ディズニーが現実とVRの連動を実験、投げたボールを受け取る動画を公開

 3月20日、ウォルト・ディズニーの研究部署「Disney Research」がYouTubeに1本の動画を公開した。VRゴーグルを付けた人が、投げたボールをキャッチするというものだ。やっていることはシンプルだが、現実とVRの連動について興味深い考察をレポートしている。

・Catching a Real Ball in Virtual Reality(レポートのページ)
https://www.disneyresearch.com/publication/catching-a-real-ball-in-virtual-reality/

 VRゴーグルを付けている人は、当然現実の世界は見えない。そのためボールをキャッチするにはボールをVR内で示す必要がある。そこでDisney Researchは①トラッキングしたボールを表示する、②ボールの辿る軌跡を予測して表示する、③ボールが手元に届いた際の予測位置を表示する、という3種類の方法、またその組み合わせを使った。

 7種類の組み合わせでそれぞれ20回ずつ試したところ、合計140回中132回でキャッチに成功した。興味深い点は、組み合わせに①が含まれているか、つまりVR内でボールが見えているか見えていないかで、体の動きに違いが見られたことだ。

 ボールが見えていると、現実に近い動きでボールが近くに来てから手を動かすのに対し、軌道や予測位置だけが見えているとより早い段階でそこに手を伸ばしたという。ボールが見えていないことにより、無意識に「軌道を予測してボールをキャッチする」から「ガイドに従って手を伸ばす」へと行動が変化したのではないかとしている。ボールをキャッチするという行動に関して、VRの表示が脳の働きを補助したということだ。

 これらの結果から、Disney Researchは現実からの干渉によってVR体験を向上させることは可能だと結論付けている。同時に、ここから先に研究の余地が残っていることも分かったとした。この研究がどのようなサービスとして結実するかはまだ分からないものの、将来のVRは没入感がより高まるということは期待できそうだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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