大学生が「SteamVR Tracking」を「GearVR」へ移植に成功、授業の課題で

 米ユタ大学の学生が、Valveの「SteamVR Tracking」をSamsung Electronicsの「GearVR」で動作させることに成功した。海外ニュースサイト「Raod to VR」が報じた。

・Students Hack Positional Tracking onto Gear VR with SteamVR Tracking
http://www.roadtovr.com/students-hack-positional-tracking-onto-gear-vr-steamvr-tracking/

 SteamVR TrackingはHTCの「VIVE」が採用している位置トラッキングシステムだ。GearVRは内蔵したセンサーで回転を検知できるが、位置の移動は検知できない。これはGearVRに限った話ではなく、スマートフォンを使用したモバイルVRでは、位置トラッキングを利用できる製品は極めて少ない。そこでGearVRに位置トラッキングの機能を加えるためSteamVR Trackingの仕組みを使った。

 具体的には、GearVRの前面に3個のセンサーを貼り付け、VIVE用のベースステーションからの赤外線照射を検知するようにした。この情報を無線LANでPCに送り、ゲームエンジンの「Unity」を通してデモ画面に反映させた。作成にあたったBrady Riddle氏はYouTubeに動画を投稿し、仕組みについて解説している。

 この実験は大学のリバースエンジニアリングの課題で行われた。そのためこのシステムが製品化されるという見込みは低い。ただ、Road to VRは「これはモバイルVRの位置トラッキングに関する課題を解決するためのヒントになる」としている。

 実際、ValveはSteamVR Trackingの技術を公開しているため、理屈の上ではモバイルVR用ゴーグルをSteamVR Trackingに対応させること自体は可能だ。アプリの対応という課題はあるものの、動作デモが公開されたことで製品化に乗り出すメーカーがあってもおかしくはない。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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