Acer製HoloLens互換ゴーグルの出荷が今月開始、開発者向けキットに同梱

 Microsoftがサードパーティー製のHoloLens互換ゴーグルを発表したのは2016年10月。とうとうその最初の製品が登場する。米サンフランシスコ市で開催中のイベント「Game Developers Conference 2017(GDC 2017)」で発表し、2017年3月1日に公式ブログを更新した。

・Windows Mixed Reality dev kits shipping this month
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2017/03/01/windows-mixed-reality-dev-kits-shipping-month/#VsI4l2uZGaZut9MI.97

 今回の発表は、サードパーティー製のゴーグルを同梱した開発者向けキットの出荷を今月中に開始するというもの。キットにはAcer製のHoloLens互換ゴーグル、関連ドキュメント、Windows 10 Insider Previewの最新版、SDK(開発環境)が含まれる。これまでも同社製の「HoloLens」の開発者向け版は販売していたが、30万円以上と高価だった。新しいキットの価格は発表されていないものの、低価格な選択肢となることが期待される。

 HoloLensはMicrosoftのMR(Mixed Reality)に対応するゴーグル。現実世界に合わせて画像などを表示できるのが特徴で、壁にウインドウを貼り付けたり、机の上に3DCGを表示させたりできる。下の動画でイメージがつかめるだろう。同社はこの技術を「HoloLens Technology」と呼び、対応するゴーグルが様々なメーカーから登場すると発表していた。

・Mixed Reality Blends the Physical and Virtual Worlds

 Acerのゴーグルは、ディスプレイにVRゴーグルで一般的な有機ELではなく、液晶を採用している。解像度は片目当たり1440×1440ドットで、リフレッシュレートは90Hz。PCとはHDMI 2.0とUSB 3.0を1本にまとめたケーブルで接続する。ヘッドホンは内蔵していないが、音声入出力用に3.5mmミニピンジャックを搭載している。

 最も大きな違いは、HoloLensがPCなしで動作するのに対して、この互換ゴーグルはPCを使うことだろう。詳細な仕様が公開されていないため断言はできないが、HoloLensには無いHDMI入力を備えていることからもPCは必須と思われる。GDC 2017でメディア向けに設けた体験会でも、PCに接続した状態だったようだ。

 海外ニュースサイト「UploadVR」の記事では、「とても短いケーブルでPCとつながれていたため、トラッキングのテストには制約があった」と報じている。

・GDC 2017: Hands-On With Microsoft’s First Windows Holographic VR Headset
https://uploadvr.com/gdc-2017-hands-on-with-microsofts-first-windows-holographic-vr-headset/

 画面の扱い方にも違いがある。HoloLensは透明なディスプレイに画像を表示することでMRを実現している。一方、今回の互換ゴーグルは液晶ディスプレイなので透明ではない。MRを利用する際は、ゴーグル前面のカメラで取り込んだ映像を液晶ディスプレイにリアルタイムで映す形となる。そのためMRの技術としては同じでも、体験は少し違ったものになるだろう。

 5月10~12日には同社の開発者向けイベント「Build 2017」が予定されており、そこでさらに情報を公開するとしている。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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