯だ。WiGigは最大7Gb/秒と高速なデータ通信ができる一方、通信可能な距離は短く、障害物に弱い。現在は一部のノートパソコンがドッキングステーションとの接続に使っている。

 同じ技術であれば、理論上は2160×1200ドット、24ビット、90Hzの映像も転送できるが、動き回るVRゴーグルと安定して通信するためには工夫が必要になりそうだ。

 VRゴーグルを無線化する際の課題として、データ通信の帯域が十分であること、通信による遅延が十分に低いこと、通信が安定すること、バッテリ容量と重量のバランスなどがある。

 HTCの「VIVE」やOculusの「Rift」に取り付けるアダプターとして販売されるのか、それともAMDが独自のVRゴーグルを開発するのか、Niteroの技術がどのような形で製品化されるのかはまだ分からない。しかし、言わずと知れた半導体大手のAMDの傘下となったことで資金面の不安はなくなったと言ってよいだろう。製品化には確実に近付いたはずだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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