「Tracker」の開発者向け資料が公開、動作の仕組みや仕様を確認できる

 VIVEのトラッキング用アクセサリー「Tracker」。これまで詳しい仕様は公開されていなかったが、製品ページではない、意外なところから仕様を確認できることが分かった。

 2017年1月の「CES 2017」でHTCが発表した、トラッキング用アクセサリーの「Tracker」。第2四半期に発売予定だが、詳しい仕様は公開されていなかった。しかし、製品ページではない、意外なところから仕様を確認できることが分かった。海外ニュースサイトの「Road to VR」が報じた。

・Vive Tracker Capabilities Detailed in Developer Documentation
http://www.roadtovr.com/vive-tracker-capabilities-detailed-developer-documentation/

 なんと、HTCは開発者向けの資料を登録した開発者でなくてもアクセスできるページで公開していたのだ。

・「VIVE」の開発者向けページ(英語)
https://www.vive.com/us/vive-tracker-for-developer/

 上記ページにある「Resources」の項目の下、「Vive Tracker Developer Guildeline」というPDFファイルがそれだ。資料には、Trackerのユースケース(使い方)、寸法や端子など本体の仕様、通信するデータの仕様などが記載されている。内容を少し紹介しよう。

 ユースケースは、Trackerとアクセサリーの通信方法の違いで5通り想定している。

①TrackerはUSBケーブルでPCと接続し、トラッキング情報だけを送る。
②TrackerはUSBケーブルでPCと接続してトラッキング情報を送り、アクセサリーは独立してPCとデータをやり取りする。
③TrackerはPCに接続したドングル(アダプター)と無線で通信し、トラッキング情報だけを送る。
④TrackerはPCに接続したドングルと無線で通信してトラッキング情報を送り、アクセサリーは独立してPCとデータをやり取りする。
⑤TrackerはPCに接続したドングルと無線で通信してトラッキング情報を送り、アクセサリーもTrakcerを経由してPCと通信する。

 ここで明らかになったのは、Trackerにはおそらく専用品となるドングルが存在するということと、USBの有線接続でも利用できるということだ。メーカーはアクセサリーからの入力情報を直接PCに送っても良いし、Trackerの枠組みを使っても良い。アクセサリーの通信方法は「USB、Bluetooth、無線LAN、または独自方式の無線通信」と記載されており、使い方のかなりの部分がメーカーに委ねられているのが分かる。

 Tracker本体の仕様では、トラッキングできる範囲が270度と図示している。トラッキングできない範囲(底部)にアクセサリーを固定することになる。アクセサリーの形状によっては、トラッキング可能な範囲が狭くなってしまうことも示されている。

 Trackerはカメラの三脚などで使われる1/4インチ径のねじ受けを備えている。下の画像は固定用マウンターの例だ。ねじの他にずれ防止用のピンと通信用の端子、ねじを回すための機構が確認できる。

 Trackerの底面には通信用の6ピン端子がある。「Pogo pin」は、ばねで押し込めるようになっているピンのこと。ピンをソケットに差し込むのではなく、端子部を押し当てる形で接続する。抜き差ししないで済むので、着脱が簡単で故障しにくいというメリットがある。

 下の画像の右側はピンアサイン。1番ピンがデータ出力、2番ピンがグラウンド、3~6番ピンがデータ入力だ。3番ピンは電力供給にも使える。アクセサリーはこの端子を使い、Trackerを経由してPCに入力情報を送信できる。VIVE付属コントローラーと同じ操作をすることも可能だ。

 Trackerが発表された際、入力をどうするのか気になった人もいるだろう。この仕様を見れば、どんなことができるのかおおまかに想像できたのではないだろうか。Trackerに対応さえすれば、アクセサリー本体から無線通信の機能を排除することも可能。そうすれば技適を取得する必要がないため、海外からアクセサリーを取り寄せるの際のハードルが一つなくなる。どのようなアクセサリーが出てくるのか、今から楽しみだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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